孤児スッキ(キム・テリ)は、藤原伯爵を名乗る詐欺師(ハ・ジョンウ)から華族の令嬢(キム・ミニ)の財産を盗む片棒担ぎを頼まれ、広大な屋敷にメイドとして入り込む。 ■『お嬢さん』3月3日(金)全国ロードショー ⓒ2016 CJ E&M CORPORATION, MOHO FILM, YONG FILM ALL RIGHTS RESERVED

土屋ガロンの漫画原作の『オールド・ボーイ』でカンヌ映画祭審査員特別グランプリに輝いた韓国の鬼才パク・チャヌク。ハリウッドに招かれ『イノセント・ガーデン』でニコール・キッドマンを使いこなした彼の、韓国凱旋第1作となるのが欲望とエロス渦巻くミステリー絵巻『お嬢さん』だ。

「サラ・ウォーターズ原作『荊の城』は、読んだ時から文字だけではもったいない、水を与えて花を咲かせたいと思っていました」という鬼才が選んだ舞台は1939年、日本統治下の朝鮮半島だ。

1963年、韓国生まれ。『JSA』(2000)が大ヒットし、『オールド・ボーイ』(2004)で世界的鬼才の地位に。ハリウッドと韓国を股にかけ活躍中 KAZUHIKO OKUNO

「最近、この時代を舞台にした韓国映画が多いのは、海外資本も入り製作費が潤沢になったから。そうでないとお金がかさむ時代劇は撮れません。僕自身は、日本のフィルターを通して急速に西洋が流入したこの時代が描きたくて。昔、森田芳光監督が夏目漱石を映画化した『それから』を観た時、日本の伝統と西洋がせめぎあう時代がとても刺激的だったんです」

  白肌が生めかしい“お嬢さん”の遺産を巡る騙し合い。北斎漫画や「陰礼礼賛」の美がキッチュに炸裂するパク・チャヌク・ワールドには誰もが瞠目させられるはずだ。

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