京都生まれ京都育ちの食いしん坊、京都でおいしいものに出合いたければ、この人に聞けばハズレなし!と、長きにわたり業界の人々が厚い信頼を寄せる、アマジュンこと天野準子さん。今昔とりまぜ、京都ならではの絶品満腹口福アドレスを教えてもらいます。第13回は、「SPICE GATE」のモーニングカレーをご案内します

TEXT&PHOTOGRAPHS BY JUNKO AMANO

 京都に来る友人の多くは、ランチやディナーに京懐石の店や割烹を予約していることが多く、モーニングは意外と和食以外をリクエストされる率高し。そこで、今月は、「せっかく京都に来たのだから一食たりとも無駄にしたくない」という食いしん坊におすすめの”和以外の”朝食を紹介します。

河原町「SPICE GATE」の朝カレー

画像: 京風スパイス朝定食「カレーリーフ香る魚介出汁カレー」¥1200

京風スパイス朝定食「カレーリーフ香る魚介出汁カレー」¥1200

「SPICE GATE」は、全国的にも珍しい朝営業を行なっているカレー専門店だ。「朝からカレーは重たい・・・」と思われるかもしれないが、「SPICE GATE」では、「京風スパイス朝定食」と題し、和朝食をイメージした、寝起きのおなかにもあっさり優しいカレーを提供している。
 プレートにライスとカレーのほか、副菜がたっぷりのったスタイルは、南インドのミールスを彷彿させるが、その内容は、ニゲラの梅キクラゲやアサリとメースの佃煮、カシミールチリの千枚漬など、和朝食をスパイスを使って再構築。バスマティライスも「祇園 北川半兵衛」の煎茶で炊くことで、グルタミン酸でうま味を加味し、香り高く仕上げている。プレートに添えるカレーは2、3種類から選べるが、今回は、定番の「カレーリーフ香る魚介出汁カレー」をセレクト。

画像: 出汁の効いたサラサラのカレーをかけると、お茶漬け感覚で楽しめる

出汁の効いたサラサラのカレーをかけると、お茶漬け感覚で楽しめる

 まずは、プレートにのった汁気のないパラパラとした鶏キーマカレーや副菜を少しづつ混ぜながらいただき、最後は、「カレーリーフ香る魚介出汁カレー」をかけて豪快に。朝はスパイス使いを控えめにしているそうで、昆布やかつお、あさりから取った出汁をかけると、カレーと言うよりも出汁茶漬けを食べている気分に。食べすぎ、飲みすぎた日の翌朝にも、軽くペロリといけるおいしさだ。

画像: 一般販売が少ないカシミールチリをはじめ、スパイスや香辛料が勢揃い。20gから購入できるものもあり、試してみたかったスパイスも気軽に買える

一般販売が少ないカシミールチリをはじめ、スパイスや香辛料が勢揃い。20gから購入できるものもあり、試してみたかったスパイスも気軽に買える

「SPICE GATE」は、京都・四条烏丸にあるビリヤニ専門店「INDIA GATE」の2号店として2022年5月にオープン。「INDIA GATE」では、元々、店で使うマニアックなスパイスを取り寄せていて、スパイス好きの常連さんからスパイスを分けほしいという声も多かったため、それならばとスパイス専門店をオープンすることに。店内が広かったので、カレーも提供することになったそう。

画像: バターのかわりにギーを使ったスコーンは「ホウジチャイ」や「シナモンシュガー」など日替わりで3種類。テイクアウトもできる

バターのかわりにギーを使ったスコーンは「ホウジチャイ」や「シナモンシュガー」など日替わりで3種類。テイクアウトもできる

 さらにカレーのほか、パティシエのスタッフが作るギーやスパイスを使ったスイーツやスコーンも楽しむことも。

画像: ギースコーン「キャラメルペッパー」¥300

ギースコーン「キャラメルペッパー」¥300

 バターのかわりにギーを使ったスコーンは、サクふんわりな食感に。朝営業の際は、カレーを食べずに、チャイをお供にスコーンやスイーツを注文する人もいたり、甘い朝食派もおさえておきたい一軒だ。

画像: ランチは、朝食とは趣向を変え、鹿モモカツカレーをはじめ、がっつり系カレーを提供される

ランチは、朝食とは趣向を変え、鹿モモカツカレーをはじめ、がっつり系カレーを提供される

画像: 焼き上がったばかりの「カスリメティ香るベリータルト」。カレーによく使われるスパイス・カスリメティは酸味や甘味と相性よく、ベリーのタルトに使用。1ピース¥650

焼き上がったばかりの「カスリメティ香るベリータルト」。カレーによく使われるスパイス・カスリメティは酸味や甘味と相性よく、ベリーのタルトに使用。1ピース¥650

SPICE GATE
住所:京都市下京区恵美須之町546ー1 しきさい寺町ビル2F
営業時間:7:30~L.O.11:00、11:30~L.O.16:00(水曜・金曜~L.O.21:00)
定休日:火曜
TEL. 075(741)7554
公式サイトはこちら

画像: 天野準子 生まれてこの方、碁盤の目と呼ばれる京都の街中暮らし。雑誌やWEBで京都にまつわるライティングやコーディネートを行っている。プライベートでは、強靱な胃袋を武器に日々、おいしいものをハント

天野準子
生まれてこの方、碁盤の目と呼ばれる京都の街中暮らし。雑誌やWEBで京都にまつわるライティングやコーディネートを行っている。プライベートでは、強靱な胃袋を武器に日々、おいしいものをハント

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