RECIPE BY YOKO ARIMOTO, PHOTOGRAPHS BY YUKI SUGIURA, TEXT BY MIKA KITAMURA

熱々のメープルシロップ&バターを仕上げにかけて、リッチな仕上がりに
有元さんのフレンチトーストは華やかでリッチ、ボリューム感があるので、食事にもなるし、おやつにもなる。「うちのフレンチトーストは、厚く切ったフランスパンに季節のフルーツを添え、熱々のメープルシロップとバターをたっぷりかけます」。
今回はボリュームを出すために、バケットではなくバタールを使用。パンは厚さ5cmに切るのがポイント。卵液をしっかり浸してオーブンで焼き上げる。浸す時間は冷蔵庫で半日、できればひと晩浸してほしい。固くなった古いパンであれば、ひと晩は浸したほうがよい。中までしっかり卵液が染み込むことで、ふわふわしっとり焼き上がる。「前の晩に用意すれば、朝は焼くだけです。パンに卵液をたっぷり染み込ませたいので、卵液は多めの量になっています」。
フルーツがあれば華やかなひと皿に。今回はいちご、キウイ、バナナで。ベリー類やあんず、桃、ブドウでも。そして、熱々のメープルシロップとバターが最高に美味しく仕上げてくれる。
「メープルシロップとバターは、たっぷり贅沢にかけてください。冷たいフルーツと熱々のシロップ&バターで冷温のコントラストも楽しめます。常日頃に食べるものではないので、いただくときはおいしいバターをふんだんに使いましょう」。

<材料 4〜5人分>
バタール(厚さ5cm) 4~5切れ
卵 3個
牛乳 1と1/2カップ
オリーブオイル 適量
フルーツ(好みのもの) 適量
バター 100g
メープルシロップ 2/3カップ
<作り方>

1 パンを5cm厚さに切る。卵を溶き、牛乳と合わせた卵液に、パンを冷蔵庫で半日〜ひと晩浸す。オーブンを170℃に予熱する。フライパンを火にかけて温め、オリーブオイルを薄く敷き、パンを並べ、少し焦げ目がついたら、フライパンごとオーブンに入れて25〜30分焼く。卵液が余ったらパンにかけてしまう。オーブンに入れられないフライパンなら、フライパンで片面だけ焦げ目をつけたパンを耐熱容器に移し、同様に焼く。

2 いちご、キウイは食べやすく切っておく。バナナは色が変わるので、盛り付ける直前に切る。どれも冷蔵庫で冷やしておく。

3 焼き上がりに合わせて、バターとメープルシロップを小鍋に入れて中火にかけ、バターが溶けて沸いてきたら火を止める。

4 器に1のパンと2のフルーツを盛り合わせ、3のバターシロップをたっぷりかける。器はやや深めのものがおすすめ。

有元葉子(ありもとようこ)
料理家。素材を生かしたシンプルで力強い料理と、環境にも配慮した心地よい暮らし方に多くの共感が集まり、著書は100冊を超える。使いやすく美しい調理道具「ラバーゼ」シリーズを提案し、東京でセレクトショップ「SHOP281」を経営。イタリア・ウンブリアと信州にも家を持ち、東京と信州、イタリアでの生活を楽しむ。
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