BY AYUMI ICHIKAWA
Nakamura Chocolate
「Australian Selection(オーストラリアン セレクション)」
オーストラリア・パースで活躍する、ショコラティエール 中村有希氏によるチョコレート。ヴィジュアルの美しさに加え、クリエイティブな素材の掛け合わせに独自性がある。
なかでも、オーストラリアに古くから住むアボリジニが食べてきたブッシュフードなど、オーストラリアならではの素材を使ったセレクションがユニーク。ネイティブピーチと呼ばれる「クワンダン」、温帯雨林に自生する「ライベリー」、ユーカリの一種「ジャラ」、“森のキャビア”と呼ばれている「フィンガーライム」など、10粒全てにめずらしいオーストラリアの素材を取り入れているが、「心地よいおいしさ」からぶれていない。ひとつの素材だけでは到達できない複雑な美味しさはNakamura Chocolateの真骨頂。神戸・岡本に本店を構えており、2020年のバレンタインシーズンは、全国各地の百貨店のバレンタイン催事で出合える。
ピエール・エルメ・パリ
「アソリュティマン ド ショコラ」
“パティスリー界のピカソ”とも称される、世界を代表するパティシエでありショコラティエ、ピエール・エルメ。「ショコラ」を深く愛するエルメ氏のクリエーションが詰まった、バレンタイン限定コフレを見逃すことはできない。
2020年の新作は、ミントのようなニュアンスのあるコルシカ産のネピタが香るボンボンショコラ「フローラ」。地中海に浮かぶコルシカ島で育ったネピタのさわやかな香りをショコラで体験できる。2020年バレンタイン限定のボックスは、ひときわ楽しい。パリを拠点に活動するクリエーター、フロランス・バンベルジェによるもので、ピエール・エルメ・パリを代表するガトーやマカロンがモチーフになっている。フルーツを使った「イスパハン」「モガドール」といった代表作や、プラリネの数々がもたらす、はじけるような味覚の喜びをポップなパッケージが引き立てている。
Venchi(ヴェンキ)
「フローラル ミニブック チョキャビア」
2019年12月12日、銀座にオープンした「Venchi(ヴェンキ)」は、140年以上続くイタリアの老舗高級チョコレートブランド。日本一号店となるショップには、ピエモンテ州の上質なヘーゼルナッツを使った「ジャンドゥイオッティ」や「クレミノ」など、イタリアの魅力的なチョコレートが並ぶ。
2020年バレンタインシーズンの新作は「フローラル」シリーズ。中でも、人気の高いブック型の缶に入ったヴェンキのアイコン的チョコレート「チョキャビア」が入ったアソートに注目したい。包みの中は、キャビアに見立てた小さな粒チョコレートに囲まれたキューブ状のチョコレートは、「キュボット チョキャビア クレームブリュレ」、「キュボット チョキャビア 75%」、「キュボット チョキャビア クレームカカオ」の3種で、いずれも食感と味の対比が楽しく、甘すぎない。幅広い年齢の方におすすめできる。