BY NANCY HASS, PHOTOGRAPH BY BEA DE GIACOMO, TRANSLATED BY YOSHIE OZAWA
1972年、40歳の誕生日にエリザベス・テイラーは夫のリチャード・バートンからブルガリのロングネックレスを贈られた。バートンは情熱を、宝石のカラット数で表現するのが得意だった。プラチナにパヴェとブレットカットダイヤモンドをセットしたそのネックレスには、ブローチにもできる八角形のペンダントトップがついており、円錐形のビルマ産サファイアがあしらわれていた。そのサファイアは、身につけたテイラーがまっすぐに立っていられないのではと思えるほどの大きさだった。(「ブルガリは、リズが知っている唯一のイタリア語だよ」と、かつてバートンが皮肉ったのは有名な話。彼が愛情のこもった口調で言ったことを願うばかりだ)。
そして今、ブルガリはこのアイコニックなジュエリーをモダンに解釈しなおした。ペンダントの中央には、桃の種ほどの大きさのカボションカットエメラルドが配され、ダイヤモンドで大胆に彩られたチェーンが、ネックレスの現代的な幾何学デザインを引き立てている。
テイラーは以前「輝きを真に手に入れることはできない。ただ、讃美するだけよ」と語ったことがあったが、こうつけ加えたかもしれない。「でも、輝きを手に入れようと努力することは、いつも素晴らしいわ」と。
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