ピュアで優雅な味わいで世界のセレブリティを魅了する世界最古のシャンパーニュ・メゾン「ルイナール」。春にぴったりのロゼの楽しみ方を、最高醸造責任者のフレデリック・パナイオティス氏に聞いた

BY KIMIKO ANZAI, PHOTOGRAPHS BY TOMOKO SHIMABUKURO

画像: ピノ・ノワールのふくよかさとシャルドネの透明感。「ルイナール ロゼ」は特別な日にふさわしい ルイナール ブラン・ド・ブラン ¥10,200 ルイナール ロゼ ¥10,200

ピノ・ノワールのふくよかさとシャルドネの透明感。「ルイナール ロゼ」は特別な日にふさわしい
ルイナール ブラン・ド・ブラン ¥10,200
ルイナール ロゼ ¥10,200

「ワインを選びたいけれど、何をどう選べばいいのかわからない」――。そういう人は意外に多いのではないだろうか。確かに、星の数ほどあるワインの中から1本を選ぶのは、まさしく至難の業といえる。だが、その中には、“絶対にはずさない1本”が確実に存在するのだ。
その筆頭ともいえるのが、シャンパーニュの宝石と呼ばれる「ルイナール」。丸みを帯びたクラシカルなボトルが美しく、なにより“シャンパーニュ”というだけで気持ちが華やぐ。ヨーロッパの王室や上流階級の御用達ブランドとして知られ、セレブの“お気に入り率”も高い。その理由は、エレガントでピュアな味わいにある。たとえば、シャルドネのみで造られる「ルイナール ブラン・ド・ブラン」は、白い花や桃などのフルーティーなアロマが特徴。プルミエ・クリュ(1級畑)の選りすぐりのシャルドネを使用し、まろやかな酸味と清らかな果実味がきわだつ、“シャルドネハウス”の異名を持つルイナールならではのスタイルを生み出している。

 数あるシャンパーニュの中でも突出した優雅さをもつ「ルイナール」だが、今回着目したいのは、実はロゼ。「ルイナール ロゼ」はシャルドネ45パーセント、ピノ・ノワール55パーセントのベースワインに、赤ワイン18パーセントを加えて造られるが、チェリーなど赤いベリーのアロマとパン・デピスのようなスパイシーなニュアンスが魅惑的。少しサンゴがかったゴールドピンクも美しい。特筆すべきは“シャルドネの存在感”で、深みのある果実味の奥には、シャルドネの清冽さがしっかりと感じられる。ロゼ・シャンパーニュは黒ブドウのピノ・ノワールを使用して造られるので、ピノ・ノワールの魅力がストレートに感じられるものが多いが、「ルイナール ロゼ」にはピノ・ノワールのふくよかさとシャルドネの透明感が同時に感じられ、まさに“シャルドネハウス”の面目躍というべき味わいだ。

「ルイナール」の奥深い魅力は、その“歴史”にもある。創設は1729年、世界最古のシャンパーニュ・メゾンでもあるのだ。同社が誇る白亜の「クレイエル」は、ガロ・ロマン時代の石切り場を利用した地下カーヴで、2015年7月、「シャンパーニュの丘陵 メゾンとカーヴ」としてユネスコ世界遺産に登録された。また、「ルイナール」は時代の先駆者でもあった。「ロゼ」を造ったのもかなり早く、メゾンの文献には、1764年にドイツのステレリッツ(現ノイストレリッツ)の貴族に「ロゼ60本を含む120本のシャンパーニュを送った」ことが記載されている。記録には、ロゼの色合いは「ヤマウズラの目の色」とあり、ここから当時のロゼが果皮を果汁に浸して造られる「セニエ方式」であったことが窺えるという。
ちなみに、日本に「ルイナール」が初めて入ってきたのは1861年。時代が明治に変わり、鹿鳴館外交が行われたのが1883年以降のことだから、もしかしたら、明治を彩った人物たちが飲んだかもしれないと想像すると、「ルイナール ブラン・ド・ブラン」や「ルイナール ロゼ」の味わいがひと味違って感じられるはず。

T JAPAN LINE@友だち募集中!
おすすめ情報をお届け

友だち追加
 

LATEST

This article is a sponsored article by
''.