時代ごとにその価値を変えてきたジーンズに、「サスティナブル」という新たな価値を加えたユニクロ。そのイノベーションは、確実に未来を変えていく

BY SATOKO HATAKEYAMA, PHOTOGRAPHS BY JENNIFER ROCHOLL AND JAKE TROTT(Jen Plus Jake)

 元始、ジーンズは労働着であった。ゴールドラッシュに沸いた19世紀のカリフォルニアの金山で、機能的な作業着として産声を上げたジーンズは、1950年代に映画スターがクールにはきこなしたことで人気が高まり、若者の反抗のシンボルに。60〜70年代にカウンターカルチャーやフラワームーブメントが興ると、ベルボトムやフレアジーンズが登場し、ミュージシャンたちのジーンズ姿が反戦運動のアイコンになった。そして80年代には、ディナージーンズやデザイナージーンズといったスタイリッシュなジーンズまでもがお目見え。記憶に新しいところでは、2000年代初めのプレミアムジーンズブームがある。ハイスペックなジーンズをはいたセレブスナップが人気を後押しし、一本数万円もするジーンズが飛ぶように売れた。

 ワークウェアが時代を反映したのちにヒップなトレンドアイテムに進化し、シルエットやスタイルの流行を経て、誰もが一本は持っているスタンダードアイテムとなったのが現代のジーンズだ。ワードローブに当たり前のようにラインナップされているアイテムに最近、今までにない新たな価値が加わりつつあるのをご存じだろうか。その価値が加わったジーンズをはくことが、人や地球の未来にも関わってくるといったら?

画像: ディレクターの松原正明さん。JICでは彼を筆頭に少数精鋭のスタッフが日々開発に勤しむ

ディレクターの松原正明さん。JICでは彼を筆頭に少数精鋭のスタッフが日々開発に勤しむ

その発信地となっているのは、「ユニクロ」や「J BRAND」を展開するファーストリテイリングが、ジーンズを専門的に研究・開発するためロサンゼルスに立ち上げた「ジーンズイノベーションセンター」(以下JIC)だ。ディレクターとして開発の指揮を執る松原正明さんたちが取り組んでいるのは、ジーンズの伝統を守りつつ「サスティナブルな価値」をプラスすることだという。

画像: マシンメーカーとの協業などで開発に成功したナノバブルのマシン。ここからさらにブラッシュアップをし、さらなる水の削減を目指しているという

マシンメーカーとの協業などで開発に成功したナノバブルのマシン。ここからさらにブラッシュアップをし、さらなる水の削減を目指しているという

「JICは、われわれのグループが販売するジーンズのクオリティと価値をより向上させることを一番の目的に設立されました。ロサンゼルスは世界中からジーンズの情報が集まるキャピタルであり、イノベーションに最も適した場所でもあります。常に新しいアプローチを模索していくなかで着目したのが、環境負荷の少ないサスティナブルなジーンズの生産技術です。その結果、ウォッシュ加工の際の水の使用量を最大99%減らすことに成功し、現在はぎりぎりまで削減した汚水のリサイクル技術の開発にも着手しつつあるところです」

画像: 今年から取り組んでいる汚水のリサイクルシステム。ウォッシュ加工で出たわずかな汚水も、フィルターやオゾンを利用してできるだけきれいにして放出する

今年から取り組んでいる汚水のリサイクルシステム。ウォッシュ加工で出たわずかな汚水も、フィルターやオゾンを利用してできるだけきれいにして放出する

 

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