ディオールやディズニーなどビッグブランドとコラボレーションし、ミュージシャンのザ・ウィークエンドやテスラ社のCEOイーロン・マスクも顧客にもつ、空山 基(そらやま はじめ)。彼がいま夢中で描いているのは、“ロボットの春画”だ

BY MASANOBU MATSUMOTO

 現在、73歳。制作意欲はいっこうに衰えない。いまも東京・渋谷で2つの個展を開催している。ひとつは、所属ギャラリーであるNANZUKAで「セクシーロボット」の彫刻と絵画を展示。また渋谷パルコ内のギャラリー2Gでは「ロボット恐竜」を題材にした作品を見せる。

「恐竜は、私のアイドル。思春期以前に、夢中になったものなんだ」と空山。また今回発表した「セクシーロボット」の新作については、今まで以上にセクシャルな表現にも挑んだ、と言う。「その際どい作品は、ギャラリー内に“18禁コーナー”を設けて展示しているんだけど、いわば“ロボットの春画”。『セクシーロボット』シリーズとしては、いちばんハードかもしれない」

画像: 空山基 個展『TREX』展示風景(NANZUKA 2G、東京、2020年) © HAJIME SORAYAMA, COURTESY OF NANZUKA

空山基 個展『TREX』展示風景(NANZUKA 2G、東京、2020年)
© HAJIME SORAYAMA, COURTESY OF NANZUKA

画像: 《Untitled》2018年 © HAJIME SORAYAMA, PHOTOGRAPH BY SHIGERU TANAKA, COURTESY OF NANZUKA

《Untitled》2018年
© HAJIME SORAYAMA, PHOTOGRAPH BY SHIGERU TANAKA, COURTESY OF NANZUKA

 ちなみに空山のロボット絵画は、1979年、サントリーの広告のために描いたのが始まりだ。「そのときのモチーフは、男のロボットだったけど、やっぱり女性を描きたくなってね。そうしたら、すごくウケた。当時、女性のロボットを描く人はほとんどいなかったから、面白がられたんだと思う」。こうした「セクシーロボット」を、“未来的だ”とか、“その後のロボットのイメージ形成に大きな影響を与えた”などと言う批評家もいるが、本人はあまりピンときていないようだ。

画像2: 《Untitled》2019年 © HAJIME SORAYAMA, PHOTOGRAPH BY SHIGERU TANAKA, COURTESY OF NANZUKA

《Untitled》2019年
© HAJIME SORAYAMA, PHOTOGRAPH BY SHIGERU TANAKA, COURTESY OF NANZUKA

「結局は自分の妄想を絵でプレゼンテーションしているだけだから」と空山は言う。描いているものも、けっして実用的ではないし、本来ロボットとしての機能や性質は絵に表していない、と。

「ただ、今回の“ロボットの春画”は、踏み絵じゃないけど、改めて世の中を試す、世の中に問うものでもあるんだ」。近年、春画がブームになり、日本の文化だと言われるようになったが、この“ロボットの春画”はなにが違うのか。なぜ、特定の欲望や表現が社会的に抑圧されるのか。またそうやってタブー化することが問題解決になるのか――。「好きなものを好きに描いているだけだけど、現実社会における固定概念やタブーに対しては、僕は自覚的に描いている。それは、これからもずっと変わらない」

『SEX MATTER』
会期:〜4月12日(日)
会場:NANZUKA
住所:東京都渋谷区渋谷2-17-3 渋谷アイビスビル B2F
開廊時間:11:00〜19:00
休廊日:月曜・祝日
電話:03(3400)0075
公式サイト

『TREX』
会期:〜4月12日(日)
会場:NANZUKA 2G
住所:東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷PARCO 2F
開廊時間:11:00〜21:00
休廊日:渋谷PARCOの定休日に準じる
電話:03(3464)5111(渋谷PARCO)

 

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