瀬戸内エリアで新たに始まる建築の祭典『ひろしま国際建築祭』。2025年、丹下健三から山本理顕まで日本建築の軌跡を8展覧会で辿る。安藤忠雄や妹島和世・西沢立衛[SANAA]の展示も必見だ

BY MARI HASHIMOTO

画像: こちらの写真は東京・成城にあった丹下健三自邸。会場では丹下がこの住居のためにデザインした家具や当時の様子を伝える資料なども展示 撮影/丹下健三 写真提供/内田道子

こちらの写真は東京・成城にあった丹下健三自邸。会場では丹下がこの住居のためにデザインした家具や当時の様子を伝える資料なども展示

撮影/丹下健三 写真提供/内田道子

 ベネッセアートサイト直島を中心に、多くの文化・美術関連施設、イベントが集積された瀬戸内エリアを、さらに盛り上げそうな大型芸術祭が、今年から新たに立ち上がる『ひろしま国際建築祭』だ。3 年に一度のトリエンナーレ形式による開催を予定しており、初回となる2025年は広島県福山市、尾道市+瀬戸内エリアの7 つの会場で8 つの展覧会を実施する。柱となる展覧会は〈ナイン・ヴィジョンズ |日本から世界へ 跳躍する9 人の建築家〉だ。日本は建築界のノーベル賞といわれるプリツカー建築賞の受賞者を、米国と並ぶ最多の8 組9 人輩出している。展示では日本が「建築家大国」となった理由を、丹下健三(1987年受賞)から山本理り 顕けん(2024年受賞)に至る、全受賞者の作品や資料で振り返る。また〈神原・ツネイシ文化財団 建築文化再興プロジェクト「成城の家」の写し─丹下健三自邸の再現・予告展〉は、福山市内で進行中の丹下健三の自邸(1953年竣工、現存せず)復元プロジェクトを、縮尺1/3 模型とともに紹介する。

画像: 直島で福武總一郎のビジョンを形にすべく、30年以上にわたり複数のアート施設を設計してきた安藤忠雄も〈ナイン・ヴィジョンズ〉出展作家の一人 PHOTOGRAPH BY KINJI KANNO

直島で福武總一郎のビジョンを形にすべく、30年以上にわたり複数のアート施設を設計してきた安藤忠雄も〈ナイン・ヴィジョンズ〉出展作家の一人

PHOTOGRAPH BY KINJI KANNO

画像: 2010年にプリツカー賞を受賞した妹島和世・西沢立衛[SANAA]。瀬戸内エリアでは2024年に「あなぶきアリーナ香川」が竣工 ©SANAA

2010年にプリツカー賞を受賞した妹島和世・西沢立衛[SANAA]。瀬戸内エリアでは2024年に「あなぶきアリーナ香川」が竣工

©SANAA

『ひろしま国際建築祭2025』
会期:10月4 日(土)〜11月30日(日)
公式サイトはこちら

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