ラグジュアリージュエラーTASAKIがブランド創業70周年を記念して、さまざまな取り組みを発表した。注目したいのは2010年にローンチして以来、ブランドのアイコンとして愛されている「バランス」シリーズの新作の数々だ。世界中でファンを擁する高い品質のパールとダイヤモンドは言わずもがな、進化を止めない革新性はどこから生まれるのか。ジャーナリスト本間恵子が考察する
PR:TASAKI×T JAPAN

BY KEIKO HONMA, PHOTOGRAPHS BY BUNGO TSUCHIYA<TRON>, STYLED BY YUUKA MARUYAMA<MAKIURA OFFICE>, HAIR & MAKEUP BY SAKI KOJIMA, MODEL BY MEO<AGENCY NOI>, EDITED BY MICHINO OGURA

画像: 記念すべき年にこそ手に入れたい、最上級の「バランス」コレクション。TASAKIが誇るクオリティを楽しむなら、目を奪われるほど大粒の、艶めく南洋真珠をぜひ。1つのセグメントに7珠を配置してダイヤンドを添わせ、ラグジュアリーに進化したネックレスは70周年記念のハイライトともいえる。幾何学的な造形は、身につける角度によって表情を変え、モダンな印象に仕上げる。 「バランス リュクス ダイヤモンド パヴェ ネックレス」<WG、南洋真珠 白蝶、ダイヤモンド>¥38,500,000(参考価格)/TASAKI ジャケット¥107,800/アキラナカ(ハルミ ショールーム)

記念すべき年にこそ手に入れたい、最上級の「バランス」コレクション。TASAKIが誇るクオリティを楽しむなら、目を奪われるほど大粒の、艶めく南洋真珠をぜひ。1つのセグメントに7珠を配置してダイヤンドを添わせ、ラグジュアリーに進化したネックレスは70周年記念のハイライトともいえる。幾何学的な造形は、身につける角度によって表情を変え、モダンな印象に仕上げる。

「バランス リュクス ダイヤモンド パヴェ ネックレス」<WG、南洋真珠 白蝶、ダイヤモンド>¥38,500,000(参考価格)/TASAKI ジャケット¥107,800/アキラナカ(ハルミ ショールーム)

ジャーナリスト本間恵子が読み解く
TASAKI、70年の伝統と革新

 パールジュエリーという言葉で思い浮かぶイメージは? フォーマル、冠婚葬祭、入学式、謝恩会……。そんな特別な日にだけ着けて、あとは宝石箱にしまっておく。そんなパールの先入観をちょっと時代錯誤なものに変えてしまったのが、TASAKIだ。

 ブランドの始まりは1954年、神戸で真珠加工販売業をスタートした。70年たった今では、アジア各地やヨーロッパにも拠点を持つグローバルなジュエラーへと成長。ロンドンのニューボンドストリートにあるヨーロッパ旗艦店や、オテル・リッツ・パリ内のブティックには、自社養殖場から生み出される上質なパールを求める顧客たちが足繁く訪れている。

 そんなTASAKIの大きなターニングポイントとなったのが、2009年、ブランド名を田崎真珠からTASAKIに変更したこと。同時にNYで活躍するアジア系ファッションデザイナー、タクーン・パニクガルをクリエイティブディレクターに迎え、コンテンポラリーな造形の「バランス」コレクションを発表したことだ。

画像: タクーン・パニクガルによりデザインされ、パールジュエリーの既存イメージを覆したアイコニックなリング。「バランス シグネチャー リング」<YG、あこや真珠>¥539,000/TASAKI COURTESY OF TASAKI

タクーン・パニクガルによりデザインされ、パールジュエリーの既存イメージを覆したアイコニックなリング。「バランス シグネチャー リング」<YG、あこや真珠>¥539,000/TASAKI
COURTESY OF TASAKI

 今やブランドのアイコンとなった「バランス」だが、発表当時はあまりにミニマルなデザインだったことから、誰もが驚いた。当時はパールといったらフェミニニティやエレガンスの象徴(今もそうだが、当時は本当にそのイメージしかなかった)。だがファッション界の先端で活動するタクーンが手がけた「バランス」は、現代のジェンダーレスジュエリーにつながる感覚をすでに備えており、昼も夜も楽しめるジュエリーとして、やがて幅広い年齢層に受け入れられていったのだ。

 また、2012年に発表された「デインジャー」コレクションは、もっとインパクトが強かった。優しい光沢を放つ艶やかなパールから食虫植物を思わせる鋭いトゲが突き出たエッジィなデザイン。危険をはらんでいながらも、その美しさに魅入られずにはいられない「デインジャー」は、タクーンとTASAKIのタブーを恐れないチャレンジスピリットなしには生まれなかっただろう。

