RECIPE BY YOKO ARIMOTO, PHOTOGRAPHS BY YUKI SUGIURA, TEXT BY MIKA KITAMURA

少しずつ揚げては、そのつど砂糖をまぶす。シナモンパウダーもたっぷり。器に盛る前にどこからか手が伸びてなくなってしまうかも
「おやつは気楽に簡単に作りましょう」
誰もが大好きなドーナッツ。家で作れば、外側はサクサク、中はふわふわの揚げたてのおいしさを楽しめる。
パンこね用の刃がついているフードプロセッサーなら、ドーナッツ生地をはじめ、パンやケーキも作ることができるのでおすすめ、と有元さん。フードプロセッサーを使うには、まず粉類を入れて軽く混ぜてから、液体(卵、牛乳、ヨーグルト、油など)を入れるのがコツ。持っていない場合は、粉類をふるってから液体を少しずつ加え、手でこねればよい。
今回ご紹介するドーナッツはイーストでふくらませるが、ベイキングパウダーを使っても。その場合は、このレシピのイーストの代わりにベイキングパウダー小さじ1を粉類にそのまま加えればOK(ぬるま湯と砂糖は不要)。発酵させなくてよいので、生地をまとめたら冷蔵庫で1時間ほど休ませるだけでよい。
「揚げたら油を切らず、そのままボウルに入れて砂糖をまぶしましょう。油を切ってしまうと、砂糖がくっつかなくなります」。今回はメープルシュガーを使っているが、グラニュー糖や上白糖でも。「おうちのおやつはなるべく簡単に、気楽に作りたいですね。私はフードプロセッサーなどに頼って労力を削減します。手作りのおやつは、形がたとえ不揃いでも、一緒に作ったり食べたりした楽しい記憶がずっと残ります。小さなお子さんがいらっしゃるなら、ぜひ一緒に作ってみてください。そして、まずは揚げたての熱々を頬張ってくださいね」

<材料(直径5.5の型で6個分)>
強力粉 50g
薄力粉 150g
卵 1個
牛乳 40~50ml
ぬるま湯 40ml
イースト 小さじ11/2
砂糖 ひとつまみ
メープルシュガー 大さじ11/2
シナモンパウダー 適量
揚げ油
<下準備>
・卵をボウルに割り、よく溶いておく。
・イーストと砂糖をボウルに入れ、ぬるま湯を加えて混ぜ、10分ほどおく。
・ボウルにオリーブオイル適量(材料外)を塗っておく。
・フードプロセッサーにパンこね用の刃をセットする。
<作り方>

1 フードプロセッサーに強力粉と薄力粉を入れ、数回攪拌する(これでふるったことになる)。卵と牛乳各半量を加えては軽く回す。イーストと砂糖を入れておいたぬるま湯を加えて、軽く回す。残りの卵と牛乳を加えてさらに回す。

2 モチモチと、つきたてのお餅くらいのやわらかさになればOK。手にくっつきやすいので、手粉をつけて生地をボウルに移す。

3 表面がツヤツヤになるよう、ひとまとめにする。

4 3の生地をボウルに入れ、ぬらしたふきんをかけて暖かい(25〜30℃)場所で1時間〜ひと晩おき、発酵させる。3倍ほどにふくらむ。

5 台の上に打ち粉をし、4の生地のおく。空気を抜き、手で平たく伸ばし、表面がツルツルになるように縁を丸め込む。丸めたら15分ほど休ませる。

6 生地に打ち粉をしながら、麺棒で厚さ0.8〜1.5cm(厚さはお好みで)に伸ばす。

7 生地をドーナッツ型で抜く。ドーナッツ型がない場合は、写真のようにクリアファイルを切って丸めてセロテープで止めて型を作るとよい。今回は、直径5.5cmと2.5cmになるようにクリアファイルを丸めた。

8 型で抜き、余った生地は適当な大きさに丸めておく。

9 揚げ油(今回はオリーブオイルを使用)を中温弱(約170℃)に熱し、8を揚げる。

10 こんがり揚がったら油を切らずにそのままボウルに入れ、熱々のうちにメープルシュガーとシナモンパウダーをまぶす。

有元葉子(ありもとようこ)
料理家。素材を生かしたシンプルで力強い料理と、環境にも配慮した心地よい暮らし方に多くの共感が集まり、著書は100冊を超える。使いやすく美しい調理道具「ラバーゼ」シリーズを提案し、東京でセレクトショップ「SHOP281」を経営。イタリア・ウンブリアと信州にも家を持ち、東京と信州、イタリアでの生活を楽しむ。
公式サイトはこちら
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