「おいしいものは身体にいいのよ」。有元葉子さんはしばしばこの言葉を口にする。「野菜が身体にいいのはもちろんです。ただ、運動したら、肉や揚げものをたっぷり食べたいし、疲れたときには甘いものが欲しくなります」と有元さん。「見知らぬ土地で、スマホ頼みではなく、太陽の位置や見える景色を頼りに歩くと認知機能が高まると聞きました。食べることについても同様に、自分の身体の声を頼りにしてはいかがでしょう」。有元葉子さん直伝の、真っ当においしく体にやさしい、理にかなった調理法と食べ方をお届けします。第8回はフレンチトースト!

RECIPE BY YOKO ARIMOTO, PHOTOGRAPHS BY YUKI SUGIURA, TEXT BY MIKA KITAMURA

画像1: 有元葉子さんの
「おいしいものは体にいいのよ」
Vol.8 フレンチトースト

熱々のメープルシロップ&バターを仕上げにかけて、リッチな仕上がりに

 有元さんのフレンチトーストは華やかでリッチ、ボリューム感があるので、食事にもなるし、おやつにもなる。「うちのフレンチトーストは、厚く切ったフランスパンに季節のフルーツを添え、熱々のメープルシロップとバターをたっぷりかけます」。

 今回はボリュームを出すために、バケットではなくバタールを使用。パンは厚さ5cmに切るのがポイント。卵液をしっかり浸してオーブンで焼き上げる。浸す時間は冷蔵庫で半日、できればひと晩浸してほしい。固くなった古いパンであれば、ひと晩は浸したほうがよい。中までしっかり卵液が染み込むことで、ふわふわしっとり焼き上がる。「前の晩に用意すれば、朝は焼くだけです。パンに卵液をたっぷり染み込ませたいので、卵液は多めの量になっています」。

 フルーツがあれば華やかなひと皿に。今回はいちご、キウイ、バナナで。ベリー類やあんず、桃、ブドウでも。そして、熱々のメープルシロップとバターが最高に美味しく仕上げてくれる。
「メープルシロップとバターは、たっぷり贅沢にかけてください。冷たいフルーツと熱々のシロップ&バターで冷温のコントラストも楽しめます。常日頃に食べるものではないので、いただくときはおいしいバターをふんだんに使いましょう」。

画像: 熱々のメープルシロップ&バターを仕上げにかけて、リッチな仕上がりに

<材料 4〜5人分>
バタール(厚さ5cm) 4~5切れ
卵 3個
牛乳 1と1/2カップ
オリーブオイル 適量
フルーツ(好みのもの) 適量
バター 100g
メープルシロップ 2/3カップ

<作り方>

画像: 1 パンを5cm厚さに切る。卵を溶き、牛乳と合わせた卵液に、パンを冷蔵庫で半日〜ひと晩浸す。オーブンを170℃に予熱する。フライパンを火にかけて温め、オリーブオイルを薄く敷き、パンを並べ、少し焦げ目がついたら、フライパンごとオーブンに入れて25〜30分焼く。卵液が余ったらパンにかけてしまう。オーブンに入れられないフライパンなら、フライパンで片面だけ焦げ目をつけたパンを耐熱容器に移し、同様に焼く。

1 パンを5cm厚さに切る。卵を溶き、牛乳と合わせた卵液に、パンを冷蔵庫で半日〜ひと晩浸す。オーブンを170℃に予熱する。フライパンを火にかけて温め、オリーブオイルを薄く敷き、パンを並べ、少し焦げ目がついたら、フライパンごとオーブンに入れて25〜30分焼く。卵液が余ったらパンにかけてしまう。オーブンに入れられないフライパンなら、フライパンで片面だけ焦げ目をつけたパンを耐熱容器に移し、同様に焼く。

画像: 2 いちご、キウイは食べやすく切っておく。バナナは色が変わるので、盛り付ける直前に切る。どれも冷蔵庫で冷やしておく。

2 いちご、キウイは食べやすく切っておく。バナナは色が変わるので、盛り付ける直前に切る。どれも冷蔵庫で冷やしておく。

画像: 3 焼き上がりに合わせて、バターとメープルシロップを小鍋に入れて中火にかけ、バターが溶けて沸いてきたら火を止める。

3 焼き上がりに合わせて、バターとメープルシロップを小鍋に入れて中火にかけ、バターが溶けて沸いてきたら火を止める。

画像: 4 器に1のパンと2のフルーツを盛り合わせ、3のバターシロップをたっぷりかける。器はやや深めのものがおすすめ。

4 器に1のパンと2のフルーツを盛り合わせ、3のバターシロップをたっぷりかける。器はやや深めのものがおすすめ。

画像: 有元葉子(ありもとようこ) 料理家。素材を生かしたシンプルで力強い料理と、環境にも配慮した心地よい暮らし方に多くの共感が集まり、著書は100冊を超える。使いやすく美しい調理道具「ラバーゼ」シリーズを提案し、東京でセレクトショップ「SHOP281」を経営。イタリア・ウンブリアと信州にも家を持ち、東京と信州、イタリアでの生活を楽しむ。 公式サイトはこちら

有元葉子(ありもとようこ)
料理家。素材を生かしたシンプルで力強い料理と、環境にも配慮した心地よい暮らし方に多くの共感が集まり、著書は100冊を超える。使いやすく美しい調理道具「ラバーゼ」シリーズを提案し、東京でセレクトショップ「SHOP281」を経営。イタリア・ウンブリアと信州にも家を持ち、東京と信州、イタリアでの生活を楽しむ。
公式サイトはこちら

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