 ここ最近はパールジュエリーをさっそうと身に着けた“パール男子”たちを街やSNSでよく見かけるようになり、状況は明らかに変わってきた。また近年は日本国内だけでなく、中国でもパールへの熱狂に火がつき、世界的に日本産あこや真珠の需要が高まり続けている。

 なぜそんなブームが起きたのか。理由は簡単で、日本で生産されるあこや真珠のクオリティが極めて高いからだ。中国やベトナム、UAEなどでもあこや真珠の養殖は行われているが、生産量は少なく、ほとんどは粒が小さい。一方で日本は真珠の養殖法が発明された国であり、20世紀の初頭以来蓄積された美しい真珠を海から生み出すノウハウを持っている。

画像: ダイヤモンドがきらめくホワイトゴールドのバーと5珠のパールが幾重にも連なり、完璧なコンビネーションを織りなす、贅を尽くしたチョーカーが誕生した。デコルテをモダンに切り取るボリューム感が秀逸。タイムレスな美しさをたたえたジュエリーはシンプルなドレスと合わせたい。 「バランス パレス チョーカー」<WG、あこや真珠、ダイヤモンド>¥55,000,000(参考価格)/TASAKI ドレス¥46,200/イコールメント(info@equalment.com)

ダイヤモンドがきらめくホワイトゴールドのバーと5珠のパールが幾重にも連なり、完璧なコンビネーションを織りなす、贅を尽くしたチョーカーが誕生した。デコルテをモダンに切り取るボリューム感が秀逸。タイムレスな美しさをたたえたジュエリーはシンプルなドレスと合わせたい。

「バランス パレス チョーカー」<WG、あこや真珠、ダイヤモンド>¥55,000,000(参考価格)/TASAKI ドレス¥46,200/イコールメント(info@equalment.com)

 TASAKIが所有する長崎県九十九島の真珠養殖場では、年に約100万個ものあこや貝を育成。真珠のコアとなる“核”と呼ばれる玉を貝の中に入れ(これはとりわけ熟練を要する作業だ)、海で1~2年ほどかけて大切に育てるのだが、そのうち約40%の貝は何らかの理由で真珠を吐き出してしまったり、赤潮で死んでしまったりする。残り約60%には真珠が入っているが、TASAKIの品質基準を満たしたものは30万個ほどしかないのだそうだ。

 驚いたことに「バランス」用のパールは、TASAKIが選別した一級品のあこや真珠から、さらにクオリティの高い特別な真珠を選り抜いているとのこと。一般的なパールネックレス用よりもワンランク上の、のぞき込むと顔が映り込むほど曇りのない光沢を持つあこや真珠だけを使用しているという。

 まさに最高品質のパールを惜しげなくあしらった「バランス」。今年発表された最新ハイジュエリーコレクションでは、タクーンがまるでブランドイニシャルのTを思わせるようなグラフィカルな「バランス パレス チョーカー」をデザイン。また「バランス アーム ネックレス」はモチーフをジグザグに組み合わせて、見る角度によって表情を変える面白さを形にした。日本産あこや真珠の価値が高まっている今、新作ネックレスの豪奢な華やぎには心が奪われるばかり。

 だが、ミニマルなデザインなので苦もなく作れるだろうと思ったら、それは間違いだ。パールは海から生まれる有機物で、自然が育むものだから、工場で作られる球のように完璧な丸ではない。素人目にはほとんどわからないほどの色調や光沢、形の違いがある。ひと粒ずつがほんの少しずつ表情の違うパールを違和感のないように並べるのは、経験を積んだ職人でなければできないこと。ひと粒のパールのどの向きを“正面”とするか、そんなことを丹念に決めていく専門の目利きさえアトリエにはいて、「バランス」の美しさを高いレベルに保っているのだ。

 つけ加えていえば、TASAKIは自社内にダイヤモンドの研磨アトリエもあり、原石から光り輝くダイヤモンドを生み出せる日本では稀有なジュエラーのひとつ。パールのおぼろな艶めきと、鮮烈な光を放つダイヤモンドとのコントラストは、こうしたこだわりによって生み出されている。

 パールは、大地を削って掘り出す他の宝石とは異なり、唯一、海で養殖することのできる宝石。貝殻は捨てずに他の用途で生かせるので、環境に与えるインパクトの少なさでも優秀といえる。しかし、稚貝(貝の小さな赤ちゃん)から育てて真珠を採り出すまでに、4〜5年はゆうにかかるのだ。もちろんその間はほったらかしではなく、生き物なのだから毎日の世話が欠かせない。

 あこや真珠は、簡単に採れるお手軽な宝石では、決してない。ひと粒ひと粒が自然の恵みであり、養殖に関わる人々が研鑽を積み、苦労を重ねた結果であり、日本人として世界に誇れる宝石なのだ。それらを存分に駆使して、誰も見たことのないジュエリーを世に送り出すTASAKI。進化し、疾走するこのブランドの次の一手は──いつも予想を超えてくる。

