フェンディのメンズ部門を統括するシルヴィア・フェンディ。カール・ラガーフェルドとともに過ごした青春時代の貴重な記録から、現在の愛用品までを披露する

BY LINDSAY TALBOT, TRANSLATED BY FUJIKO OKAMOTO

「スペシャルだけれど、風変わりな一族に生まれたのよ」というシルヴィア・フェンディ。祖父母が1925年に創業したファッションブランド「フェンディ」の一族として6歳のとき、ビーバーのボンバージャケットにおそろいの帽子をかぶって広告に登場したのが初仕事だ。「どんな仕事なのかよくわからなかったけれど、フェンディ家の一員として手伝わなければならないということは理解していたわ」。

画像: 「私。自分の写真は大嫌いだが、「FF」のロゴを襟にあしらったコートと、最新メンズ・コレクションで発表した超幾何学模様のシルクシャツはお気に入り」 COURTESY OF FENDI, 2018

「私。自分の写真は大嫌いだが、「FF」のロゴを襟にあしらったコートと、最新メンズ・コレクションで発表した超幾何学模様のシルクシャツはお気に入り」
COURTESY OF FENDI, 2018

 転機は1965年。母と4人の叔母たちはカール・ラガーフェルド(※ 2019年2月19日に逝去)をクリエイティブ・ディレクターとして迎え入れた。フェンディはローマのプレビシート通りにある小さな革製品店から世界的なブランドへと舵を切ったのだ。ラガーフェルドは就任当日にあのアイコニックな「FFロゴ」をさっとスケッチして誕生させ、10年余りあとにはウィメンズのプレタポルテをスタート。彼女にとってラガーフェルドは生涯のメンターとなった。

 雑用を任されていたシルヴィアが、自分でデザインに携わろうと決意したのは20代前半の頃。1997年に彼女が考案したバッグ「バゲット」は爆発的大ヒット、90年代の"itバッグ"となり、1,000種類以上ものバリエーションが作られてきた。そして、2019年春夏コレクションのランウェイでついに復活。「今どきの若者が母親のバゲットの写真をインスタにアップしているのを何度も見たわ」と彼女は言う。

 2000年から彼女が統括するメンズ部門は、グラフィックなストリートとイタリアの伝統的テーラリングという、意外性のある組み合わせをテーマに、遊び心のあるデザインを打ち出している。意外性の追求は、彼女の「男らしさ」に対する考えにも表れている。「私は作品で男性の脆(もろ)さに焦点をあてたい。男性の脆さは捉えどころがなくて、だからこそもっと知りたいと思わせる。そういうものを表現したいのです」

 

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