ブランドを代表するペイズリー柄のように、ジェンダーレスでタイムレスな独特の世界観をもつエトロフレグランス。その生みの親であるフレグランスディレクターに、香りづくりの哲学を聞いた

BY TERUNO TAIRA, PHOTOGRAPHS BY SHINSUKE SATO

 1960年代後半、イタリアの青年、ジンモ・エトロは旅先のインドで織物工場の倉庫に眠っていたカシミール紋様に出合った。エキゾチックなこの柄の虜になった彼は、テキスタイルメーカーとして「エトロ」を創業。80年代に入ると、カシミール紋様にイタリアのモダンなエッセンスを加えたペイズリー柄を考案し、それをあしらったホームコレクションやアパレル、香水を続々と発表した。

 そんなブランドの創始者ジンモ・エトロと旧知の仲であり、1989年にエトロ フレグランス部門に着任以来、長きにわたってフレグランスディレクターを務めているのがルイゼラ・テパッティだ。最初は製造部門との調整や連絡係といった事務的な仕事をしていた彼女は、すぐに香りの世界に魅せられ、フレグランスを本格的に学ぶため本場グラースへも赴いたという。

画像: エトロ フレグランスディレクター ルイゼラ・テパッティさん エトロらしい柄のシルクブラウスに目にも鮮やかなオレンジのジャケットを颯爽と着こなす

エトロ フレグランスディレクター ルイゼラ・テパッティさん
エトロらしい柄のシルクブラウスに目にも鮮やかなオレンジのジャケットを颯爽と着こなす

「私がフレグランス部門に着任した30年前は、ファッションブランドの多くは他社に依頼してライセンスの香水を創っていました。エトロでは最初から自社でディレクションをし、天然香料にこだわったアーティスティックフレグランスという分野を開拓してきたのです」。エトロといえば誰もがペイズリー柄を思い浮かべるほど、そのアイコンは印象的であり、ファッションシーンで明確な個性を確立している。そんなエトロの世界観の中、フレグランスはどう位置付けられているのだろうか?

「フレグランスにおいても、その世界観はもちろんファッションとリンクしています。香水のボックスの絵柄やボトルのレリーフにはペイズリー柄が施されているし、エトロの香水はテキスタイル同様、オリエンタルなムードをもっている。ジンモ・エトロは旅が好きで、なかでもインドがとてもお気に入りだったこともあり、最初に出したフレグランス『ムスク』や『ヘリオトロープ』は、インドにインスパイアされたオリエンタルなタッチが効いています」

画像: (左から) エトロ シャンタン オーデパルファム <100ml>¥19,000 ロ―ズやピオニーがみずみずしくフレッシュに広がるフローラルノート エトロ ムスク オーデトワレ <100ml> ¥14,500 石けんのような清々しさで空気を満たすソフト オリエンタル。 エトロ ウダイプール オーデパルファム<100ml>¥23,000 冷たさと熱さ、東洋と西洋のふたつの世界を融合させた、まさにエトロを体現するエキゾチックなフローラル オリエンタル

(左から)
エトロ シャンタン オーデパルファム <100ml>¥19,000
ロ―ズやピオニーがみずみずしくフレッシュに広がるフローラルノート
エトロ ムスク オーデトワレ <100ml> ¥14,500
石けんのような清々しさで空気を満たすソフト オリエンタル。
エトロ ウダイプール オーデパルファム<100ml>¥23,000
冷たさと熱さ、東洋と西洋のふたつの世界を融合させた、まさにエトロを体現するエキゾチックなフローラル オリエンタル

「また、エトロはファッションにおいてはシルクやカシミヤなど天然の素材にこだわっていますが、フレグランスでも、サンダルウッドやパチョリなど上質な天然香料を出来る限り使っています。そのため、香りが深く長く続くのが特長でもあるんですよ」

