BY T JAPAN

最初に足を踏み入れるのは、ウエルカムホール。馬とともに暮らす“グルーム”たちがツアーを案内してくれる
@HIRO KIJIMA
エルメスのクリエイションを象徴するモチーフといえば、やはり“馬”。その想像力の源をインタラクティブに、そして物語として体験できる特別なイベントが、11月14日から24日まで、TOKYO NODE(虎ノ門ヒルズステーションタワー45階)にて開催される。「MYSTERY AT THE GROOMS’ エルメスの馬さがし」は、メゾンの16のメチエ(製品部門)が生み出してきたオブジェの世界へ没入しながら、参加者自らが探偵となり、謎めいた事件に挑む体験ツアー型イベントだ。

エルメスの匠の技が詰まった「ストックルーム」
©Nacása & Partners Inc.
会場に足を踏み入れると、そこは馬とともに暮らす“グルーム(馬丁)”たちの館。参加者が迎え入れられたその瞬間、物語は動き出し、グルームが世話する馬たちが忽然と姿を消してしまうのだ。隠れ場所は館の6つの部屋に散りばめられたエルメスのオブジェの中。手がかりは馬の足跡。目に見えるものから暗示的なものまで、その微かな痕跡を読み解く洞察力と想像力が試される。

馬具や調度品の美しさに目を奪われる「館長の部屋」
©SUI Sicong
“遊ぶとは、誰かと時間を過ごすこと。そして創造の場には自由と軽やかさがある”と、エルメス アーティスティック・ディレクターのピエール=アレクシィ・デュマは語る。まさにその言葉どおり、本イベントは“クリエイションという遊び”を全身で味わう仕掛けに満ちている。

水のしたたる音の中でエルメスの世界観に没入できる「バスルーム」
@HIRO KIJIMA
館には、各メチエから選び抜かれた馬にまつわるオブジェが集結する。レザー製品のサドルを思わせるバッグ《エルメス・デッラ・カヴァッレリア》ミニ、頭絡を軽やかに描くシルクのカレ《ブリッド・ドゥ・ガラ》、馬蹄を思わせる足跡を刻むシューズ、さらに《ケリー》をモチーフにした遊び心あふれる揺り木馬など。時代を超えて受け継がれる職人技と、エルメスならではの大胆なクリエイティビティがひとつの空間に息づいている。

揺り木馬の《ケリー》など、遊び心あふれる歴史的なエルメスのオブジェも随所に
©Nacása & Partners Inc.
参加者はスマートフォン片手に捜査を進め、遠くから助言を送る“馬探偵オノレ”の声に耳を澄ませながら、いたずら好きの馬たちの痕跡を追いかけていく。ニンジンの陰からこちらを覗く馬、ロカバールにくるまって身を潜める馬……。その姿を見つけた瞬間の高揚感こそ、この体験の醍醐味だ。

馬さがしに熱中してしまう、動きが楽しい「ランドリールーム」
@HIRO KIJIMA
所要時間は約70分。誰もが“エルメス探偵”として物語の主役になれる。秋の東京を見下ろす天空の舞台で、エルメスの遊び心を体感してみてほしい。

PHOTOGRAPH BY T JAPAN
「Mystery at the Grooms’ エルメスの馬さがし」
会期:2025年11月14日(金)〜24日(月・祝)
会場:TOKYO NODE(虎ノ門ヒルズステーションタワー45階)
入場料:無料
予約:オンライン予約制
所要時間:約70分
参加条件:充電済みのスマートフォンをご持参ください
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