青山通りから骨董通りに入ってすぐの左手に、華やかなおとぎの国が誕生した。ガラス窓の外からも目を引かずにおかないカラフルなインテリアは、3月22日にオープンした「ラデュレ 青山店」のブティックとサロン・ド・テのもの。ラデュレならではの世界観をこの場所にふさわしくモダナイズした店内は、ライラックやセラドングリーンなどのパステルカラーに染め上げられている。



ショーケースに並ぶのは色とりどりのマカロンと、

愛らしい見た目にも心躍るパティスリー。フランやカヌレなどの焼き菓子も



 この内装を手がけたのは、建築家でデザイナーのインディア・マダヴィ。イラン出身でペルシャとエジプト、イギリスをルーツにもつ彼女は、パリとNYで建築を学び、1999年から自分のスタジオを率いて世界各地で多くのホテルやブティックをデザインしている。パリ7区にある全15室のカラフルなブティックホテル「Thoumieux(トゥーミュー)」や、ギイ・マルタンがプロデュースするシャルル・ド・ゴール空港内のレストラン「I LOVE PARIS by Guy Martin」など、話題の建築内装に次々と携わり、パリに自身のインテリアショップ「India Mahdavi」も2店展開している売れっ子デザイナーだ。



「ラデュレ 青山店」オープニングのために来日したインディア・マダヴィ

COURTESY OF LADURÉE AOYAMA



 インディアがラデュレのために店舗をデザインしたのは、スイス・ジュネーヴとロサンゼルスに次いで3軒めとなる。ここ青山のブティックとサロン・ド・テを手がけるにあたって彼女がイメージソースに選んだのは、マリー・アントワネット。開いた扇のようなシルエットのソファや、ねじれたキャンディ・スティックを思わせるテーブルの脚、絞り出したふわふわのメレンゲのようなキュートなシーリングライト……。


「明るい色に満ちた空間が私のスタイル」と語るインディアの真骨頂ともいえるこの空間は、ソフィア・コッポラの監督映画『マリー・アントワネット』に出てくるおしゃれな王妃の居室のように、どこまでもハッピーでスイートな色彩にあふれている。



白とグレーのチェッカー柄を描く大理石の床に、

ライラック色のソファや壁、フラワーモチーフのライト。

鮮やかな色が目を引くが、インディアのデザインは快適さにも定評がある



 店内の一方を占める大きなショーケースに並ぶのは、色とりどりのパティスリーやマカロン。最高級のマダガスカル産バニラをたっぷり使ったヴァニーユやピスタッシュなどの人気定番はもちろん、ローズ風味のマカロンのあいだに桜の花のクリームをはさんだサクラや、抹茶風味のガナッシュをはさんだマッチャ、そして青山店限定のユズなどもあり、目移りすること必至だ。


 さらにおすすめは、同じく青山店限定のパティスリー「エヴィダンス・ユズ」。ユズらしいころんと丸い形も愛らしい。見た目にはちょっと甘そう…と思ったが、柑橘の皮を入れたマドレーヌ生地や、ユズ風味のクリームのすっきりとした香り、ほどよい甘さのココナッツムースがとけあって、えもいわれぬ爽やかな口どけ。けっこうなボリュームがあるが、ぺろりといける。



こちらが青山店限定の「エヴィダンス・ユズ」。

ショーケースにずらりと並んださまも美しい



 メゾンのシンボルである“パティシエ天使”のイラストは、19世紀末、パリに構えた最初の店舗のために著名な画家ジュール・シェレが描いた天井画から生まれたものだという。その後、創業者ラデュレ氏の夫人のアイディアで、パリで初めてカフェとパティスリーを兼ねた「サロン・ド・テ」をオープンしたのがラデュレである。インディアというクリエイターを迎えて生まれたラデュレの新しいサロン・ド・テは、アートと深い関係を結んできたラデュレのルーツを思わせる。


 ハッピーな色彩あふれるサロンで、口福のマカロンを。これからの表参道ショッピングに欠かせない、大人女子のためのスポットとなりそうだ。



マカロンにガナッシュをはさんだ、このスタイルを考案したのもラデュレ。

青山店限定のユズ、季節限定のサクラとマッチャのマカロンに、

「テ・マリー・アントワネット」の紅茶をあわせて




ラデュレ 青山店

住所:東京都港区南青山5-9-15

営業時間:11:00~20:00(サロン・ド・テは19:00LO)

不定休

電話: 03(6418)5325

公式サイト






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