さまざまな分野で活躍する“おやじ”たち。彼らがひと息つき、渋い顔を思わずほころばせる……そんな「おやつ」とはどんなもの? 偏愛する“ごほうびおやつ”と“ふだんのおやつ”からうかがい知る、男たちのおやつ事情と知られざるB面とは。連載第10回は政治学者の姜 尚中さん

BY YUKINO HIROSAWA, PHOTOGRAPHS BY TAKASHI EHARA

 上品な物腰で、ひたひたと包み込むような美声を発しながら、どこかうやむやになりがちな政治の争点に鋭く迫り、核心をついていく。教授や政治学者として教鞭を執るほか、本の執筆や講演、ときには政治の論客としてニュース番組に出演するなど、幅広い分野で活躍中の姜 尚中さん。「無類の甘いもの好きらしい」との噂を聞きつけ、話を伺った。

「年をとるにつれ、和風嗜好になってきました」と話す姜さんから真っ先にあがったのが、地元・熊本の銘菓「誉の陣太鼓」。「幼い頃から慣れ親しんだおやつで、金色のアルミ箔をむくと、粒あんの中に柔らかい求肥入り。これが本当に美味しくてね。それから帰省した際に食べる、焼きたての「蜂楽饅頭」も。熊本ラーメンを食べたあと、2〜3個食べてしまうほど好きですね」。噂に違わず、どうやらかなりの甘党のようだ。

画像: 「誉の陣太鼓」6個入り¥1,000 お菓子の香梅 TEL.0120-37-5081 www.kobai.jp

「誉の陣太鼓」6個入り¥1,000
お菓子の香梅
TEL.0120-37-5081
www.kobai.jp

 大人になってから心惹かれたおやつについて聞くと、20年ほど前に出会った「とらや」の代名詞とも言える小倉羊羹「夜の梅」だという。「適度に甘く、密度があって、歯ごたえがある。初めて口にしたときは、『あぁ、なんて美味しいのだろう』と感銘を受け、節操ないほどに食べてしまいました(笑)。その後、留学先の海外でもさまざまなお菓子を口にしましたが、この羊羹は世界に誇れる名品だと思いましたね。実際、韓国の元大統領の金大中氏にお持ちしたことがあるのですが、偶然にも大好物だったそうで」。お世話になった方への手土産として、羽田空港にある店舗で購入することも多いそうだ。

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