カンボジアの首都プノンペンにある高級ホテル「ラッフルズ ホテル ル ロワイアル」。

写真のエレファントバーは、フレンチコロニアルスタイルのバーの最高峰。

宮廷画家が描いた象の壁画が素晴らしく、サービスも完璧


PHOTOGRAPH BY MINORU MASUJIMA

アートギャラリーのように瀟洒な「アプリコット ホテル」。新築で20世紀初頭の建築を忠実に再現したもの。建築家の奇才ビル・ベンスリーも、ダナンでフレンチコロニアルスタイルに挑戦している。 PHOTOGRAPH BY MINORU MASUJIMA

 アジアンリゾートで紺碧の海を眺めながらスパやエスニック料理を楽しむ旅のスタイルはすっかりポピュラーになったが、その一翼を担ったのが、リゾート写真家の増島実だ。出版したリゾート写真集は19冊を数える。その彼が10年以上前、植民地時代に建てられたペナンの古いホテルに出会った。アジアと欧州の絶妙な融合に興味を覚えて調べるうちに、仏領だったベトナム、ラオス、カンボジアに残るフレンチコロニアルホテルの優雅な佇まいに魅了されたという。




写真家の増島実氏。
COURTESY OF MINORU MASUJIMA

「1995年頃から、100年前のホテルや公的機関だった建物を改造して造られたものです。高い天井、吹き抜けの回廊や螺旋階段、細長いフランス窓が特徴で、懐かしくて木のぬくもりもある。四本の支柱に蚊帳をかけたベッドで眠れば王族の気分になれます」と語る。数年にわたって旧インドシナ連邦3国をくまなく歩き、王族や政府高官の屋敷跡に造られた、歴史や伝説に彩られたプチホテルまで探しだした。写真集『HOTEL INDOCHINA』には、設備も吟味し選びぬかれた32軒のホテルと世界遺産が収録されている。美しい写真に誘われ、次の旅の宿を探すのも楽しい。

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