アンディ・ウォーホル、ジャン=ミシェル・バスキア、カール・ラガーフェルドら、さまざまなアーティストとコラボレーションを行ってきた「ドン ペリニヨン」が、2025年5月に新たなクリエイティブ キャンペーンをスタート。その一環として、村上隆のアイコンともいえるフラワーをまとった限定エディションがこの秋、誕生した。村上本人をはじめゲストを招いたローンチパーティの様子とともに紹介したい

BY NAOKO ANDO

画像: ローンチ会場の壁に大きくあしらわれたエチケット。「ドン ペリニヨン」のラベルに伝統的に描かれてきたブドウ畑が、このコラボレーションで村上隆のフラワーに置き換えられた。

ローンチ会場の壁に大きくあしらわれたエチケット。「ドン ペリニヨン」のラベルに伝統的に描かれてきたブドウ畑が、このコラボレーションで村上隆のフラワーに置き換えられた。

 クリエイティブ・キャンペーンのテーマは、「創造は永遠の旅」。
 村上隆をはじめ、俳優・作家・監督して活躍するゾーイ・クラヴィッツ、ミシュラン三つ星シェフのクレア・スミス、アーティスト・俳優のティルダ・スウィントン、ダンサー兼振付師のアレクサンダー・エクマン、アーティスト・プロデューサー・監督のアンダーソン・パーク、ミュージシャン・俳優・ラジオパーソナリティのイギー・ポップという7名の才能と「ドン ペリニヨン」がコラボレートするプロジェクトだ。このなかで「ドン ペリニヨン」と村上は、互いの創造的な実践を「歴史的な技の継承」と「絶え間ない革新の追求」であると考え、「伝統と革新」をキーワードに協働作業を進めたという。

画像: ローンチパーティが催されたカイカイキキギャラリーの様子

ローンチパーティが催されたカイカイキキギャラリーの様子

画像: 会場には今回の限定エディションボトルがボックスとともに飾られていた

会場には今回の限定エディションボトルがボックスとともに飾られていた

 今回発表されたのは「ドン ペリニヨン ヴィンテージ 2015 村上隆 限定エディション」と、「ドン ペリニヨン ロゼ ヴィンテージ 2010 村上隆 限定エディション」の2種。去る10月9日、村上隆が主宰するカイカイキキギャラリーにてローンチパーティが行われた。

画像: 「このコラボレーションは、メゾンにとって新たな旅の象徴となるでしょう」と語る、「ドン ペリニヨン」のマネージングディレクター、ジャック・ジラコ

「このコラボレーションは、メゾンにとって新たな旅の象徴となるでしょう」と語る、「ドン ペリニヨン」のマネージングディレクター、ジャック・ジラコ

「このプロジェクトは、約1年前にスタートしましたが、村上隆氏とコラボレーションしたいという思いは、4〜5年前から抱いていました」というのは、「ドン ペリニヨン」のマネージングディレクター、ジャック・ジラコ。このコラボレーションは、「ドン ペリニヨン」がもつ「自然を出発点」とする創造的な哲学と、村上の「スーパーフラット」から生まれた世界観が共鳴し、“「自然」は永遠のクリエイション”であることを表現しているという。

画像: 醸造最高責任者のヴァンサン・シャプロン(右)と村上隆(左)。会場には、この日のためだけに村上の大作《金色の空の夏のお花畑》が展示された

醸造最高責任者のヴァンサン・シャプロン(右)と村上隆(左)。会場には、この日のためだけに村上の大作《金色の空の夏のお花畑》が展示された

 村上は、「ドン ペリニヨンとのコラボレーションを通じて、私はある種のタイムトラベルのような感覚を表現したかったのです」とコメントを寄せている。100年、200年先の未来の人々が目にしたとき、彼らの心の中で2025年が再び思い描かれることを願っているという。また、これまでの「ドン ペリニヨン」へのイメージを聞かれた村上は、私はあまりお酒に詳しくないのですが、と前置きした上で「以前、“P2”を飲んだ時に、口の中がスパークしたような、特別な体験をしました」と答え、醸造最高責任者のヴァンサン・シャプロンを感激させた。「P2」とは「プレニチュード2(Plénitude 2)」の略称で、ドン ペリニヨンがひとつのヴィンテージの中で三度迎える熟成のピーク(プレニチュード)のうち、第二の段階を指す。ここでいう“ピーク”とは、シャンパーニュが最も美しく花開き、開栓にふさわしい瞬間のこと。このP2に到達するまでには、最低でも16年の熟成期間を要するのだという。

