スウェーデンの鬼才、リューベン・オストルンド監督作『フレンチアルプスで起きたこと』('14年)をご覧になっただろうか。スキーリゾートの雪山を望むテラスで憩う一家を突然雪崩が襲う。妻は子どもをかばい、夫は携帯をつかんで一人遯走。怒り心頭の妻とめそめそ言い訳する夫との攻防を描く風刺映画は、超ウケる! 男ってそうよね〜! と、女友達と話が弾んだ。


ところが同監督の新作『ザ・スクエア思いやりの聖域』(カンヌ映画祭パルムドール受賞)は、のんきに笑っていられなくなる衝撃作だ。エゴイズムや格差を考えさせる参加型アート『ザ・スクエア』展を準備中のキュレーターがスリの被害に遭ったことを発端に、彼自身の無関心と偽善が暴かれてアタフタ! 華やかな現代アート界を象徴的な舞台に選び、広がる格差の根源をあぶり出す今作は、まさに参加型アートのように“あなたはどっち?”と観る者にスリリングに詰め寄ってくる。





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『ザ・スクエア 思いやりの聖域』

携帯と財布をすられたキュレーターが、低所得者層アパートに足を踏み入れたことから華やかなセレブ生活が脅かされ始め……。

4月28日(土)より、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて公開

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