天正少年使節(クアトロ・ラガッツィ)の足跡を辿った杉本博司の写真作品とともに、華やかな桃山時代の茶道具や南蛮美術を一堂に展観する特別展が開催される

BY YOSHIO SUZUKI

 写真作品、建築、古典芸能のプロデュースなど多面的な活躍で知られる杉本博司が近年取り組んでいたのが、天正遣欧少年使節の足跡を追った作品だ。1582年、ヨーロッパに向かった4人の少年たちはスペイン国王、ローマ教皇に謁見。ポルトガル、スペイン、イタリアを巡った8年余りの旅から帰国した彼らのその後は、だがしかし予想もしなかったものとなった。

画像: © 杉本博司《テアトロ・オリンピコ、ヴィツェンツァ》 2015年 ゼラチン・シルバー・プリント © HIROSHI SUGIMOTO/COURTESY OF GALLERY KOYANAGI

© 杉本博司《テアトロ・オリンピコ、ヴィツェンツァ》
2015年 ゼラチン・シルバー・プリント
© HIROSHI SUGIMOTO/COURTESY OF GALLERY KOYANAGI

使節たちが見た海、訪れた場所、歓迎を受けた舞台を杉本博司の「海景」「建築」「劇場」シリーズで見せ、使節たちの旅の資料やキリシタンの美術、信長に関わる作品など、華やかな桃山時代の文化と美術を展観する。杉本はこの撮影をしているとき、「私たちが見たこの風景を、今一度、あなたにも見てもらいたい」という使節たちの声を聴いた気がしたという。

信長とクアトロ・ラガッツィ
桃山の夢と幻+杉本博司と天正少年使節が見たヨーロッパ
期間:10月5日(金)~11月4日(日)
会場:MOA美術館
住所:静岡県熱海市桃山町26−2
休館日:木曜(11月1日は開館)
開館時間:9:30~16:30(入館は16:00まで)
観覧料:¥1,600
電話: 055(784)2511
公式サイト

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