BY TERUNO TAIRA, PHOTOGRAPHS BY SHINSUKE SATO
女性誌各誌の下半期のベストコスメの発表が始まった。ベストコスメとは、上半期と下半期でよかった化粧品全般をビューティジャーナリスト、ビューティエディター・ライター、ヘア&メイクアップアーティスト、美容家など美容関係者が投票。その集計結果をカテゴリー別にランキングにして紹介するものだ。各誌のベストコスメの結果を見てから1位のものを指名買いする読者も多く、売り上げに大きく関わるので、ブランド側にとってもベストコスメ受賞の意義はかなり大きいといわれている。
そんなベストコスメでこの下半期、多くの支持を集めたのが、エストの「ザ ローション」だ。美容専門誌『MAQUIA』では、メイクアップ製品や香水まで含めた“ベスト・オブ・ベスト”に選ばれる圧倒的な強さを見せた。美容液やクリームなどの比較的、効果実感を得やすいものではなく、化粧水というベーシックなものがここまで高い評価を受けたことは近年なかったと思う。
毎シーズン、かなりの化粧品を試す私にとっても、この化粧水は飛び抜けていた。世の女性の多くが悩まされているのが“乾燥”だ。乾燥はあらゆる肌トラブルの原因と言われているが、たるみやシワなどより深刻な悩みにかき消されて、あるいは乾燥がデフォルトになっていて、ケアできていようとできていまいと自分の肌はこんなものだと思っている人が多いのかもしれない。一説によると、気密性の高い都会のビルの空調は砂漠並みの湿度。肌が乾いても仕方のない環境なのだ。そんな中、エストは砂漠の塩湖でも生き延びる微生物が生み出す成分「エクトイン」をこの化粧水に配合し、角層細胞内に水分を留め、肌自らがうるおい続ける力=貯水力を高めることを実現した。
この製品の取材過程で驚いたことがひとつ。化粧水は肌の最表層、角層に簡単にうるおいが注入できるものだと思っていた(簡単に浸透する一方で、簡単に蒸散してしまうから時間がたつと乾燥してしまうと認識していた)のだが、そもそも化粧水をちゃちゃっとつけただけでは、わずか0.02mmの間に8~10層ほど重なっている角層細胞のひとつひとつをうるおわせることは難しいというのだ。
そもそも、肌内部を守るために異物の侵入を防ぐ働きをもつ角層は、逆を返せば水分を通しにくいということでもある。角層上部や、表皮の水分に触れる角層下部はともかく、そのあいだの角層細胞まで含めた全体をうるおすことは容易ではなく、さらに長時間うるおいを保ち続けさせるのは至難の業なのである。正直、化粧水の浸透力をそこまで深く意識したことがなかったので、この事実を知って、乾燥に関するさまざまなことが腑に落ちたのだった。
そんな角層の保水研究を愚直に続けてきた花王が、皮膚科学研究の知見をもとに生み出したのが、新しい「エスト ザ ローション」。この化粧水で、エストは角層細胞にあるケラチン線維のあいだに水分子を抱え込むエクトインを送りこむことで角層細胞のひとつひとつをぷるぷるにうるおわせる“高持続ケラチン保水処方”を実現した。0.02mmの厚さしかない角層全体をしっかりうるおわせることで、こんなにも見た目に肌が変わるという実感の高さ!!
考えてみれば、角層細胞が水分で満たされれば、乾いた紙が水で濡れたときのように透き通り、透明感がアップするし、濡れた紙はくしゃくしゃにしてもシワになりづらい。さらに角層細胞を透明な食品保存用のビニールパックに見立てると、そこが水分でパンパンに満たされていれば、かさが出てハリ感につながる。そう、角層をしっかり保湿できれば、肌はわりとすぐに、見た目レベルで違いを感じられるものなのだ。
表皮が生まれ変わるのが約28日(大人になればなるほど、この時間は伸びる)、真皮を構成するコラーゲンやエラスチンが完全に入れ替わるのは6~7年というから、本来、スキンケアは長期戦。けれど化粧水による角層ケアなら、その違いを1回で感じられるだろう。その感動で毎日毎日、ちゃんとこの化粧水をつけたくなる。使い続けるうちに、すべての肌トラブルの元凶、“乾燥”から肌が徐々に解放されるとしたら、こんなにラクなことはない。
いち早く実感した多くの美容関係者が1票を投じたベストコスメの結果。あなたはどう見ますか?
問い合わせ先
花王
フリーダイヤル:0120-165-691
公式サイト