BY EMI ARITA
柳宗理の「YANAGI COLLECTION アームチェア」

「YANAGI COLLECTION アームチェア」¥330,000/HIDA(飛騨産業)
PHOTOGRAPH BY MASAYUKI HAYASHI
HIDA(飛騨産業)の「YANAGI COLLECTION アームチェア」は、柳宗理が1972年に発表した「ヤナギチェア」を、2007年に復刻したもの。飛騨産業の卓越した木工技術により、柳らしい曲線を活かした美しい造形を見事に再現している。
アームレストまで一体となった背板には、厚さと長さのある無垢材を曲げた「一本曲木」を採用。一般的な曲木加工に比べて難易度が高く、職人の技術力と経験値を要する「一本曲木」は、1920年の創業から100年以上にわたり、技を磨き、継承してきた飛騨産業の叡智の結晶と言えるだろう。
職人が一枚一枚丁寧に磨いて仕上げた座板の、丸みを帯びたフォルムも美しい。素材はホワイトオーク材で、仕上げはナチュラルな色味をいかしたオイルフィニッシュと、マホガニーのように深みのあるポリウレタン樹脂塗装の2種から選べる。

PHOTOGRAPH BY MASAYUKI HAYASHI
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飛騨産業
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乾三郎の「プライチェア」

「プライチェア(S-3047WN-BW)」¥178,200/天童木工
COURTESY OF TENDO MOKKO
剣持勇や柳宗理らとの協働により、ジャパニーズモダンを象徴する数多の名作を生み出してきた天童木工の成形合板技術。「プライチェア」は、その礎を築いたことで知られる天童木工の技術者、乾三郎が1960年にデザインした名作。つなぎ目のないなめらかさや、身体にフィットする優美なカーブといった、成形合板の魅力を凝縮したような椅子であることから、プライウッド(成形合板)の椅子=「プライチェア」と名づけられた。
もともとはノックダウン(組み立て)方式で、輸出することを目的としてつくられており、成形合板の背、座そしてスチールの脚という3つのパーツで作られたシンプルな構造が特長。体重をかけると少ししなり、木製椅子特有の硬さを抑えた、やわらかな感覚も心地いい。背と座はウォールナット材とメープル材の2種。張り地を選べる、「プライチェア」専用のクッション(別売り)とあわせて使うのもおすすめ。

COURTESY OF TENDO MOKKO
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天童木工
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深澤直人の「Roundishアームチェア」

「Roundishアームチェア(板座)」¥132,000/マルニ木工
COURTESY OF MARUNI WOOD INDUSTRY INC.
1928年に創業し、熟練の職人技と機械加工技術を掛け合わせた、高度な木工技術を持つマルニ木工。2008年には世界的なデザイナーを起用した「マルニコレクション」を始動し、グローバルなデザインセンスと日本の美意識を融合させたものづくりで、新境地を拓いてきた。そのあくなき探究心と職人魂から生まれたのが、2018年に深澤直人がデザインした「Roundish アームチェア」だ。
背と座、アームまでが一体となったシートは、一枚の成形合板で作られたもの。無垢材を削り、彫刻的なフォルムを成形する「削り出し加工」を得意とするマルニ木工が、深澤直人とともに成形合板に挑んだ意欲作であり、度重なる研究の末に、どの角度から眺めても美しい、丸みのあるシルエットを完成させた。
高めに設計された背もたれと、ほどよい高さにあるアームレストは、快適な姿勢をサポート。体をすっぽりと包み込むような座り心地で、いつまでも座っていたくなる。木材と仕上げのカラーは数種からセレクト可能。板座タイプのほか、前面にクッションパッドを取りつけた張座タイプもあり。

COURTESY OF MARUNI WOOD INDUSTRY INC.
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マルニ木工
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ノーム・アーキテクツの「 N-DC01」

「N-DC01」¥209,000/カリモクケース
COURTESY OF KARIMOKU CASE
「空間から家具を考える」というコンセプトのもと、高度な機械技術と職人の手仕事の融合した高品質なものづくりで知られるカリモク家具と、世界的な建築家とのコラボレーションにより、2019年に誕生したカリモクケース。こちらの「N-DC01」は、そんなカリモクケースの最初のコレクションとして発表された、ブランドのアイコン的存在の椅子。
世田谷区砧にある集合住宅「砧テラス」のリノベーションプロジェクトの一環でつくられたダイニングチェアで、同プロジェクトを担当していた、デンマークのデザインスタジオ、ノーム・アーキテクツがデザインを担当。カリモク家具の工場視察と職人とのワークショップを通して導き出されたデザインには、日本とスカンジナビアの美意識が息づき、端正な美しさで魅了する。
前面に向かって先細りになったアームレストのデザインも印象的。軽やかさと木の温もりにあふれたダイニングチェアは、穏やかなムードに包まれた空間を叶えてくれるはずだ。シートはペーパーコードと張り地の2種。フレームのカラーを数色から選べる。

COURTESY OF KARIMOKU CASE
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カリモクケース
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nendo(佐藤オオキ)の「スプリンター ダイニング アームチェアー」

「スプリンター ダイニング アームチェアー(木座)」¥161,700/カンディハウス
COURTESY OF CONDEHOUSE
背もたれから“裂ける”ように、アームと脚へと枝分かれするフレームが特徴的なカンディハウスの「スプリンター ダイニング アームチェアー」。佐藤オオキ率いるnendoと協働し2013年に発表した作品で、「切れる」「裂ける」「曲がる」という木の特性を、しなやかなデザインで表現したもの。
木が“裂けた”ように見えるフレームには、1968年の創業以来、家具の名産地・旭川の工場でものづくりを続けてきた、カンディハウスの熟練の職人技が息づく。強度のために必要な太い材はスリムに見えるように、薄い部分はより薄く.....と、職人の創意工夫と高度な木工技術によって、流れるような軽快なフォルムを実現。2014年度グッドデザイン賞を受賞したほか、アメリカ・フィラデルフィア美術館のパーマネントコレクションにも保存されている。
素材は北海道のナラ材で、ナチュラル仕上げからカラー塗装まで、豊富なカラーが揃う。こちらの「木座」タイプのほか、シートを布や革で張った「座張」タイプ、シート全体を張り地で覆ったクッション性のある背座一体型の「シェル」タイプもあり。

COURTESY OF CONDEHOUSE
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カンディハウス
TEL. 0166-47-9967
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