「galleryKEIAN」は、東京・白山の住宅街の一角に静かにたたずむギャラリー。常時オープンしているわけではなく、オーナーの堀 恵栄子さんが、大切にしている作り手たちとともに温め、作り上げた企画や展覧会を、時を得て開くスタイルだ。3月に開かれた「日本の籠」に続き、5月12日(土)より「かごを巡る旅」を開催している。堀さんの場合、国内外を問わず旅といえば、すなわち“かごを巡る旅”。「手仕事が残る場所には、さまざまなかごが生きている」というのが堀さんの持論だ。今回の企画では、堀さんとつながりのある「LTshop」、「moily」、「Suno&Morrison」の3者と手をとり合い、リトアニア、カンボジア、ベトナムで作られたかごがギャラリーに集まった。



LTshop(エルティ ショップ)

www.ltshop.net



 こちらはリトアニアのかご。大きな体の職人の手から生み出されるかごは、きっちり編みあげられつつもどこかおおらかな表情で、いかにも使い勝手がよさそうだ。松田沙織さんが手がける「LTshop」はリトアニアのクラフトとデザインを扱う専門店で、松田さん自身が足で探した、フィールドワークを萬集したクラフトや、作り手たちの作品を紹介している。松田さんと親交のある堀さんは、昨年、リトアニアのかごの買い付けの旅に同行。今回は、その旅で出合ったかごを紹介している。



moily(モイリー)

www.moily-bk.com



「moily」は、20代でカンボジアに渡った池宮聖実さんが立ち上げた、かごのブランドだ。

 カンボジアの人たちが支援に頼らずに自立することと同時に、お金以外の大切な価値観を伝えることを重視。心のこもった商品を作ってもらえるよう、作り手が好きなときに好きな分だけ作れるようにする仕組みなど、さまざまな方法を考え実践している。写真のかごはラペアという素材で編まれたもので、アンコールワットのある町シェムリアップ近郊で作られている。池宮さんは、日常の暮らしのさまざまな場面で役立つシンプルで美しいデザインを考え、根気強く現地の人と話し合い、商品を作り出していく。堀さんは2015年に池宮さんに同行してカンボジアを訪れ、オリジナルのかごをお願いしてきた。今回はそれらを中心に、「moily」の新作も紹介する。



Suno&Morrison(スノ アンド モリソン)

www.suno-morrison.com

PHOTOGRAPHS: COURTSY OF GALLERY KEIAN



 こちらはベトナムで作られているかご。齋藤由清乃さんが手がける「Suno&Morrison」が扱うかごだ。「Suno&Morrison」はオーガニックコットンのガラ紡を中心に、齋藤さんが実際に使ってみて心地よいと感じた素材でものづくりをしている。普段の生活の中にとけこみ、かたわらに置いて気持のよいもの。大量に作ることはできない、人の手を感じるもの。作られる背景にも素敵な物語があるもの。そんな齋藤さんのものづくりの姿勢と、堀さんが尊いと思うものづくりへの敬愛の念が寄り添う。


 今回、「galleryKEIAN」に集うのは、作り手ばかりでなく、さまざまな人の手を経て海を越えて運ばれてきたかごの数々。異国の市場を散歩するような気分を味わいつつ、ひとつひとつのかごの背景にある物語を聞くのも楽しい。




「かごを巡る旅」

会期:

5月18日(金)~20日(土)

5月25日(金)~27日(日)

会場:galleryKEIAN

住所:東京都文京区白山4-8-11

開廊時間:11:00~18:00(金・土)、11:00~17:00(日)

電話: 03(3941)0022

gallerykeian@gmail.com

公式サイト






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