菜が身体にいいのはもちろんです。ただ、運動したら、肉や揚げものをたっぷり食べたい
し、疲れたときには甘いものが欲しくなります」と有元さん。「見知らぬ土地で、スマホ
頼みではなく、太陽の位置や見える景色を頼りに歩くと認知機能が高まると聞きました。
食べることについても同様に、自分の身体の声を頼りにしてはいかがでしょう」有元葉子
さん直伝の、真っ当においしく、体にやさしい、理にかなった調理法と食べ方をお届けし
ます。第2回は、豚肉でつくるミラノ風カツレツをご紹介
RECIPE BY YOKO ARIMOTO, PHOTOGRAPHS BY YUKI SUGIURA, TEXT BY MIKA KITAMURA
「おいしくヘルシーな揚げ物は、油選びと保存の仕方も重要」
第1回は、カリッカリほくほくのフライドポテトをご紹介した。第2回は「揚げ物・第2弾」として、ミラノ風カツレツの作り方を習う。本来、ミラノ風と名付けられたカツレツは仔牛肉で作るが、豚肉でおいしくできる。
「日本で仔牛肉はほぼ手に入りませんから、私は豚肉で作ります。仔牛肉に食感が似ているのはヒレ肉ですが、揚げ上がりのパサつき感が気になるので、肩ロース肉を選んでいます」と有元さん。
パン粉は市販の生パン粉をフードプロセッサーで挽いてさらに細かくする。細かければパン粉が吸う油の量は少ないので、よりヘルシーに。肉にはあらかじめ塩をせず調理し、揚げたてにおいしい塩を振ってから、たっぷりのミニトマトとパセリを添える。おすすめの塩は、フランス産ゲランドの「フルール・ド・セル」。同様に鶏肉でも作れる。サクサクの衣とジューシーな肉、ソース代わりのトマトの甘み&酸味のコンビネーション。よく冷えた白ワインが合う。
おいしくて体に優しい揚げ物は、油選びがまず大切。揚げ油は生産国と原材料が明記されているものを選ぶとよい。有元さんはイタリア産のオリーブオイル、日本の太白ごま油を常備している。
有元さんは、揚げ油の使いまわしは3回まで、と言う。最初は野菜の素揚げ、次にかき揚げなどの衣をつけた野菜類やドーナッツなどの甘いお菓子。最後に肉や魚を揚げておしまいにするという。今回は肉を揚げたので、油はこれにて終了。
ちなみに野菜の素揚げやかき揚げをした後の油は、速やかにキッチンペーパーを2枚重ねてざるにのせて漉し、保存瓶などに入れて冷蔵庫で保管する。家庭の揚げものではそれほど多くの油が残るわけではないので、保存に大きなオイルポットは必要ない。有元さんは手許にある瓶などを利用している。
<材料(2人分)>
豚肩ロース肉 約 150g を2枚
にんにく 2片
小麦粉、溶き卵、生パン粉 各適量
揚げ油 適量
おいしい塩 適量
ミニトマト 1パック
イタリアンパセリ 適量
レモン汁 1/2 個分
<作り方>