ホテルジャーナリスト、せきね きょうこが独自の視点でおすすめの東京ホテルを案内。連載第27回めは、街行く人の流れを変えた六本木ヒルズとともに歩むホテル「グランド ハイアット 東京」

BY KYOKO SEKINE

 2003年4月25日、日本中で話題を呼んだ六本木ヒルズが開業。当時、民間の再開発としては日本最大級の大がかりな工事と言われ、17年もの月日を要した大規模事業が完成した。バブル崩壊後、久しく味わうことのなかった華やいだホテル開業に、マスコミの報道もかなり過熱していた記憶がある。

画像: 六本木ヒルズの中でもひときわ高級感のある外観。「グランド ハイアット 東京」の夜景

六本木ヒルズの中でもひときわ高級感のある外観。「グランド ハイアット 東京」の夜景

 そのとび抜けてしゃれたコンプレックスの中には、54階建ての森タワー、当時“勝ち組の聖地”ともてはやされたヒルズ族のレジデンスに並んで、ホテルファンを興奮させた「グランド ハイアット 東京」があった。注目も期待も桁外れに大きかっただけに、よくも悪くも開業時の反応の大きさには私も戸惑うほどだった。開業時に掲げたメインコンセプトは「六本木ヒルズとのマルチカルチャー」。ダイナミックな都会のライブ感をつねに感じることのできる、“ライフスタイル・デスティネーション・ホテル”としてのデビューであった。

 そのホテルもすでに15年以上の歴史を重ね、今や不動の存在感がある。大いに楽しめるシティリゾート感も備え、ビジネスゲストのみならず、レジャー利用客や食通の人々も多く集うホテルとしても知られている。個人的な意見だが、1階ホールにあるコンシェルジュデスクで、開業時よりチーフコンシェルジュとして多くのリクエストに応えてきた女性、阿部佳氏の貢献を語らずしてこのホテルのサービスは語れない。ホテルサービスの要として、即時の判断力、ゲストに対応する際の的確な所作や言葉遣い、そしてこまやかな知識を併せ持ち、日本に“コンシェルジュ”という専門職の名を広めた貢献者の一人である。日本や東京についての知識に限らず、流行の情報やレストラン紹介など、困ったときの神頼みのように、どれほど多くのゲストがきめ細やかな対応に助けられたことだろう。現在その阿部氏のマインドを継ぎ、次世代の優秀なコンシェルジュが「グランド ハイアット 東京」の縁の下の力持ちとして日夜活躍している。

画像: クラブキング<42㎡>は、クラブフロアも利用でき、アメニティ類も高品質と好評の部屋

クラブキング<42㎡>は、クラブフロアも利用でき、アメニティ類も高品質と好評の部屋

画像: 最上21階に位置する「プレジデンシャル スイート」<260㎡>。リビング、ワークスペース、ダイニング、キッチン、室内坪庭、プライベートプールも設置された贅沢な客室

最上21階に位置する「プレジデンシャル スイート」<260㎡>。リビング、ワークスペース、ダイニング、キッチン、室内坪庭、プライベートプールも設置された贅沢な客室

画像: 都内で唯一、プライベートプールを備えた「プレジデンシャル スイート」のプールでは夜景も楽しめる

都内で唯一、プライベートプールを備えた「プレジデンシャル スイート」のプールでは夜景も楽しめる

「つねに何かを発信していきたい、ここに来れば何か新しい発見がある」とはマーケティング責任者の言葉だ。高い人気にあぐらをかくことなく、ホテルは常に進化しなければと語る。高層階のクラブフロアでは、このフロア宿泊ゲスト専用のチェックイン・アウト、朝食やカクテルタイムなど、クラブフロア専任のコンシェルジュによるきめこまやかなサービスを受けることができる。

画像: クラブフロア滞在ゲスト専用「グランド クラブ ラウンジ」。チェックイン&アウト、専任のコンシェルジュ、コンチネンタル朝食、イブニングカクテル、ティータイムなど無料サービスが豊富

クラブフロア滞在ゲスト専用「グランド クラブ ラウンジ」。チェックイン&アウト、専任のコンシェルジュ、コンチネンタル朝食、イブニングカクテル、ティータイムなど無料サービスが豊富

画像: 「けやき坂」は、常に新しさや個性を追求する革新的な鉄板焼きレストラン

「けやき坂」は、常に新しさや個性を追求する革新的な鉄板焼きレストラン

 館内10か所を数えるレストランはいずれも好評だ。気軽に楽しめるライブ感が人気の「フレンチキッチン」、革新的な鉄板焼き「けやき坂」、ステーキハウス「オークドア」は不動の人気を博す。おいしさに加えて、ゆったりと過ごせる大人の空間こそ、ホテルのレストランの魅力である。

画像: 「NAGOMI スパ&フィットネス」のトリートメントルーム。写真はジャクージ付きのスイートルーム PHOTOGRAPHS: COURTESY OF GRAND HYATT TOKYO

「NAGOMI スパ&フィットネス」のトリートメントルーム。写真はジャクージ付きのスイートルーム
PHOTOGRAPHS: COURTESY OF GRAND HYATT TOKYO

 忘れてならないのは「グランド ハイアット 東京」のスパ「Nagomi スパ アンド フィットネス」だ。会員制のメンバーと宿泊者だけに限られた空間では、技術力の確かなセラピストがフル活動。大都会にいることさえ忘れ、ここでは“Nagomi”の名の通り、心身ともにすっかり和んでしまう。

グランド ハイアット 東京(GRAND HYATT TOKYO)

住所:港区六本木6‐10‐3
電話:03(4333)1234
客室:全387室
料金:¥56,000~(1泊1名料金。サービス料・税別) 
 ※日によって料金が異なるため、要問合わせ
公式サイト

せきね きょうこ
ホテルジャーナリスト。フランスで19世紀教会建築美術史を専攻した後、スイスの山岳リゾート地で観光案内所に勤務。在職中に住居として4ツ星ホテル生活を経験。以来、ホテルの表裏一体の面白さに魅了され、フリー仏語通訳を経て、94年からジャーナリズムの世界へ。「ホテルマン、環境問題、スパ」の3テーマを中心に、世界各国でホテル、リゾート、旅館、および 関係者へのインタビューや取材にあたり、ホテル、スパなどの世界会議にも数多く招かれている。雑誌や新聞などで多数連載を持つかたわら、近年はビジネスホテルのプロデュースや旅館のアドバイザー、ホテルのコンサルタントなどにも活動の場を広げている
www.kyokosekine.com

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