創業地であるイタリア、レッジョ・エミリアのアーカイブハウス

「BAI」に展示されたキャメルコート。

グラマラスでシックな、マックスマーラの代名詞だ

©LORENZO VITTURI

 2006年のベルリンを皮切りに、2007年に東京、2009年に北京、2011年にモスクワを巡回したマックスマーラの展覧会『Coats!』が、この11月、韓国・ソウルにやってくる。1951年にイタリアのレッジョ・エミリアに誕生したマックスマーラの、66年におよぶ歴史を総覧する大掛かりなアーカイブ・エキシビションだ。



会場となる韓国・ソウルのDDP(東大門デザインプラザ)。

近未来的なデザインで多目的な機能を誇る

©PARK SANGHOON



 展示デザインを手掛けるのは、過去にも斬新で知的な空間デザインが話題を呼んだ「スタジオ ミリオーレ+セルベット アソシエーツ」。会場となるDDP(東大門デザインプラザ)は、ザハ・ハディド設計による直径20mの巨大ドームだ。銀色に輝くこの未来的な建築は、創業者アキーレの「日常的な非日常を創る」というビジョンを思わせると同時に、未来へと続くマックスマーラのヘリテージの価値を表しているようにも思える。



1981年にはオーバーサイズのキモノスリーブが特徴的な

ウールカシミア混のコート「101801」が誕生。

以来、ブランドのアイコンとして冬の定番に



「マスキュリンなコートを、ウィメンズウエアのアイコンに生まれ変わらせる」。代々、服飾にたずさわる家系に生まれた創業者アキーレ・マラモッティは、1951年、その卓越したビジネス感覚でコートに特化したブランドを考案。革新的な技術による工場生産で、贅沢でありながら実用的な「プレタポルテファッション」をイタリアに誕生させた。その最初のコレクションには、マックスマーラの代名詞ともいうべきキャメルコートも含まれていた。ミニマルで現代的なマックスマーラのクリエイションは、またたくまに世界の注目を集めることとなった。「ウェエラブルなモダンクラシック」「ひかえめなラグジュアリーと知的なデザイン」というそのコンセプトは、いまも変わらず女性たちの心をつかみ続けている。



テーマ別に展示された7つの部屋はらせんの通路でつながり、

そこを通り抜けながら鑑賞する

© MIGLIORE+SERVETTO ARCHITECTS



『Coats!』の会場は、The Founder(創業者)、The icon(アイコン)など、テーマごとに分かれた7つの部屋で、1950年代に作られた最初のコートから最新のものまで90点を超えるアーカイヴを見ることができる。カール・ラガーフェルドやナルシソ・ロドリゲスといったマックスマーラで働いてきた多くのデザイナーによるスケッチは、女性たちの嗜好や社会、ライフスタイルの変化を教えてくれる貴重な資料だ。



『Coats!』のソウルでの開催を記念したモデルは、

韓国の伝統的な器「鍮器(ゆぎ)」にインスパイアされた

真鍮色のライニングを用いたピュアキャメルヘアのコートに

ライニングと同素材のシャツとペンシルスカート。

コート¥362,000、ブラウス¥115,000、スカート¥84,000/マックスマーラ

※銀座三丁目店、青山店、伊勢丹新宿店、銀座三越、

阪急うめだ本店、公式オンラインショップのみで取り扱い



 こうした資料のほかに、リチャード・アヴェドン、スティーブン・マイゼルほかそうそうたる顔ぶれのフォトグラファーによる広告ビジュアルやセレブリティのポートレイト、さらには創業者アキーレが蒐集したアート作品などを展示。まさにミュージアムピースともいうべきこれらマックスマーラの遺産は、レッジョ・エミリアにある総床面積4000㎡の図書室兼アーカイブハウス「BAI(Biblioteca e Archivio di Impresa)」に大切に保存されている。「Coats!」は、その保存資料が一堂に会する好機だ。



ブランドのもつ歴史に新たな息を吹き込むことによって

イノベーションが生まれる。

BAIはマックスマーラの「革新」という伝統を示す存在だといえるだろう

PHOTOGRAPHS: COURTESY OF MAX MARA



『Coats!』が見せるのは、単なる服の歴史ではない。それは、マックスマーラに綿々と受け継がれてきた哲学であり、マニフェストなのだ。



『Coats! Max Mara, Seoul 2017』

会期:11月29日(水)~12月12日(火)

会場:韓国・ソウル DDP(東大門デザインプラザ アートホール1)

住所:281 Eulji-ro, Gwanghui-dong, Jung-gu, Seoul, 大韓民国


問い合わせ先

マックスマーラ ジャパン

TEL. 03(5467)3700

公式サイト






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