ザ・ザ・ガボール。その長いキャリアであまたの映画やテレビ番組に出演してきたにもかかわらず、彼女の名を聞いてまず思い起こすのは、歴代の夫たちとダイヤモンドだろう。

 ハンガリー出身の女優である彼女は、“セレブリティとして生きることに長けた有名人”の草分け的な存在であり、2016年に99歳で亡くなるまでに、少なくとも8回もの結婚を経験している。


 ガボールは豪奢でハリウッド的なライフスタイルを貫き、写真を撮られるときには必ずと言っていいほど、そのプラチナブロンドの髪と同じくらい輝くジュエリーを着用していた。

 2017年12月4日、ニューヨークのオークションハウス「ボナムズ」は、かつてガボールが所有していたハリー・ウィンストンのダイヤモンド ネックレス“リヴィエール”を競売にかけた。



かつてザ・ザ・ガボールが所有していた66カラットの

ハリー・ウィンストンのダイアモンド ネックレス“リヴィエール



“キング・オブ・ダイヤモンド”と評されるハリー・ウィンストンによって1964年に作られたこのネックレスは、計66カラットにもなるラウンド・ブリリアント・カットのダイアモンド45個が、大きさのグラデーションをつけて連なっている。


 ガボールは1936年にミス・ハンガリーに選ばれたが、のちに未成年だったことが判明して失格となった。ウィットに富んでいたことでも知られる彼女は、メディアに取り上げられるたびに愛と贅沢について多くの名言を放ち、魅惑的な女性を演じきっていた。「プレゼントしてもらったダイアモンドを返したいと思うほど、嫌いになった男性はいないわ」とは、そんな彼女の名言のひとつだ。



ハリー・ウィンストンのリヴィエール ネックレスを身につけた

ガボールのポートレイト。写真には本人直筆とされるサインが



 オークションでは、ネックレスを身につけたガボールのサイン入り写真もネックレスに添えられ、予想落札価格は120万~150万ドル。結果は、落札価格127万2,500ドル(約1億4千万円)となった。


 このネックレスは以前にも、1985年にニューヨークのクリスティーズでオークションにかけられたことがある。当時は46万2,000ドルで落札され、それ以降、個人所蔵となっていた。

「これほどシンプルなデザインのネックレスが、今もなお人々を惹きつけることには驚かされます」と、米国ボナムズのジュエリー部門を率いるスーザン・アベルズは語る。


 1971年に刊行されたガボールの著書、『How to Catch a Man, How to Keep a Man, How to Get Rid of a Man(いかに男を虜にし、手玉にとり、そして追い払うか)』にもあるように、いろんな意味で、彼女はロマンスよりも宝石の力のほうに信頼をおいていたのかもしれない。

 かつてガボールが言ったこんな言葉も、それを裏づけているようだ。「ダイアモンドは女性にとっての一番の味方であり、男性にとっての一番の味方は犬。ほら、これでどちらがより分別があるか、わかるでしょう?」






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