7世紀から18世紀末まで都市国家・ヴェネツィア共和国の権力の最高峰であった元首(ドージェ)。ドージェが身に着けていたリングは、ベゼルを開くと封蝋を入れておく空洞があり、手紙を封印するシーリングスタンプとして使用することも可能。この空洞は、毒を隠し持つのにも用いられたという。カーネリアンに施された楕円のインタリオ(沈み彫り)には、葉とドージェの紋章を象ったモチーフがデザインされ、まさに権力の象徴を示す。こちらのリングは、強大な権力の象徴でもあるルネサンス期のオリジナルをモデルとして、19世紀に作られたもの
PHOTOGRAPHS BY BENJAMIN CHELLY
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