ホテルジャーナリスト、せきねきょうこが独自の視点でおすすめの東京ホテルを案内。連載第68回目は、湾岸エリアの発展とともに未来を描く「東京ベイ潮見プリンスホテル」

BY KYOKO SEKINE

 潮見というエリアを初めて訪れ、東京には様々な顔があるのだと改めて感じている。東京駅から京葉線でわずか7分、東京駅構内で、京葉線への乗り換えのために長い通路を歩くよりも時間がかからない。訪れた「東京ベイ潮見プリンスホテル」は、最寄り駅である「潮見駅」のほぼ目の前に位置し、ホテルが「東京ベイエリアの魅力を世界に発信していきたい」との思いを込めた新規の開発である。

画像: ホテルの外観、夜景。地上11階、駅前に聳えるホテル

ホテルの外観、夜景。地上11階、駅前に聳えるホテル

 東京ベイエリアと聞くと、東京湾を望み、華やかな高層建築物が湾岸地帯を彩り、夜景がきれいなイメージがあるが、ここ「東京ベイ潮見プリンスホテル」の建つ潮見駅前は、運河に囲まれ、マンションの立ち並ぶ静かな住宅街だ。では、賑わう大型店舗や洒落たカフェなども未だないこのエリアが、なぜ選ばれたのか。現地でホテル関係者に尋ねてみると、まさに納得であった。

 ホテルのオープンは2020年9月1日。潮見は、JR京葉線「東京駅」と東京ディズニーリゾートのある「舞浜駅」を16分で結ぶ距離の中間地点にある。大型イベント施設のある幕張とも近く、さらにJRが計画を進める羽田空港アクセス線が完成すれば、飛躍的に空港至近のホテルとして注目されるだろう。なるほど、アフターコロナの戦略としても、発展を遂げつつある東京の新規開発地区の一角に生まれたホテルである。インバウンドの観光客が戻ればすっかり様相を変えるであろう。また、すでに付近のビジネスマンやOLたちでランチタイムは賑わい、このホテルの誕生を喜ぶ顔が舞っていた。

画像: 人気の高い「デラックスコーナーツインルーム」<42.9㎡>(最大4名まで) Bluetoothスピーカーや加湿機能付空気清浄機、コーヒーメーカー等、設備は充実。数々の種類の枕が希望に応じて貸し出しされる

人気の高い「デラックスコーナーツインルーム」<42.9㎡>(最大4名まで)
Bluetoothスピーカーや加湿機能付空気清浄機、コーヒーメーカー等、設備は充実。数々の種類の枕が希望に応じて貸し出しされる

 客室数は全部で605室。この内の500室がツインルームであり、それらの部屋は最大4名までが利用可能なフォースルーム対応だ。一方で、4名定員の二段ベッドの部屋も用意されている。客室は落ち着きがあり、使い勝手のいいことも、季節ごとのプランの立て方も、ホテル運営を熟知するプリンスホテルらしい。

画像: ファミリールーム<29.7㎡> 大好評のファミリールームはツインベッドの他、2段ベッドの設えも。ベッドはすべてシモンズ製。この部屋は靴を脱いで寛げる

ファミリールーム<29.7㎡>
大好評のファミリールームはツインベッドの他、2段ベッドの設えも。ベッドはすべてシモンズ製。この部屋は靴を脱いで寛げる

 反対に、「プリンスホテルらしくない…… との声を聴くこともある」と語るのは広報担当者だ。スタンダードの安定感を魅せてきたプリンスホテルが、ここでは斬新なインテリアデザインに挑戦している。車寄せのあるメインエントランスとは別に、まるで隠れ家に入るような控えめのエントランスを入ると、ロビーまでの長い通路の壁には様々なウォールアートが描かれている。ロンドンか、パリか、クラシカルな高級ホテルのベルマンが荷物を運ぶ絵柄や、江戸時代を表現したものもあり、一気にアートの世界に引き込まれてしまう。

画像: 車寄せのあるメインのエントランスとは別にもう一つ、このウォールアートの描かれているコリドーを通るエントランスがある。WELCOMEのネオンを右に折れるとロビーに到着

車寄せのあるメインのエントランスとは別にもう一つ、このウォールアートの描かれているコリドーを通るエントランスがある。WELCOMEのネオンを右に折れるとロビーに到着

画像: メインロビーは広々とし、ヴィヴィッドな色使いの花の絵が印象的に映る。天井からはいくつもの船の動輪が吊るされ、このホテルが海をテーマにした「水辺の宿場町」であることが伝わる

