COURTESY OF UYEDA JEWELLER

 日本の宝飾史研究の第一人者、山口遼さん。本誌のジュエリー特集でもたびたび筆をふるい、その深い知見は編集部が常に頼りとするところ。その山口さんが厳選したアンティークジュエリーが約200点以上も並ぶフェアが、ウエダジュエラー帝国店で開催される。山口さんに、アンティークジュエリーの魅力を尋ねてみた。




――アンティークジュエリーの魅力とは?


「ジュエリーとは、宝石という素材、それにデザインと造形が伴い成り立っています。アンティークの面白さは、この三つの要素において、現在は失われてしまったもの、あるいはもう復元できないものが凝縮されているところにあります。今回のフェアではその面白さも伝えてみたいと思います」



――今回のジュエリーは、どのような観点でセレクトしたのですか?


「アンティークであってもお客さまが美しいと思えて使いたくなるもの、本当に使えるものだけを集めました。それは私の基本的なスタンスです。どんなに凄いものでも、大きすぎたり奇抜だったり、実際には身につけにくいようなものは一切扱いません」



――出展される品はおもにロンドンで選んだそうですが、その理由は?


「産業革命により、イギリスは一般の人々が豊かになったのがほかの国よりも百年早いのです。ジュエリーという文化は、経済的に豊かな背景があって生まれるものです」



――今回のフェアで並ぶのは、どのような年代のジュエリーですか。


「ほとんどがヴィクトリアン時代、1840~1900年前後の英国のものです。まれにフランス製の20世紀初頭のものもあります」


 山口さんの目にかなった美しいデザインの、日常で愛用できるジュエリーが200点以上。商品はすべて購入可能で、山口さんによる解説書付きだ。これだけ多くのアンティークジュエリーを一度に目にする機会は、なかなかない。それぞれのジュエリーが秘めた物語に思いを馳せつつ、眺めるだけでも豊かな時間がもてそうだ。また期間中、初公開となるウエダジュエラー所蔵のアンティークの逸品も展示される。日本を代表する宝飾店のひとつであり、常に日本美を追求し、体現し続ける老舗ならではの品々も、ぜひこの機会に目にしたい。




宝飾史研究家 山口遼氏セレクト

アンティークジュエリー・フェア


会期:2018年2月2日(金)・3日(土)

会場:ウエダジュエラー帝国ホテル店

住所:東京都千代田区内幸町1-1-1 帝国ホテルアーケード

営業時間:11:00~18:00

電話:03(3503)2587

公式サイト






  • 1