本人撮影のポラロイドで追う
ポール・スミスの
48時間 in LA

Paul Smith Captures 48 Hours in Los Angeles ― in Polaroids
旅の目的は、あの名優とのディナー。たった48時間、超過密スケジュールのLA滞在をポール本人がレポート

BY ALICE NEWELL-HANSON, PHOTOGRAPHS BY PAUL SMITH, TRANSLATED BY CHIHARU ITAGAKI

 ファッション・デザイナーのポール・スミスといえば、思い出すのはその色使いだ。ホットピンク、黄緑、ヤグルマギクのようなブルー、タンジェリンオレンジ、紫、そしてコーヒーブラウン。こういった生き生きとした色の組み合わせを見れば、すぐに彼のものだとわかる。そして、これまた色に情熱をそそぐ画家、デイヴィッド・ホックニー――肖像画にしぼった彼の新しい展覧会が、ロサンゼルス・カウンティ美術館(LACMA)で開催中だ――の作品のように、ポール・スミスのつくる服もまた、ひと目で英国的だとわかる。

1976年にロンドンで最初のメンズウェア・コレクションを発表したポール。現在、メンズとウィメンズの両コレクションをデザインしており、ショップは世界に50店舗ある。さまざまな意匠を凝らしたその店内は、伝統的な英国のテーラリングをちょっと変わった解釈で表現したアイテムでいっぱいだ。先日、ポールはロサンゼルスへ旅に出た。友人である俳優のゲイリー・オールドマンを招いてディナーを催すためだ。そこで彼にポラロイドカメラを渡し、T magazineのために彼の週末の出来事を記録してもらうことにした。彼の撮った写真(以下に掲載)は、メルローズ・アベニューにある自分のショップをショッキングピンクに塗ったデザイナーだけあって、やはりカラフルな色に満ちあふれている。

画像1: 本人撮影のポラロイドで追う
ポール・スミスの
48時間 in LA

「私はずっとデザイナー集団『メンフィス』のファンでした。だからLAで、創設メンバーのひとりであるピーター・シャイアに会えたのはとてもうれしかった。メルローズ・アベニューにある私のショップで偶然出会い、すばらしいギャラリーであるケイン・グリフィン・コーコランで開催されていた彼の展覧会のパーソナルツアーに招待してもらったのです。とにかく鮮やかな色づかいで、明るく楽しい気分になれる展覧会でした」

画像2: 本人撮影のポラロイドで追う
ポール・スミスの
48時間 in LA

「刺激的なヴィンテージウェアショップ『パレス・コスチューム』の中を、オーナー兼ファウンダーのメロディ・バーネットに頼んでたっぷり見せてもらいました。彼女の服のコレクションの規模といったら、筆舌に尽くしがたいほどです。映画界を代表するコスチューム・デザイナーたちにとって、もっとも重要な情報源であり、資料のひとつですね」

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