京都生まれの京都育ちの食いしん坊、京都でおいしいものに出合いたければ、この人に聞けばハズレなし!と、長きにわたり業界の人々が厚い信頼を寄せる、アマジュンこと天野準子さん。今昔とりまぜ、京都ならではの絶品満腹口福アドレスを教えてもらいます。第五回は、絶品タルトタタンに出合える「焼き菓子工房コレット」をご紹介

TEXT&PHOTOGRAPHS BY JUNKO AMANO

 蒸し寿司やかぶら蒸しなど、寒い季節になると食べたくなるものがある。それは和食に限ったことではなく、今回紹介する「焼き菓子工房コレット」のタルトタタ
ンも、毎冬食べるのが楽しみなスイーツだ。

西陣「焼き菓子工房コレット」のタルトタタン

画像: この日のタルトタタンは、紅玉、スミスサイダー、アニーエリザベス、ピンクレディー、グラニースミス、春紅玉の全6品種。1台に800g(5〜6個分)のリンゴを使ったタルトタタン各¥600

この日のタルトタタンは、紅玉、スミスサイダー、アニーエリザベス、ピンクレディー、グラニースミス、春紅玉の全6品種。1台に800g(5〜6個分)のリンゴを使ったタルトタタン各¥600

「京都でわざわざタルトタタン?」と思われるかも知れないが、「焼き菓子工房コレット」は多い時で6種類のタルトタタンが並ぶ、全国的にも珍しい品種違いのタルトタタンを持ち帰って、食べ比べができる。

画像: リンゴのタルト。この日はアップルパイもグラニースミスと紅玉の2品種。各¥600

リンゴのタルト。この日はアップルパイもグラニースミスと紅玉の2品種。各¥600

「焼き菓子工房コレット」は、オープンして13年。焼き込むことでフルーツの旨みをギュッと凝縮したタルトをはじめ、クッキーやバナナブレッドが並ぶ、焼き菓子専門店だ。菓子はすべて店主の三井素子さんがひとりで作っているため、週末2日間のみ営業している。

 三井さんはパティシエになる前はフレンチレストランに勤めていたこともあり、菓子作りも、料理人らしい素材を生かすことをモットーにしている。しっかり焼き込んだ粉の風味を感じるタルトや、フルールドセルで塩気を効かせたワインに合う塩サブレなど、ただ甘くおいしいだけでなく、キャラや味の輪郭がキリッと際立っている

画像: ビターなキャラメルとナッツ、ドライフルーツを用いた「秋のタルト」¥600。"秋"と名付けられているが通年販売されている

ビターなキャラメルとナッツ、ドライフルーツを用いた「秋のタルト」¥600。"秋"と名付けられているが通年販売されている

 リンゴをキャラメリゼしてからタルト型に入れて焼くタルトタタンもあるが、こちらでは、リンゴの持ち味を生かすため、フランスの伝統的な製法に則り、生の状態でバターと砂糖を敷いたタルト型に入れて焼かれる。途中、パートプリゼをのせてさらに焼き込まれる。その後、リンゴと生地をなじませるため寝かせ、完成までに半日以上を要する。タルトタタンは、甘ったるさが一切なく、品種ごとの味の違いも明確に。食感も、甘露煮のようにトロトロにしていず、ゴロッとしたリンゴの食感が残っている。「同じ品種でも農家さんや時期によって味や食感が変わるんですが、今日のタルトタタンで言うと、春紅玉は身が固めで味が濃く、グラニースミスは口に入れるととろける食感、ピンクレディーは弾ける酸味と華やかな香りが楽しめます」。

 タルトタタンはリンゴが出てくる8月末から作り始められ、ストックがなくなる5月頃まで作られる。晩秋から冬にかけては20品種を使い分け、多い時で6品種が店頭に並ぶ。
 ひとりで2個、3個食べ比べることもあるが(甘さが控えめでペロリといける)、家族が集まった時は、お行儀悪いけど、大皿にのせて、みんなでフォークでつつき合って感想を言い合うのも楽しい。

 ホールは、数量限定で取り寄せ可能なので、京都旅の予定がない方もタルトタタン好きはぜひ。

画像: タルトタタン・ホール¥4,200(箱代込み) COURTESY OF COLETTE

タルトタタン・ホール¥4,200(箱代込み)
COURTESY OF COLETTE

画像: 西陣織で知られる織物の街、西陣エリアに店を構える。地下鉄今出川駅から徒歩22分。京都市営バス乾隆校前から徒歩4分

西陣織で知られる織物の街、西陣エリアに店を構える。地下鉄今出川駅から徒歩22分。京都市営バス乾隆校前から徒歩4分

焼き菓子工房コレット
住所:京都府京都市上京区新猪熊東町350 グランドムール西陣103
営業時間:土日13:00~17:00(売り切れ次第終了)
定休日:月~金
TEL.075(406)1284
ig@colette_kyoto

画像: 天野準子 生まれてこの方、碁盤の目と呼ばれる京都の街中暮らし。雑誌やWEBで京都にまつわるライティングやコーディネートを行っている。プライベートでは、強靱な胃袋を武器に日々、おいしいものをハント

天野準子
生まれてこの方、碁盤の目と呼ばれる京都の街中暮らし。雑誌やWEBで京都にまつわるライティングやコーディネートを行っている。プライベートでは、強靱な胃袋を武器に日々、おいしいものをハント

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