下地、コンシーラー、ハイライター。ファンデーションの前と後に使う「ベース」アイテムに今、異変が起きている。使えば使っただけきれいになれる、驚きの最新&必携アイテムを齋藤 薫が概説する

BY KAORU SAITO, PHOTOGRAPH BY TOSHIMASA OHARA

 まず下地として何を使うかだが、この分野、それこそ劇的進化を遂げている。ほんのひと時代前まで、下地はおのおののファンデーション専用、それがないとファンデーションが均一につかないという補完的なアイテムだった。しかも専用下地という概念そのものが欧米にはなく、きわめて日本的なもの。そこに登場したのが、発光したような明るさを生むイルミネーター的な下地である。その原型といえるのが、今も下地で売れ続けているポール&ジョーボーテの「ラトゥー エクラ」。ラベンダーパールによる淡い白ピンクが肌色に溶け込むベースは、どんなファンデーションとも見事に調和、明るい艶をつくってくれる。もうひとつの原点はYSLのロングセラー、「ラディアント タッチ」で、筆ペンタイプのコンシーラー&ハイライトは、部分使用ながら見事に欠点を隠しつつ上質の素肌をつくることで伝説的な一品となっている。おそらく下地の理想は、コンシーラーでもハイライトでもない、このファジーな処方にこそ正解があるのかもしれない。そのラディアントタッチから今シーズンは3色の下地が登場したが、これはそれぞれが異なる肌の欠点をカバーする3色。この分野の進化を象徴している。

 一方、下地もスキンケアも兼ねた肌色クリーム=BBクリームや、肌質の欠点をカバーして地ならしする肌修正クリーム=CCクリームも市民権を得て、その進化形がすでにさまざまに開発されている。肌づくりに特別な思い入れを見せるアルマーニが高級スキンケアラインからデビューさせたのは、BBでもありCCでもありという究極の美肌ベース。なんと、分類はスキンケアなのに“肌色が5色もある”ことからも、いかに斬新なアイテムかを読み取ってほしい。さらに、夏場は下地のほかに、当然のことながらUVケアも必要なわけで、優れた下地効果を兼ねたUVケアも続々とデビューしてきている。その急先鋒が、ランコムの「UV エクスペール」。常に最先端のUVケア効果を自ら進化させ続けてきた圧倒的リーダーだが、今年はついに“トーンアップ”という付加価値を備えて登場。ファンデーション前の無敵の一品となっている。このランコムが早々と着手したアンチポリューション(大気汚染対策)を搭載した先進UVケアも徐々に増えてきたが、サンケアではほかにない実力を見せるクラランスが、アンチポリューションのUV下地ではもう頭ひとつリードしている。

 さて、ファンデーションの上から使うオプションの象徴、コンシーラーに注目が集まっているのは“きちんと隠れて一日消えないカバー膜”が実現したからだが、一見簡単そうに見えてこれが実に難しく、正直、今まで“正しい製品”が見あたらなかった。そこへようやく名品が登場。NARSのソフトマットや、ボビイブラウンの肌色ペンシルなどが評価されたのは、“アーティストブランド”の肌づくりへのこだわりゆえだろう。ボビイブラウンは特にこうした欠点カバー製品が目立って充実しており、毛穴はもちろん小ジワまで隠す「コンフィデンス スティック」も優秀だ。一方で、ひとつのトレンドとなっているのがコントアリング。光と影=ハイライト&シャドウを両方使い、高いところをより高く、低いところを低く見せるというメリハリメイクだが、ファンデーションの上から使うTHREEの2色のベース、「シマリング グロー デュオ」は、使っただけで顔が引きしまるオプションの代表といえるだろう。そして何といっても“化粧上地”。資生堂のアーティストたちがアイデアを持ち寄ってつくるプレイリストが生んだスキンテクスチャーヴェールは、日中メイクの上から重ね塗りすることで肌ツヤをよみがえらせる。まさに上地。これこそオプションとはいえ、使わなければ損である。

 かくして、ファンデーションのビフォー&アフターは、加えるほどに理想の肌に近づいていくことがわかったはず。しかしそれも、どんどん膜を薄くしつつも高機能を搭載できる粉体テクノロジーが実現したからこそ叶ったことだ。このベース進化で、女性は平均5歳以上、確実に若返って見えるといわれている。なぜなら結局、肌の見た目は「最後に何をしたか」で決まる。ファンデーションの前と後、いったい何をしたかで、その日の印象が決まるのだ。いくらスキンケアで美しい肌をつくっても、ベースメイクで台なしにすることは少なくなく、最終的にどんな化粧膜をつくったか、がものを言うのだ。だからこのオプションたち、絶対にあなどれない!

画像2: ファンデーションの前と後に
何をする? 
BY 齋藤 薫<Vol.5>

(左上より)
ラベンダーパール入りで、美形の発光肌へ導く化粧下地。
ラトゥー エクラ ファンデーション プライマー N
<30ml>SPF20・PA++¥4,000/PAUL & JOE BEAUTE
フリーダイヤル: 0120-766-996

ひと塗りで目の周りの小ジワなど肌の凹凸をなめらかに。
インスタント コンフィデンス スティック
¥5,400/ボビイ ブラウン

ファンデーションとしても下地としても使えるグロークリーム。
クレマヌーダ
<全5色、各30ml>各¥13,000/ジョルジオ アルマーニ ビューティ
TEL. 03(6911)8411

光&血色感をコントロールし、輝く肌へ。
ラディアント タッチ ブラープライマー ピンク
<30ml>¥6,300(限定品)/イヴ・サンローラン・ボーテ
TEL. 03(6911)8563

最高値のUVカットで美肌印象を実現。なめらかにのび、肌に自然な明るさをプラス。
UV エクスペール トーンアップ
<30ml>SPF50+・PA++++¥5,800/ランコム
TEL. 03(6911)8151

メイクアップの最後に使用。ツヤをのせたいところにジェルをオン。
プレイリスト スキンテクスチャーヴェール モイスチャーライジング
<26g>¥4,500/資生堂インターナショナル
フリーダイヤル: 0120-81-4710

肌に自然になじんで、気になる部分をソフトフォーカス。
ソフトマットコンプリートコンシーラー
<全8色>各¥3,400/NARS JAPAN
フリーダイヤル: 0120-356-686

肌なじみのいいクリーム感触のペンシルコンシーラー。ピンポイントにアラをカバー。
リタッチング フェイス ペンシル
<全7色>各¥4,000/ボビイ ブラウン
TEL. 03(5251)3485

ツヤと血色感を仕込んで生き生きとした肌へ仕上げるハイライター。
シマリング グロー デュオ
<全2色>各¥4,500/THREE
フリーダイヤル: 0120-898-003

紫外線だけでなく、環境による外的ストレスにも立ち向かう日焼け止め用乳液。
UV プラス マルチ デイ スクリーン SPF50・PA++++ナチュラル
<30ml>¥5,500/クラランス
TEL. 03(3470)8545

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