『危険な関係』(’88年)でメルトゥイユ侯爵夫人を演じたときの、群青色のシルクタフタのドレス。

バラ飾りがあしらわれ、袖にはレースのカフが



 映画製作が終わると、衣装はレンタル衣装店に売られることが多い。女優のグレン・クローズはそれを恥ずべきことだと考えている。「だって素晴らしいデザイナーたちの作品を着てフィッティングルームや撮影セットで何時間も過ごすのよ」。


アカデミー賞に六度ノミネートされた彼女は、35年間で演じた役のほぼすべての衣装を保存してきた。エレン・マイロニックが『危険な情事』(’87年)で作ったモノクロのアンサンブルから、『101』(’96年)で子犬を狙うクルエラ・デ・ヴィルが着たダルメシアン柄のファーコート、そしてコレクションの最初の一着となったキャミソールドレスまで。これは80年代にブロードウェイミュージカル『バーナム』で着た衣装だ。


766点にのぼるこれらの衣装は昨秋、インディアナ大学に寄付された。保管施設で「バラバラにされたり改造されることなく」保存される予定だ。彼女の最新作、メグ・ウォリッツァーの小説を元にした『The Wife(原題)』は昨年秋に公開された。




スクリーンプリントで柄の描かれた赤と黒のドレスには、バッスル(腰あて)とトレーン(引き裾)がついている。『ジキル&ハイド』(’96年)でファラデー夫人を演じたときのもの。「あの役柄の、内に秘めた闇を表現しているの」