ほんまけいこ●宝飾、時計のジャーナリスト。ジュエリーデザイナー、宝飾誌編集者を経て、独立。女性誌・専門誌・新聞を中心に執筆を行う。国内外で取材を続け、セミナーや講演にも幅広く活躍中。

現代的なパールをまとって。
「バランス」新作コレクション

画像: 5珠の「バランス シグネチャー」、3珠の「バランス ネオ」、そしてSAKURA ゴールド、イエローゴールド、ホワイトゴールドの3種類の地金を使用して、「バランス」シリーズの要素をひとつにしたネックレス。自分らしい付け方で楽しめるので、長く愛せるジュエリーになりそう。「バランス エレメント ネックレス」<SG、YG、WG、あこや真珠、ダイヤモンド>¥9,900,000/TASAKI COURTESY OF TASAKI

5珠の「バランス シグネチャー」、3珠の「バランス ネオ」、そしてSAKURA ゴールド、イエローゴールド、ホワイトゴールドの3種類の地金を使用して、「バランス」シリーズの要素をひとつにしたネックレス。自分らしい付け方で楽しめるので、長く愛せるジュエリーになりそう。「バランス エレメント ネックレス」<SG、YG、WG、あこや真珠、ダイヤモンド>¥9,900,000/TASAKI
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画像: イエローゴールドのバーがグラフィカルなフォルムを描き、リズミカルなパールの配置と相まって、横顔を印象的に彩る。リュクスな輝きを放つと同時に、モダンでフレッシュな印象に導いてくれる。「バランス アーム イヤリング」<YG、あこや真珠>¥2,420,000/TASAKI COURTESY OF TASAKI

イエローゴールドのバーがグラフィカルなフォルムを描き、リズミカルなパールの配置と相まって、横顔を印象的に彩る。リュクスな輝きを放つと同時に、モダンでフレッシュな印象に導いてくれる。「バランス アーム イヤリング」<YG、あこや真珠>¥2,420,000/TASAKI
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画像: 2本のバーに角度をもたせることで、「バランス」に新鮮な表情が現れる。指につけると、思いもよらない角度からパールを楽しめるデザイン。緊張感を持ちながらも、どこか軽やかな楽しさも連れてくる遊び心が魅力。「バランス アーム リング」<YG、あこや真珠>¥869,000/TASAKI COURTESY OF TASAKI

2本のバーに角度をもたせることで、「バランス」に新鮮な表情が現れる。指につけると、思いもよらない角度からパールを楽しめるデザイン。緊張感を持ちながらも、どこか軽やかな楽しさも連れてくる遊び心が魅力。「バランス アーム リング」<YG、あこや真珠>¥869,000/TASAKI
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画像: 多彩な「バランス」コレクションの新作の中でも、縦にパールを配置したデザインは新たなシグネチャーに。アニバーサリーイヤーに手にいれるなら、よりアップデートしたこのデザインは必見。バーの部分にはさまざまな角度から光を取り込んで輝くパヴェダイヤモンドを配した。パールの並びには1.0カラットのダイヤモンドをあしらい、よりドラマティックなムードに昇華。「バランス プラス ダイヤモンド ソロ パヴェ リング」<WG、あこや真珠、ダイヤモンド>¥4,169,000(参考価格)/TASAKI COURTESY OF TASAKI

多彩な「バランス」コレクションの新作の中でも、縦にパールを配置したデザインは新たなシグネチャーに。アニバーサリーイヤーに手にいれるなら、よりアップデートしたこのデザインは必見。バーの部分にはさまざまな角度から光を取り込んで輝くパヴェダイヤモンドを配した。パールの並びには1.0カラットのダイヤモンドをあしらい、よりドラマティックなムードに昇華。「バランス プラス ダイヤモンド ソロ パヴェ リング」<WG、あこや真珠、ダイヤモンド>¥4,169,000(参考価格)/TASAKI
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TASAKI 70周年を祝うエキシビションが
東京からスタート

画像: COURTESY OF TASAKI

COURTESY OF TASAKI

 創業70周年を祝う、TASAKIのスペシャルなエキシビションが開催決定。「FLOATING SHELL」と題された展覧会はパールを擁する貝殻の神秘的なムードが着想源。ミニマルで幻想的な空間のなかで、TASAKIの新デザインの数々がお披露目される。「バランス」新作や、日本ブランドとコラボレーションしたスニーカー、アイウェア、イヤホンなど、話題も目白押し。東京を皮切りに、上海、大阪、台北、ソウル、パリ、ロンドンなど世界各国で順次開催される。

会期:4月26日(金)〜5月12日(日)
会場:BA-TSU ART GALLERY / StandBy
住所:東京都渋谷区神宮前5-11-5
お問い合わせ先:TASAKI ◼️0120-111-446

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