アーティストにポラロイドカメラを渡し、撮影してもらう小誌の企画。写真家のキャリー・メイ・ウィームスから戻ってきた写真は、独創的で思いがけないアプローチによるものだった

BY T: THE NEW YORK TIMES STYLE MAGAZINE, TRANSLATED BY IZUMI SAITO

 2018年、アメリカ版『T Magazine』のザ・グレート号の表紙を飾った人物のひとり、キャリー・メイ・ウィームス。その半世紀近くにわたるキャリアにおいて、彼女は、ビジュアル創作のルールを根本から書き換えてきた。「彼女の写真やショート・フィルムは、一点を鋭く見つめるような気迫にあふれていて、同時にビジュアルとしても説得力がある。それらは、観る側が持つ写真に対しての期待をリセットし、彼女の作品の多くを占める黒人の被写体に対して私たちが抱く、根拠のない憶測に疑問を投げかけてくる」ーーその記事で、メーガン・オグラディはウィームスの業績をそう説明した。

 誰かにポラロイドカメラを送り、その人の生活の一部を撮影してもらう「10 Polaroids」。この連載企画で、ウィームスは、みなが望んでいた候補者のひとりであった。しかし今回、ウィームスが提示してきたものは予想外の写真だった。

 以下のウィームスの写真には、いわゆる普通のポラロイド写真もいくつか含まれる。しかしその他は、彼女が撮りためていた写真にポラロイド風の「白い枠」をデジタルで合成し、作り上げたものだ。元になった写真は、昨年秋にパブリック・シアターの「ジョーズ・パブ」で上演された舞台のリハーサルや、または過去数年の間に撮られたものもある。結果的に、ウィームスは、われわれの「写真への期待」を覆す実例をまたひとつ重ねたことになる。

画像1: 10枚の“型破りな”
ポラロイド写真が捉えた
キャリー・メイ・ウィームスの日常

「ノーナ・ヘンドリックスとテリ・リン・キャリントン。これは、ふたりとコラボレーションした舞台『Refrigerated Dreams』と『Children on Bondage』のリハーサル中で、ニューヨーク市のパワー・ステーションで撮影しました」

画像2: 10枚の“型破りな”
ポラロイド写真が捉えた
キャリー・メイ・ウィームスの日常

「勇敢なるタニヤ・セルバラトナム。彼女は、ニューヨーク州の前司法長官であるエリック・シュナイダーマンから受けた暴力に対して声を上げました。1980年以来、セクシャルハラスメントや暴行、強姦、未成年者への誘惑行為で告訴された、ほかの100人あまりの男たちに対してなされたのと同様に」

 

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