メインロビーは広々とし、ヴィヴィッドな色使いの花の絵が印象的に映る。天井からはいくつもの船の動輪が吊るされ、このホテルが海をテーマにした「水辺の宿場町」であることが伝わる

 ロビーでは、ヴィヴィッドな色使いの絵画が目に飛び込んでくる。さらに高い天井からはアンティークの船の動輪が幾重にも吊るされ、一角には昔の木舟型の形を模したソファも置かれるなど、海にこだわり、この地が海に近い場所であることを感じさせてくれる。そして、特筆すべきはホテル内の大浴場である。男女別の大浴場はゆったりと大きい。男女各湯船の壁一面には、男湯では葛飾北斎の「富嶽三十六景・神奈川沖浪裏」を、女湯ではモネの「睡蓮」を、それぞれモチーフにした大胆な絵が描かれている。また、どちらにも広いサウナ(女性はスチームサウナ、男性はドライサウナ)が完備されているのも、近頃のサウナ人気の潮流とあいまって、利用者には喜ばれるであろう。

画像: 大浴場の「潮の湯」(写真は男湯)。宿泊者専用の男女別。天井高約5m、鮮やかな色彩のウォールアートは、男湯は葛飾北斎の「富嶽三十六景・神奈川沖浪裏」を、女湯はモネの「睡蓮」をそれぞれモチーフにして描かれている(写真は男湯)。また男湯にはドライサウナ、女湯にはスチームサウナを完備

大浴場の「潮の湯」(写真は男湯)。宿泊者専用の男女別。天井高約5m、鮮やかな色彩のウォールアートは、男湯は葛飾北斎の「富嶽三十六景・神奈川沖浪裏」を、女湯はモネの「睡蓮」をそれぞれモチーフにして描かれている(写真は男湯)。また男湯にはドライサウナ、女湯にはスチームサウナを完備

画像: オールデイダイニングの「Restaurant & Bar TIDE TABLE Shiomi」にて、4月に提供されるコースのひとつ「SHIOMI DELICIOUS(¥3,500/消費税込み・サービス料別)」。シオミサラダ、菜の花と桜エビのパスタ、メインは鰆のポワレ サフラン風味のナージュソースと、豪州産ブラックアンガス牛 サーロインのロースト PHOTOGRAPHS:COURTESY OF TOKYO BAY SHIOMI PRINCE HOTEL

オールデイダイニングの「Restaurant & Bar TIDE TABLE Shiomi」にて、4月に提供されるコースのひとつ「SHIOMI DELICIOUS(¥3,500/消費税込み・サービス料別)」。シオミサラダ、菜の花と桜エビのパスタ、メインは鰆のポワレ サフラン風味のナージュソースと、豪州産ブラックアンガス牛 サーロインのロースト
PHOTOGRAPHS:COURTESY OF TOKYO BAY SHIOMI PRINCE HOTEL

 ホテルのデザインコンセプトワードには「水辺の宿場町」を掲げている。同広報担当者は、「例えば、ニューヨークに近いブルックリンのように、都心に近く、江戸を感じる下町の雰囲気を残しながら、等身大の魅力を発揮できたら…。潮見にプリンスホテルが誕生したことで、海を感じ、江戸の文化を感じるホテルがこの潮見エリアの起爆剤になれば」と語る。ホテル周辺の活性化も視野に入れ、現在進行形で潮見エリアの”顔”として存在感が増している。また、これまでのプリンスホテルでは開発から運営まですべてを行ってきたが、ここでは開発が「有限会社潮見ランドパーク」、そして「株式会社プリンスホテル」が運営受託方式(MC)を採用した都内初のプリンスホテルでもある。

東京ベイ潮見プリンスホテル
(TOKYO BAY SHIOMI PRINCE HOTEL)
住所:東京都江東区潮見2-8-16
電話:03(6660)3222
客室数:全605室
料金:¥8,000~(2名1室の室料、消費税・サービス料込)
公式サイト

せきね きょうこ
ホテルジャーナリスト。フランスで19世紀教会建築美術史を専攻した後、スイスの山岳リゾート地で観光案内所に勤務。在職中に住居として4ツ星ホテル生活を経験。以来、ホテルの表裏一体の面白さに魅了され、フリー仏語通訳を経て、94年からジャーナリズムの世界へ。「ホテルマン、環境問題、スパ」の3テーマを中心に、世界各国でホテル、リゾート、旅館、および関係者へのインタビューや取材にあたり、ホテル、スパなどの世界会議にも数多く招かれている。雑誌や新聞などで多数連載を持つかたわら、近年はビジネスホテルのプロデュースや旅館のアドバイザー、ホテルのコンサルタントなどにも活動の場を広げている
www.kyokosekine.com

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