季節にふさわしいもの、ときめくものをさりげなく――。ギフトコンシェルジュの真野知子さんが、日本の作り手たちによる素敵な贈りものを紹介する連載第7回

BY TOMOKO MANO, PHOTOGRAPHS BY SHINSUKE SATO

 厳しい残暑が続いていますが、夕暮れどきに吹く風には秋の香りが感じられ、少しずつ昼も短くなってきました。9月9日には、菊の花を飾り長寿を願う「重陽の節句」があります。この節句は「菊の節句」とも言われ、菊の花や菊で作った人形を愛で、花びらを浮かべた菊酒を酌み交わして無病息災を願います。そしてこの季節は、秋のバラも美しく咲き始める頃。秋のバラは春のバラに比べて香りが高く、色彩が長く楽しめる品種が多いのが特徴です。フラワーギフトは贈りものの定番ですが、今回は、この季節をより楽しむための「菊」と「バラ」の贈りものを厳選。敬老の日、秋のウェディングなど、お花を贈る機会が増えるこのシーズン。ちょっぴりヒネリのある花選びに、贈る人のセンスも香ります。


 菊はもともと延命長寿の花とされ、漢方の生薬に使われたり、菊茶や菊花酒としても飲まれてきた。日本料理ではこの季節、菊の花を可憐にアレンジした料理も少なくない。この時期のもうひとつの楽しみ「中秋の名月」を愛でながら、菊のしつらえを楽しんだり、菊花酒を月見酒にしたり。秋の夜長の楽しみが、よりいっそう趣深いものになるはず。


 ファッション業界にもファンの多い予約制のフラワーショップ「TSUBAKI」。ブーケやアレンジはもとより、イベントの装花、ダイナミックな活け込みや自然の造形美を生かしたオブジェの制作に至るまで、繊細な色使いや和の世界観を表現した作品に定評がある。そんなフラワーショップが作る菊のくす玉は、まん丸の菊がまるでお月見のお団子のよう。もともとはお正月の鏡餅をイメージして制作されたものだが、長寿を願う菊の花は、敬老の日のギフトとしてもおすすめだ。暮らしの空間にひとつ季節の花飾りがあるだけで、場が華やいで心がときめく。

画像: 「菊玉」¥6,500

「菊玉」¥6,500

TSUBAKI
TEL. 03(5726)8301
公式サイト

画像: (左)「酔中花」¥1,350(税込) (右)「花風水-望み-」¥1,460(税込)

(左)「酔中花」¥1,350(税込)
(右)「花風水-望み-」¥1,460(税込)

問い合わせ先
豊幸園
TEL. 0567(32)2398
オンラインショップ

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