“比類なき美しさ”と称えられる「ペリエ ジュエ ベル エポック」から新ヴィンテージが登場。最高醸造責任者のセヴリーヌ・フレルソン氏がその秘密を語ってくれた。

BY KIMIKO ANZAI

画像: 「ペリエ ジュエ ベル エポック 2015」 シャルドネ50%、ピノ・ノワール45%、ムニエ5%。ピンクグレープフルーツや白い花の香りとスパイスのニュアンス。しなやかなミネラルと透明感に満ちた酸味。バラの花びらのような繊細なテクスチャー。750ml ¥45,265(グラス2脚セット エコロジカルボックス by フェルナンド・ラポッセ)

「ペリエ ジュエ ベル エポック 2015」
シャルドネ50%、ピノ・ノワール45%、ムニエ5%。ピンクグレープフルーツや白い花の香りとスパイスのニュアンス。しなやかなミネラルと透明感に満ちた酸味。バラの花びらのような繊細なテクスチャー。750ml ¥45,265(グラス2脚セット エコロジカルボックス by フェルナンド・ラポッセ)

  白い花のブーケを思わせる繊細でエレガントな香り。ふっくらとした果実味とピュアな酸味が、グラスを手にする人を一瞬にして幸福へと誘う。数あるプレステージ・シャンパーニュの中でも、芸術的美しさをたたえ、シャンパーニュファンに愛されているのが「ペリエ ジュエ ベル エポック」だ。アール・ヌーヴォーを代表するガラス工芸家のエミール・ガレが描いたジャパニーズ・アネモネ(秋明菊)のボトルは有名だが、これは1902年のアール・ヌーヴォー華やかなりし時代に、メゾンの2代目で植物学者であったシャルル・ペリエの甥にあたるオクターブ・ガリスがエミール・ガレとのコラボレーションを実現させたもの。この優美さをまとった花はメゾンの象徴となり、時を超えてもなお、たおやかに咲き誇っている。

 今春、新たにリリースされた新ヴィンテージが「ペリエ ジュエ ベル エポック 2015」だ。グラスの中から立ち上るのは、リンデンやサンザシ、白桃など、花と果実の香り。タルトタタンの甘く香ばしい香りやハーブのニュアンスが奥から顔を出し、とてもアロマティック。
 最高醸造責任者のセヴリーヌ・フレルソン氏は柔らかな笑顔でこう話す。
「2015年のこのキュヴェ(シャンパーニュ)ができあがったとき、私はカーネーションの優雅さを思い起こしました。実は、カーネーションは“アール・ヌーヴォー”の象徴的なモチーフでもあったのです。『ペリエ ジュエ ベル エポック』との縁(ゆかり)を感じ、メゾンのスタイルをきちんと体現できたと、喜びを感じました」。

画像: 第8代最高醸造責任者セヴリーヌ・フレルソン。アーティスティックな感性を持ち、芸術や植物への造詣も深い。大の親日家で、日本料理や日本の植物への興味も大。「四季の素材が生かされた日本料理とベル エポックの相性は抜群だと思います」

第8代最高醸造責任者セヴリーヌ・フレルソン。アーティスティックな感性を持ち、芸術や植物への造詣も深い。大の親日家で、日本料理や日本の植物への興味も大。「四季の素材が生かされた日本料理とベル エポックの相性は抜群だと思います」

「ペリエ ジュエ ベル エポック」は、ブドウの作柄がよい年に造られるヴィンテージ(単一年)のシャンパーニュで、ブドウが育った年がどのような天候だったのか、“一年の物語”をみずから語ってくれるのが大きな魅力でもある。

 フレルソン氏によれば、2015年は冬の多雨のあと、春には夏のような暑さが到来、夏には猛暑と涼しさが交互に訪れたという。だが、収穫が始まった9月8日前には心地よい風が吹いた。結果、凜とした酸を湛えた果実が収穫できたという。太陽をたっぷりと浴びて育ち、味わいからは暖かみのある太陽のニュアンスも感じられる。
「このキュヴェを形容するなら“太陽のような”でしょうか。密度の濃い果実味を感じます。それが酸味とのハーモニーを奏でて、“魔法にかけられたように”魅了されてしまうのです」と楽しそうに語る。

画像: メゾンはエペルネに位置。エントランスも“アール・ヌーヴォー”のスタイル。クラシカルながらも、どこかモダンな印象。メゾンは「シャンパーニュ大通り」に面しており、ファンの間では“世界一気分が上がる通り”と言われている PHOTOGRAPHS: COURTESY OF PERRIER-JOUËT

メゾンはエペルネに位置。エントランスも“アール・ヌーヴォー”のスタイル。クラシカルながらも、どこかモダンな印象。メゾンは「シャンパーニュ大通り」に面しており、ファンの間では“世界一気分が上がる通り”と言われている

PHOTOGRAPHS: COURTESY OF PERRIER-JOUËT

 メゾンの創設は1811年。シャルドネを美しく表現することから“シャルドネハウス”と称され、数あるシャンパーニュの中でも随一のたおやかで優美なスタイルは、王侯貴族をはじめ、世界中の人々から愛されてきた。なかでも耽美的作風の作家オスカー・ワイルドや英国のヴィクトリア女王も「ペリエ ジュエ」を愛飲していたことは有名だ。1861年には女王より「ロイヤルワラント(王室御用達)」を授与されている。

「ペリエ ジュエ」が芸術を大切にしているメゾンであることは前述したが、忘れてはならないのは常に自然とともに歩む生産者であることだろう。サステナブル栽培への取り組みも早くから開始し、HVE(環境価値重視)認証やVDC(シャンパーニュ地方における持続可能なブドウ栽培)認証を取得している。2020年からは環境再生型の畑作りに取り組み、ソラマメやシロツメクサなどをバイオマスクロップとして植え、土壌中にブドウの樹の栄養となる窒素を増やしている。これがブドウにとっての大きな栄養素となるのだ。さまざまなプログラムを積極的に導入し、自然環境をよりよくすることで、生物多様性も実現されている。

 そんな美しい自然から生まれた「ペリエ ジュエ ベル エポック 2015」の最大の魅力は、この1本があるだけでその場が華やぎ、人々の笑顔に満ち溢れることだろう。料理にもよく合い、前菜や魚介類はもちろん、力強い肉料理やデザートまで、さりげなく寄り添ってくれる。麗しきシャンパーニュは、特別な日に大切な人と開けたい。幸福な時間をともにする歓びは、きっと倍増するはずだ。

問い合わせ
ペルノ・リカール・ジャパン

公式サイトはこちら

T JAPAN LINE@友だち募集中!
おすすめ情報をお届け

友だち追加
 

LATEST

This article is a sponsored article by
''.