2009年にスタートした、TASAKIとデザイナー タクーン・パニクガルのコラボレーションが、今年10周年を迎える。それによせて、タクーンに10年間のクリエイションと発表されたばかりの新作について聞いた

BY HIROKO NARUSE

 タクーンにとって、この10年はあっという間だった。「もう10年たったとは思えない!」と彼。TASAKIから最初のオファーがあった時、彼はニューヨークでファッションデザイナーとして活躍していたが、ジュエリーに関わった経験は全くなかった。「当時私は、ジュエリーをデザインしたことは一度もありませんでした。ましてや真珠の扱い方やセッティングについての知識なんて!」とタクーンは笑いながら語る。「しかし、だからこそフレッシュな状態でイメージを創り出すことができました。最初に誕生した5粒の真珠による“バランス リング”のデザインは、純粋に形と想像力によるものでした。ニューヨークで、メモパッドにスケッチしたのを、はっきりと覚えています」

 彼の頭の中にあったのは、真珠本来の美しさを生かす、極めてシンプルなデザイン。「ドラマティックというよりも、ミニマルながら新しいデザインを創造したい、と考えたのです」と彼。こうして、当時発表されるやファッション界の話題をさらい、現在もTASAKIの代名詞となっている、象徴的なデザインが誕生した。

画像: バランス シグネチャー リング¥275,000 <K18YG、あこや真珠> ほかのアイテムもみる

バランス シグネチャー リング¥275,000
<K18YG、あこや真珠>
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「もうひとつの印象深いデザインは、とても豪華でパワフルなネックレス。“リファインド リべリオン カット”のダイヤモンドが、すべての真珠に施されています」。ダイヤモンドを新たな視点で捉えたこのカッティングもまた、タクーンの斬新な発想によるものだ。「この他に類をみないネックレスは、私の好きな反抗的なクチュールのステートメントです。制作にあたって、ダイヤモンドを大胆にカットする必要があり、石の歩留まりが下がることになりました。が、これまでにない新しいジュエリーを実現するために、最終的にスタッフ全員がエキサイティングな気持ちで仕事に取り組んだことが嬉しく、忘れられません」

画像: リファインド リべリオン スプレンディッド ネックレス¥32,100,000 <Pt、あこや真珠、ダイヤモンド> ほかのアイテムもみる

リファインド リべリオン スプレンディッド ネックレス¥32,100,000
<Pt、あこや真珠、ダイヤモンド>
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 まったく白紙の状態から始まったTASAKIとタクーンのもの創り。しかしそれは、それまでの日本におけるパールジュエリーの冠婚葬祭向けのイメージを大きく変えた。若い女性が真珠を身に着ける機会が増え、ファッショナブルな印象が強まった。

「社会全体を見渡してみても、身に着けるものは以前よりはるかにカジュアルになっています。そのような時代の流れやトレンドに合わせて、デザインへのアプローチも考えるようにしています。Tシャツとジーンズにも似合い、自由に着けられるデザインが、若い世代の女性にも響いているのだと思います」

 一方で変わらないのは、デザインに取り組むタクーンの姿勢だ。彼のクリエイションのモットーは、「シンプルにすること、考えすぎないこと」。ジュエリーデザインについては、「ジュエリーとは、時を超えるもの。だからこそ、シンプルな中にわずかにツイストを加えたデザインを施すことが、新しさを生むと信じています」との強い思いがある。

 

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