RECIPE BY KEIKO NAGAE, PHOTOGRAPHS BY MANA LAURENT, TEXT BY MIKA KITAMURA
夏のおやつに、デザートに、シャリシャリの冷たいグラニテはいかが。
「フランスのレストランで、料理の合間にお口直しとしてお出しするのがグラニテです。最近の傾向として、お口直し的な存在が必要とされなくなり、登場頻度は減りましたね。でもこのグラニテ、実は家庭でも簡単に作ることができるうえ、シャリッとした食感が暑い季節にぴったりです」と長江さん。
グラニテ(Granité)とは、フランス語で、‟花崗岩のようにザラザラした”という意味だが、ルーツはイタリア・シチリアの氷菓「グラニータ(granita)」だと言われている。シチリアでは夏の朝食に、ブリオッシュと呼ばれるふわふわのパンにグラニータを挟んだり、溶けかけたグラニータにブリオッシュを浸したりして食べるのだとか。
シロップにレモンやライムなどの果汁、バニラビーンズのサヤやハーブを加え、冷凍庫で凍らせるだけ。長江さんのおすすめはライム風味。ライムはレモンほど酸味が強くないので、皮も果汁もたっぷり使って、口の中に広がるキリリとした爽やかな酸っぱさを楽しめる。もちろん、レモンやゆず、かぼすなどの柑橘類で作ることもできる。
固めたものをフォークで削るだけなので、氷の粒々感も楽しめる。暑さ疲れの脳をシャキッとリフレッシュしてくれるグラニテ。冷凍庫にぜひ常備してほしい。
材料
水 400g
グラニュー糖 100g
ライム* 1個
タネを取り出した後のバニラビーンズのサヤ** 1本
飾り ミント、ライム
*レモン、柚子などの柑橘類でもOK
**バニラビーンズのタネを取り出した後のサヤを洗って乾かして保存しておく。なくてもよい
作り方
1 水とグラニュー糖を鍋に入れる。ライム1個分の皮をすりおろしながら加える。
2 1にバニラのさやを加え、中火にかけて混ぜながら沸かし、火を止める。バニラのサヤがなければ、ミントやバジル、ローズマリーなどのハーブ類を加えても。もしくは、バニラのサヤやハーブを加えないプレーンな味にしても。
3 2に蓋をして、常温になるまでおく。蓋をしないと香りが飛んでしまうので、必ず蓋をし、香りを閉じ込める。
4 1で使ったライムの果汁を絞る。ライム1個分で果汁は約50g。3が常温に戻ったら果汁を加える。
5 密閉容器に4を移し入れ、冷凍庫で1時間以上冷やして凍らせる。フォークで削り、器にもり、ミントやライムの皮のすりおろしなどを添える。