BY NAMI IKUMA
化粧品の進化は、医療技術の進化にあり!
大人の夢と希望に満ちた化粧品が今、注目を集めている。それが、再生医療の現場から生まれた「iPS細胞培養上清液」を配合した先進の化粧品だ。
化粧品の進化は、医療現場の技術がベースになることが多い。研究から立証、そして実用化される頃になると、化粧品でもちらほらとその応用技術の話が聞かれるようになってくる。昨今の医療界を賑わせているのは、幹細胞やiPS細胞といった再生医療だ。この分野に明るくない人でも一度は耳にしたことがあるだろう。
どんな組織にも変幻自在な幹細胞。それがiPS細胞
たとえば、私たちの血液や皮膚の細胞は、分化された「大人の」細胞で、元をたどれば「幹細胞」から生まれている。この幹細胞は「組織幹細胞」と呼ばれ、血液なら血液、皮膚なら皮膚と決まった細胞をせっせと大量に作り出している。そして、この組織幹細胞を生むのが「多能性幹細胞」であり、どんな組織や器官でも作り出せる幹細胞だ。
iPS細胞は、この「多能性幹細胞」を人工的に作り出したもの。つまり、iPS細胞は、分化された「大人の」細胞から、受精卵と同等の能力の細胞を作り出すという、生命の流れに逆行する革新的な技術。だからこそ、世界的に評価され、ノーベル賞の受賞につながったのである。
iPS細胞培養時に出る副産物こそ、美容界注目の「iPS細胞培養上清液」
様々な細胞に分化できるという万能性をもつiPS細胞は、山中因子といわれる遺伝子を元の細胞の中に入れることで作られ、培養によって量が増やされる。この培養の際に出る副産物こそが「培養上清液」といわれるものだ。
培養の際には、「培地」といういわゆる「栄養剤」の中に入れて増やすが、目的の細胞を取り出せば、培地には上澄み液が残る。それが「培養上清液」。そこには、サイトカインやエクソソーム、成長因子といった多くの生体が健康的な状態を保つために不可欠な栄養素が溶け込んでおり、この培養上清液が今、化粧品業界でひっぱりだこなのだ。
出自の透明性と能力の高さがiPS細胞培養上清液のいいところ
現在の再生医療や美容医療で用いられているのは、ヒト幹細胞(組織幹細胞)が主流だ。iPS細胞の培養とは方法の違いはあれど、ヒト幹細胞でも培養は行われるため、ヒト幹細胞の培養上清液を配合した化粧品は多く見られる。
ただ、ヒト幹細胞の場合はもともとヒトの体内にあった組織、例えば皮下脂肪や臍帯、乳歯などからそのまま取り出して培養する。そのことに不安や抵抗を感じる人も多いようだ。実際、ヒト幹細胞を用いた治療は一部に不明瞭なものもある。もちろん、保険適用になるほど安全性が担保されたものもあるのだが、iPS細胞においては、一つ残らずすべて品質管理が可能で、ヒトの手でコントロールできることが長所だ。
現在iPS細胞を作ることができるのは、医療への応用と研究を主目的とし、特別な技術をもつ限られた医療機関だけ。だから医療用のiPS細胞は出自が明白なのだ。
そして、作り方における安全性も高い。iPS細胞は「大人の」細胞から、受精卵と同等の能力を持つ多能性幹細胞を人工的に作り出すのだが、これは、ヒトのどんな細胞からでも作ることが可能だ。
中でも簡単なのは採血をした血液を使うこと。血液細胞に、山中因子という遺伝子を入れるだけで、細胞を「初期化」して多能性のiPS細胞に変化させられる。それであれば、採血をするだけで簡単に、安全に、iPS細胞が作れるのだ。さらに将来的には、専門機関にオーダーして、自分で自分の血液からiPS細胞を作ることもできるようになるかもしれない。自分の遺伝子をもつiPS細胞なら親和性は抜群だし、安心感も得られるはずだ。このiPS細胞の今後の展開こそ、iPS細胞培養上清液を使った化粧品にも期待が集まる所以だ。
また、多能性のiPS細胞の培養から出た上清液もまた多能性、ということもiPS細胞を使うメリット。つまり、たとえば肌にどのような不調があっても、その悪いところを補うように働いてくれることが予測されるのだ。これだけの利点があれば、先端医療技術を応用したコスメの勢力図は、現在のヒト幹細胞主流の時代からiPS細胞へと塗り替えられていくことは推して知るべしだ。
よさそう、効きそう...で終わらない!「iPS細胞培養上清液」配合コスメ3選
うれしいことに、iPS細胞の培養上清液を使ったコスメは、先見の明をもつメーカーから市場に続々登場している。美容メディアの間では、いずれも「期待以上!」と大いに話題だ。コロナ禍以降、化粧品を実績のある成分で選ぶという傾向が高まりつつあるのだが、化粧品成分のブームを見ても、今後はますます「なんとなく効きそう」という期待値だけではなく、確かなエビデンスと効果実感の高いものが主流になっていくだろう。再生医療の現場から生まれたiPS細胞培養上清液は、まさにその中核を担うものになるはずだ。iPS細胞培養上清液配合のコスメで、ぜひ未来の美容の真髄に触れてみてほしい。
それぞれのゆらぎにも対応
「アズミー センシティブ ベースケアコンク」
洗顔後すぐにこれを投入したところ、手応えを感じたのはめぐりのよさ。使い始めてから、いつも「つるん」としていて、くすみやざらつき、毛穴目立ちなどが自分でも違うような気がしていたところ、周囲から「肌がきれい!」と褒められる回数がじわじわ増加。パウダーを薄くのせるだけのすっぴんで出かけてしまったときでも褒められるので、これは素肌の底上げができているんだろうなと。敏感肌用という安心感を担保しながら、攻めの美容ができる頼れる1本。
iPS細胞培養上清液配合×お風呂美容のタッグで美肌にベストを尽くす
4U ip セラムオイル
お風呂から出る直前の肌にこれをシャカシャカ振って顔になじませておくと、しばらく何もしなくても潤いが継続。私はお風呂の後にやる髪と体のメンテナンスがたくさんあるので(笑)とても重宝。小さいお子さんがいるママにも絶対おすすめ。また、メイクを落とさずに寝てしまった朝もパワーを実感。カピカピのシワシワ…みたいなしぼんだ肌で、洗顔後すぐにこれを使うと、内側から溢れるような潤い感が復活。お守り的に常備したい美容液。
マルチパーパスな2本でiPS細胞培養上清液の恩恵をまるごと味わう
Ooka の「iP Skinシリーズ」
このペアで基礎化粧品として使うこともできるが、おすすめはモバイルコスメとしての使い方。メイクをした顔とノーメイクの顔のギャップが激しくなるお年頃だけに、午後になるとメイクがよれてきて、自分でもなんだかがっかりしてしまうことが多い。でも、ただ直すだけでは朝と同じ状態には戻れない……そこで、くすみを感じたら透明ジェル系の「iPスキンバランサー」を、ハリ感が足りないと感じたらミルキーな「iPスキンエマルジョン」をメイクの上からつけるのがおすすめ。メイクもよれず、ベタつきが残ることもなくすこぶる回復。浮いてしまったメイクがフィットする感じもありがたい。