「日本ワインは、日本の食卓になによりも合う」と語る料理研究家の平野由希子さんが、季節の料理と日本ワインの世にも幸福なマリアージュを紹介。連載第3回めは「島之内フジマル醸造所 デラキング 2017年」と「夏野菜の梅煮びたし」

BY JUNKO ASAKA, PHOTOGRAPHS BY MANA MIKI

 平野由希子さんが8月に選んだ日本ワインは、日本固有品種のブドウ「デラウエア」を使ったワイン。「もしかすると、デラウエアのワインって甘いイメージをもっている方が多いかもしれないですね。でも、このワインを飲めばその印象が一変するはず!」と平野さん。

画像1: 平野由希子の
日本ワインと料理の幸福な食卓
Vol.3

「日本固有の食用種、小粒で甘酸っぱいデラウエアは食卓のブドウとしておなじみの方も多いはず。また昔は補糖して甘くつくったワインが多かったこともあり、そこから甘いイメージが強いのだと思いますが、本来は酸がきっちりあり、ワイン用のデラウェアは種(たね)ありのものを使うので複雑味もあって、とてもしっかりとしたワインができるんです」
 平野さんによれば、大阪に拠点をおく「島之内フジマル醸造所」はとりわけデラウエアのワインに注力しており、「デラキング」はフラッグシップといってもよい存在なのだという。

「日本ワインといえば甲州、マスカット・ベーリーAが知られていますが、最近はデラウエアでつくったワインのレベルがずいぶん上がり、またいろんな個性あるワインが生まれているので見逃せない存在になっています。私は日本ワインを飲み始めた頃に『デラウエアってこんなにおいしいんだ!』と驚いたんですが、中でも、フジマル醸造所のこのワインは“キング”と名づけただけあって、デラウエアのキラキラした長所がいっぱい詰まっていると思います」

<今月のワイン|島之内フジマル醸造所「デラキング 2017年」>

画像: 日照量が豊富で寒暖差が大きい山形県置賜地区の高品質デラウエアを使用。大阪の「島之内フジマル醸造所」の代表的キュヴェのひとつで、デラウエア特有のほのかな甘みをもちながらすっきりとした辛口で、みずみずしい果実とほどよいうまみ、心地いい酸味が調和した味わい。日々の食卓にはとても重宝するワイン デラキング 2017年<750ml> ¥1,850/島之内フジマル醸造所 www.papilles.net ※「島之内フジマル醸造所 デラキング 2017年」は 「いまでや」オンラインストア でも販売中

日照量が豊富で寒暖差が大きい山形県置賜地区の高品質デラウエアを使用。大阪の「島之内フジマル醸造所」の代表的キュヴェのひとつで、デラウエア特有のほのかな甘みをもちながらすっきりとした辛口で、みずみずしい果実とほどよいうまみ、心地いい酸味が調和した味わい。日々の食卓にはとても重宝するワイン
デラキング 2017年<750ml>
¥1,850/島之内フジマル醸造所
www.papilles.net
※「島之内フジマル醸造所 デラキング 2017年」は「いまでや」オンラインストアでも販売中

 デラウエア種のワインの最大の魅力は、そのやさしい風味と酸味が日本の食卓によく合うこと、と平野さん。今回のペアリングで提案してくれたのは、トマトやナス、ズッキーニなどの夏野菜を梅干しと一緒に煮て冷やした「夏野菜の梅煮びたし」だ。

「ワインって意外と“汁もの”との相性が難しい。でもこれは、日本のだしにとてもよく合うんです。日本の野菜は水分が多くてみずみずしいですし、日本食というのは世界の料理から見ると“水の料理”。デラウエアはそういう水気の多い日本の料理にすっと寄り添ってくれます。とくに暑さの厳しい夏にはぴったり。私はよく、『夏の一杯めはデラウエアがいいね!』と言っているくらいです。

 今回はトマトを使いましたが、焼きナスにおろししょうがとか、冬なら白菜鍋にもいいですね。ちゃぶ台に乗っていそうな日本の家庭料理だけでなく、シェーブルチーズとか、酸味のきいた野菜の煮込みといったフランス料理にも。日本ワインがこんなにおいしいって、日本人としてなんだかうれしいですね(笑)」

画像2: 平野由希子の
日本ワインと料理の幸福な食卓
Vol.3

<今月のレシピ|夏野菜の梅煮びたし>
フルーツトマト2個、なす2本、ズッキーニ1/2本、みょうが2個、梅干し2個、オリーブオイル大さじ1~2、A(だし3カップ、みりん大さじ1と1/2、しょう油小さじ1、塩小さじ2/3)

1. トマトは湯むきする。なすは半分に切り、皮目に5ミリ幅の切り目を入れる。ズッキーニは乱切り、みょうがは半割りにする。
2. フライパンにオリーブオイルを熱し、なす、ズッキーニを両面焼いて取り出す。
3. 鍋にA、梅干しを入れて温め、なす、ズッキーニを入れて2~3分煮る。トマト、みょうがを入れてひと煮立ちさせ、そのまま冷ます。あら熱がとれたら冷蔵庫でしっかり冷やす。

平野由希子
素材を生かしたシンプルでおいしい料理に定評のある料理研究家。書籍や雑誌、広告で活躍するかたわら飲食店のプロデュースや商品開発も手がける。ワイン好きとして知られ、ワインバー「8huit.」のオーナーでもある

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