 そんな、「ドン ペリニヨン」との特別な体験を持つ村上隆との取り組みについて、シャプロンはパーティの冒頭、「日本での初お披露目となる“ドン ペリニヨン ロゼ ヴィンテージ 2010”を、村上隆さんとのコラボレーションでお届けできることを嬉しく思います」と挨拶。2010年のロゼの日本でのデビューを予定していたところ、幸運にも本プロジェクトとタイミングが重なったのだそう。

画像: 「お花のモチーフに着想を得て、日本の自然や生産者へのオマージュを込めた」とシェフの庄司夏子

「お花のモチーフに着想を得て、日本の自然や生産者へのオマージュを込めた」とシェフの庄司夏子

 実は、前述の“P2”を村上に振る舞い、特別な体験をプレゼントしたのは、この日のペアリング・メニューを担当した東京・代々木上原のレストラン「été」のオーナーシェフであり、ドン ペリニヨン ソサエティのメンバーでもある庄司夏子だ。「日頃の感謝を込めて(村上さんに)ご馳走しました」と庄司。この日はフラワーのモチーフをあしらったチャーミングなプレゼンテーションの4品で、「ドン ペリニヨン ヴィンテージ 2015」の深みと包容力のある味わいを余すところなく引き出した。

画像: パーティでふるまわれた、庄司による一品。フラワーのまわりにはキャビアが敷き詰められている

パーティでふるまわれた、庄司による一品。フラワーのまわりにはキャビアが敷き詰められている

画像: こちらはマスカルポーネやジェノベーゼソースを使った一品

こちらはマスカルポーネやジェノベーゼソースを使った一品

「このコラボレーションは、デザイン画を一枚渡して終わり、というものではありません」と村上。ラベルやボックスのデザインだけでなく、各国で展示されるすべてのサイネージを監修し、フラワーの細かな調整まで行っているという。
 なかでも苦心したのは、本国フランス向けのデザインだったそう。フランスには、アルコール類のパッケージや広告に、子どもの目を惹くモチーフや色を使うことを禁止する法律がある。そのため、村上のフラワーもカラーリングや表情の変更を求められ、フランスだけのオリジナルデザインが存在するという。今後フランスに旅するチャンスがある人は、ぜひ現地で確かめてみてはいかがだろう。

 また、村上はすべてフランス製のギフトボックスの仕上がりについてもコメント。「僕らも仕事柄、クオリティの高いパッケージメーカーを常に探していますが、これほどの仕上がりは日本では難しい」と、細部までの丁寧な仕上がりを絶賛した。このギフトボックスは2つ並べて置くと「フローラル・タブロー(花の絵画)」としても楽しむことができる。

 加えて、このコラボレーションでは、2026年に「ドン ペリニヨン ロゼ ヴィンテージ2008」が収められた球体のオブジェ「Uber piece(ウーバー・ピース)」の発売も控えている。こちらも楽しみだ。

画像: 寒暖が厳しく、コントラストの強い気象条件のもとに生まれた、力強く印象的な味わいと独特な口当たりが特徴。トーストやカカオ、ドライフルーツ、柑橘、パパイヤなどの豊かな香りをもち、力強い果実味をほのかな苦味が引き締める味わいが楽しめる。数量限定発売 「ドン ペリニヨン ヴィンテージ 2015 村上隆 限定エディション」750ml ¥43,340円

寒暖が厳しく、コントラストの強い気象条件のもとに生まれた、力強く印象的な味わいと独特な口当たりが特徴。トーストやカカオ、ドライフルーツ、柑橘、パパイヤなどの豊かな香りをもち、力強い果実味をほのかな苦味が引き締める味わいが楽しめる。数量限定発売
「ドン ペリニヨン ヴィンテージ 2015 村上隆 限定エディション」750ml ¥43,340円

 

画像: ベリーを中心に、ブリオッシュやトーストの香ばしさや柑橘系のアクセントが感じられる。しなやかな口当たりと調和のある味わいは、ピノ・ノワール醸造に関わってきた10年間の集大成ともいえる。数量限定販売 「ドン ペリニヨン ロゼ ヴィンテージ 2010 村上隆 限定エディション」750ml¥68,640 PHOGRAPHS:©︎Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved. COURTESY OF DOM PÉRIGNON

ベリーを中心に、ブリオッシュやトーストの香ばしさや柑橘系のアクセントが感じられる。しなやかな口当たりと調和のある味わいは、ピノ・ノワール醸造に関わってきた10年間の集大成ともいえる。数量限定販売
「ドン ペリニヨン ロゼ ヴィンテージ 2010 村上隆 限定エディション」750ml¥68,640

  

PHOGRAPHS:©︎Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved.
COURTESY OF DOM PÉRIGNON

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