「Die Motte(ディー モッテ)」

デザイナー:アストリッド・シュヴァイツァー、アネル・リナット

スペイン・バルセロナ

https://diemottejewelry.com


(右下)「ディー モッテ」のアストリッド・シュヴァイツァーとアネル・リナット

COURTESY OF DIE MOTTE



「まさにカルチャー・ミックスですね」と語るのは、バルセロナ発のジュエリーブランド「ディー モッテ」のアストリッド・シュヴァイツァー。22歳の彼女は、27歳の共同デザイナー、アネル・リナットとともにこのブランドを運営している。チリ、ペルー、ドイツにルーツを持つアストリッドは、バルセロナの、地中海を見晴らすにぎやかなポブレ・セック地区で育った。アネルはカザフスタン出身。ヤマヨモギの生い茂る大草原と雪をいただく中央アジアの山々に囲まれた都市、アルマトイで育ち、そこに漂うスキタイ文化とソビエト文化の影響を受けて成長した。2016年、ふたりはバルセロナのジュエリーアートスクールで出会い、すぐに友人になった。「私たちは直感的に通じ合ったの」とアストリッドは言う。


 彼女たちのブランドは異なるバックグラウンドの融合であり、貴金属ワイヤで作られたアイテムは、繊細かつ心に訴えかけるものがある。たとえば、ピカソが1961年に描いたドローイング「青い鳩」を彷彿とさせる、鳩の形をしたゴールドメッキのバレッタ。小さなシルバーチェーンでできたハンドメイドの指輪。人の横顔の形をしたフープピアスからはチェーンがぶら下がっていて、まるで涙のように見える。その制作プロセスは、ふたりの友情がそうであるように、直感的に進められている。新しいアイディアが形作られるのは、霧の立ちこめるモンセニーの森をあてもなく歩いているときや、彼女たちが金属を加工する場所であるエスパーニャ広場近くの風通しのよいアトリエにいるとき。それをアネルは「瞑想みたいなものです」と話す。彼女たちの最新コレクションである小枝を束ねたようなイヤリングやブローチ、リングは、スイス人の彫刻家、アルベルト・ジャコメッティからインスピレーションを得た。「私たちは、ふたりの違いを引き出して、調和を作り出そうとしているのです」とアストリッドは語る。