登録有形文化財にも認定されている江戸時代の建物を生かしながら、モダンで開放的な空間へと変わった高級温泉旅館「ryugon」。雪国ならではの魅力が体験できるさまざまな工夫がなされている

BY YUMIKO TAKAYAMA, PHOTOGRAPHS BY TETSUYA ITO

画像: 日本百名山である駒ケ岳や平ヶ岳などに囲まれ、平地部分には田んぼが広がる

日本百名山である駒ケ岳や平ヶ岳などに囲まれ、平地部分には田んぼが広がる

 新潟県の米どころ、魚沼市。日本百名山である駒ケ岳や平ヶ岳などに囲まれた自然豊かな地域にある、50年の歴史を誇る老舗旅館「温泉御宿 龍言」。二万坪もの敷地のなかに、江戸時代の豪農の館や武家屋敷など8つの古民家が移築して作られた重厚な作りで、多くの著名人や文人が定宿にした、新潟を代表する宿のひとつだった。その旅館が昨年10月、大胆なリノベーションを経て、装いも新たに「ryugon」としてリニューアルオープンした。

画像: 右がレセプションやラウンジのある母屋

右がレセプションやラウンジのある母屋

 門をくぐると、入り口付近の建物には壁一面、脱穀後の稲わらが美しくかけられ、「米どころ」に来たという期待値がぐっと高まる。レセプションに使われている建物の母屋は、突出した中門部分をもつL字型の「中門造(ちゅうもんづくり)」になっている。雪で閉じ込められても中門から出入りできるよう、雪深い地域に住む人々の知恵が生んだ建築様式であり、国の登録有形文化財に指定されているそうだ。

画像: 庭が見渡せるガーデンラウンジ。ディナーを予約している宿泊外のゲストはここで食前酒やおつまみが楽しめる。宿泊客には朝、昼、夜と内容を変え、スイーツやスナック、ドリンク類を用意

庭が見渡せるガーデンラウンジ。ディナーを予約している宿泊外のゲストはここで食前酒やおつまみが楽しめる。宿泊客には朝、昼、夜と内容を変え、スイーツやスナック、ドリンク類を用意

画像: 渡り廊下からの風景。季節によって景色が変わる

渡り廊下からの風景。季節によって景色が変わる

 新生「ryugon」が今回リニューアルにあたって試みたのは、建物を閉塞的にしていた要素をすべて取り除くこと。例えば囲炉裏が置かれているラウンジは風通しを拒んでいた一部の棟を解体、窓のなかった長い廊下は壁を取っ払うことで、四季折々の自然をより身近に感じさせる、開放的な空間へと変化を遂げたのだ。

画像: 「VILLA SUITE」の露天風呂。温泉は刺激の少ない柔らかなアルカリ性単純泉。夜は月や星を満喫

「VILLA SUITE」の露天風呂。温泉は刺激の少ない柔らかなアルカリ性単純泉。夜は月や星を満喫

 広い開口部を設けた一戸建ての客室「VILLA SUITE」も同様だ。古民家の佇まいを残しつつ、モダンなデザインの家具やベッド、無垢の木を生かしたやわらかな質感のフローリングがバランスよく調和。すべての部屋には露天風呂が付き、湯に浸かりながらの広大な庭園や池、坂戸山などの自然との一体感は至福以外のなにものでもない。

 

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