このようにして作られた膨大な数の絵画は、今すぐにでも展覧会を開く準備ができているようにも思える。「僕が描いた絵をいつかみんなに見てもらいたいと思っています。これまで、僕は見られる人生を過ごしてきたから、絵も見せたい。そのために描き続けているのかもしれません。キュレーターや美術に詳しい人たちにアドバイスをもらっていますが、今は、美術館の高い天井や広くて白いスペースに負けないよう、大きなサイズの絵を描かないと、と思っています」



ピエロはこんなにもハッピーで

愛に彩られた表情で出現することも

© SHINGO KATORI



あえてアウトラインを強調しないというルール。
やさしいネオンのような印象を与える

© SHINGO KATORI



 彼が思い描く夢の個展について聞いてみると、これまでステージの演出を担っていた香取らしく、オーディエンスをワクワクさせるアイデアを練っていた。「個展期間中にマジックミラーの部屋を作って、そこに僕が住みたい。その部屋の中でずっと絵を描いて、どんどん作品を発表していくインスタレーションに挑戦したいんです。自分を展示するって感覚ですよね。見に来てくれる方から、ネット経由で言葉を受け取ると、ときどき僕からの返事がかえってくる、“会話”もあるといいな。でも、まずは絵を描くだけのライブペインティングはどうだろう? 劇場で、幕が上がると、僕が大きな絵を描き続けている。観客には最後に仕上がった絵のデータを配信するのって面白くないですか?」



アルファベットをちりばめた作品と。

バスキアのグラフィティアートを思わせる

スピード感のある作品

 


 現在、カルティエ ブティック 六本木ヒルズ店で開催中の『TANK 100』ギャラリーで発表したペインティングとオブジェの2作品について、彼は語る。「『TANK 100』ギャラリーで発表したオブジェを照明にしたいというアイデアがありました。腕時計の『タンク』が100周年だからバースデイケーキのようなかたちの照明オブジェをイメージしているんです。そのヒントが僕のリビングに飾ってあるベネチアングラスのシャンデリアです。シンプルなオブジェなら話が早いのですが、やっぱり光を灯したくなるのって、自分でも不思議なんですよね。舞台の演出を考えていたときにも思っていましたが、照明って、セットがデザインされて、そこに衣装が決まってきて、でも絶対に照明がないと完成しない。これがないと始まらないでしょっていう存在なんです。だから光に惹かれるのかな」


“自由”と“光”を味方に、アーティストとしての才能を次々に私たちに見せてくれる香取慎吾。彼の進む先は明るく照らされている。




※イベントは終了いたしました。

<EVENT>

『TANK 100』

カルティエのアイコンウォッチ “タンク”の誕生100年を記念したギャラリーが期間限定で開催。このイベントのために制作された作品も展示中だ。


会期:~11月26日(日)

営業時間:11:00~21:00

住所:東京都港区六本木6-10-1 

          六本木ヒルズ ウェストウォーク 2F

電話:0120-301-757(フリーダイヤル)

公式サイト




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