文学、美学、IT、舞台芸術。それぞれの分野で羽ばたく4人の女性がまとうのは、飛翔の力となるジャケット。彼女たちの活躍は、進むべき道を描き出し、その先へと力強く導く

BY AKANE WATANUKI, PHOTOGRAPHS BY WAKABA NODA(TRON), STYLED BY MIHOKO SAKAI

美学者・伊藤亜紗

画像: ジャケット&スカートとボウタイ付きブラウスを彩る、ジオメトリックパターン。モノクロームにゴールドのチェーンベルトが映える ジャケット¥341,000、ブラウス¥176,000、スカート¥165,000、イヤリング¥52,800、リング¥41,800、ベルト¥126,500/グッチ グッチ ジャパン クライアントサービス フリーダイヤル:0120-99-2177

ジャケット&スカートとボウタイ付きブラウスを彩る、ジオメトリックパターン。モノクロームにゴールドのチェーンベルトが映える

ジャケット¥341,000、ブラウス¥176,000、スカート¥165,000、イヤリング¥52,800、リング¥41,800、ベルト¥126,500/グッチ
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 伊藤亜紗さんは昨年から利他学を研究している。利他とは自分でないもののために行動すること。「利他は一見、善い行いをすることというイメージがありますが、障害のある人と一緒に過ごしていると、利他的と思われる行為が案外そうなっていないことに気づきました。つまり、先回りの配慮が、相手を支配することにつながってしまうのです。利他は想定外のことを受け止める“器”のようなものだと考えられます」。たとえばスケジュールや役割に余裕や隙間があれば、相手の潜在的な可能性を引き出すことができるという考えだ。

 現在調査中なのは若い世代の利他について。効率重視で余裕のない彼らは利他をどう考えるのか。「今の若い世代は自己肯定感の低い人が目立ち、何かをしてもらっても自分にそんな価値はないし、返せないから借りをつくりたくないと考えがちです」。彼らは利他を受け取るのが苦手。恋愛を貸し借りで捉えてしまい、結婚にも消極的。人への依存に対する罪悪感も強い傾向がある。「でも返せないものはたくさんあるし、返さなくてもいいと思うんです。知らないうちに直接の相手以外の誰かに返しているかもしれない。言われたことの意味を受け取れるまでに10年かかることもある。受け取ったものを抱えていくことが大事なのではないでしょうか」

伊藤亜紗(ASA ITO)
東京工業大学リベラルアーツ研究教育院准教授。美学を専門とし、アート、哲学、身体に関わる考察など越境した研究を進める。2020年、『記憶する体』(春秋社)などの業績でサントリー学芸賞を受賞。『手の倫理』(講談社選書メチエ)、『「利他」とは何か』(集英社新書)など著書多数

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