 深く、長くは香るが、けして強く香ることがないのも、ルイゼラさんのフレグランスへのこだわりだ。「昨今のヨーロッパでは長くもつフレグランスが流行っているけれど、ロングラスティングなだけでなく、中には強くきつく香り、他人の領域まで侵してしまうものもあります。でも、私は香水というのは個人の喜びとなるものであるべきだと考えているの。だからエトロの香りは、もちがよくてもソフトにやさしく香るように作っています。そのうえで、個々の香料がきちんと存在感を示すような香りとなるように調香師に指示しています」

画像: エトロ パース・スプレー トリオ ¥9,900 (ラジャスタン オーデパルファム<10ml>、シャンタン オーデパルファム<10ml>、ヴィア ヴェッリ オーデトワレ<10ml>) エトロのオリジナルファブリックを用いたスモールボックスに、アイコニックな3つの香りの10mlサイズスプレーを収めたパフュームキット。携帯に便利なパーススプレーで、いつでもどこでも香りを楽しんで

エトロ パース・スプレー トリオ ¥9,900 (ラジャスタン オーデパルファム<10ml>、シャンタン オーデパルファム<10ml>、ヴィア ヴェッリ オーデトワレ<10ml>)
エトロのオリジナルファブリックを用いたスモールボックスに、アイコニックな3つの香りの10mlサイズスプレーを収めたパフュームキット。携帯に便利なパーススプレーで、いつでもどこでも香りを楽しんで

 ルイゼラさんが来日したのは5月中旬。一気に蒸し暑くなり、香りがこもりやすいシーズンの始まりだ。香水を習慣的につける人が少ない日本人に合うエトロの香りはどれ? との問いに、「エトロのコレクションの中からなら、シャンタン オーデパルファムがいいのでは」と教えてくれた。

「日本人の香りの好みや文化を知るにつれて、高温多湿な気候のせいもあるのか、強い香りは好まれないことがわかってきました。シャンタン オーデパルファムは、ローズの花が開く春の到来を思わせるフレッシュな香り。気持ちまで明るくなるでしょう? フレグランスは人格に少なからず影響を与えるものですから。つけている香りの影響が個人の気持ちやふるまいに表れてしまう……フレグランスというのは繭のように人を包み込むものなんです」

画像: エトロ ルームディフューザー セット アフロディテ <500ml> 、リード40cm×6本 ¥22,000(6月28日(金)発売) この夏、新たにルームディフューザー4種を発売。ペイズリー柄が施された美しい色使いのボトルから、ギリシャ神話の女性の名を冠した香りが広がる。写真の「アフロディテ」は優美なジャスミンの香り

エトロ ルームディフューザー セット アフロディテ <500ml> 、リード40cm×6本 ¥22,000(6月28日(金)発売)
この夏、新たにルームディフューザー4種を発売。ペイズリー柄が施された美しい色使いのボトルから、ギリシャ神話の女性の名を冠した香りが広がる。写真の「アフロディテ」は優美なジャスミンの香り

 自身が愛用しているのは「ムスク オーデトワレ」。最近はこれに、創業50周年である2018年に発売した「ウダイプール オーデパルファム」が加わった。

「ムスクは長年愛用している私の定番フレグランス。日中、フレッシュな気持ちを保たせてくれます。これにウダイプールを重ねづけすることも。手の甲側に一方の香りを、手のひら側にもう片方を重ねると、手を動かすたびにふんわりと溶けあってとても自然に香らせることができるのよ」。ルイゼラさんが語る通り、その方法で重ねづけすると見事なまでに2つの香りが美しく調和する。ベースノートにムスクなどの共通の香料が入っているためであり、またその人のもつ手自体の匂いが香りと香りをつなぐ働きをもつためだという。

「エトロはイタリアのブランドですが、インドへの憧憬がブランドのルーツです。エキゾチックなインドとモダンなイタリアン。私たちはそれをニュートラディションと表現しているのですが、つねにその両面を持ち合わせているのがエトロの香りなのです」

問い合せ先
インターモード川辺 フレグランス本部
フリーダイヤル:0120-000-599
公式サイト

 

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