せきね きょうこ 連載
新・東京ホテル物語<Vol.25>

New Tokyo Hotel Story “MANDARIN ORIENTAL, TOKYO”
ホテルジャーナリスト、せきね きょうこが独自の視点でおすすめの東京ホテルを案内。連載第25回めは、最高級ホテルの誇り「マンダリン オリエンタル 東京」

BY KYOKO SEKINE

「マンダリン オリエンタル ホテル グループ」は、1985年に現在のグループ名に改名されて以来、アジアを代表する高級ホテルチェーンとして広く知られてきた。グループホテルの日本初進出となった「マンダリン オリエンタル 東京」のオープンは、2005年12月2日。東京の中心地、日本橋に開業し、超都心の一等地での華やかなデビューはファンの熱い視線を集めた。忘れもしないオープン当初、ゲストを迎える真新しい入り口の壁には、世界共通のブランドのロゴマークであるゴールドのファン(扇)がまばゆいほどに輝いていた。

画像: 江戸時代から続く東京の中心地、日本橋にそびえるホテル外観

江戸時代から続く東京の中心地、日本橋にそびえるホテル外観

 ホテルのスタッフは親切に笑顔で話しかけてくれる一方で、ゲストに近寄り過ぎない距離が保たれている。多くのセレブリティや著名人を日々迎えることで、行き届いたホスピタリティの所作が厳しく体に染みついているのだろう。プロのサービスマインドは、絶妙な距離感のとり方にある。よそよそしくならぬよう、しかし失礼のないよう一歩引いてゲストに向かう様は、高級ホテルにいるという心地いい緊張感を感じさせてくれる。

「マンダリン オリエンタル 東京」には、ホテルが大切にしている思いがある。それは“日本橋”とともにあることだ。日本橋発祥の老舗店舗や、新しく誕生した近隣店、歴史や伝統文化の紹介なども含め、マンダリンが世界共通に掲げるコンセプト「Sense of Place」に沿った情報発信をしている。日本橋に根づく興味深い事象や、ガイドブックには掲載されない日本橋の魅力まで、日常を通して伝えていきたいというのだ。

画像: 38階のロビーエリアまでエレベーターで直行すると左右の大きな窓にダイナミックな都会の情景が映る、まさに天空のロビー。East Window側にはレセププションやコンシエルジュのデスクがあり、East, West Windowともに高い天井まで一面の窓が

38階のロビーエリアまでエレベーターで直行すると左右の大きな窓にダイナミックな都会の情景が映る、まさに天空のロビー。East Window側にはレセププションやコンシエルジュのデスクがあり、East, West Windowともに高い天井まで一面の窓が

画像: 隠れ家のような「天空」のワインセラー。 ヴィンテージワインのほか、世界各国の名ワインが揃うセラーでプライベートな食卓を。おすすめはフランスの郷土料理と本格広東料理

隠れ家のような「天空」のワインセラー。
ヴィンテージワインのほか、世界各国の名ワインが揃うセラーでプライベートな食卓を。おすすめはフランスの郷土料理と本格広東料理

 ホテル提供の宿泊プラン「日本橋体験プラン」には、日本橋散策ツアー、着物、華道や江戸切子の体験など、ワークショップも含めた企画が目白押しだ。年1回実施される日本橋の“橋”の清掃や、地元の祭りへの参加など、ホテルと町内会とのあいだにも深いつながりが構築されている。さらに地元との共同企画を提案するなど、「点で終わらず、ここに根づくホテルとして地元の皆さまとは線でつながる長いおつきあいを」(ホテル広報)と、その思いを語る。

 客室は全179室。部屋数に対し、館内の食の充実さには驚かされる。ダイニングは全12カ所もあり、その内、4カ所が「ミシュランガイド東京 2018」に掲載されている。また「フォーブス・トラベルガイド2018」では、国内「ホテル部門」で唯一、最高評価の5つ星を4年間連続獲得している。

画像: 人気の高い「デラックス プレミア ルーム」<50㎡>。 東京スカイツリーを望むパノラミックな情景が好評

人気の高い「デラックス プレミア ルーム」<50㎡>。
東京スカイツリーを望むパノラミックな情景が好評

画像: 使い勝手のよい、同室内のバスルーム

使い勝手のよい、同室内のバスルーム

画像: 富士山が望める開放感あふれる「マンダリン グランド ルーム」<60㎡>。 スタンダードクラスでは最大級を誇る PHOTOGRAPHS: COURTESY OF MANDARIN ORIENTAL, TOKYO

富士山が望める開放感あふれる「マンダリン グランド ルーム」<60㎡>。
スタンダードクラスでは最大級を誇る
PHOTOGRAPHS: COURTESY OF MANDARIN ORIENTAL, TOKYO

 しかし、こうした名誉におごることなく、またそれにあぐらをかかない真摯な努力が、結果、「マンダリン オリエンタル 東京」の高い評価に繋がってきたのだろう。サービス業、とくに宿泊業の厳しさを知る筆者は、評価が高ければ高いほど、それがたゆまぬ努力とブレない姿勢のたまものであることを知っている。

マンダリン オリエンタル 東京(MANDARIN ORIENTAL, TOKYO)

住所:東京都中央区日本橋室町2-1-1
電話:03(3270)8800
客室:全179室
料金:¥55,000~(1名1泊料金。サービス料・税別) 
 ※日によって料金が異なるため、要問合わせ
公式サイト

せきね きょうこ
ホテルジャーナリスト。フランスで19世紀教会建築美術史を専攻した後、スイスの山岳リゾート地で観光案内所に勤務。在職中に住居として4ツ星ホテル生活を経験。以来、ホテルの表裏一体の面白さに魅了され、フリー仏語通訳を経て、94年からジャーナリズムの世界へ。「ホテルマン、環境問題、スパ」の3テーマを中心に、世界各国でホテル、リゾート、旅館、および 関係者へのインタビューや取材にあたり、ホテル、スパなどの世界会議にも数多く招かれている。雑誌や新聞などで多数連載を持つかたわら、近年はビジネスホテルのプロデュースや旅館のアドバイザー、ホテルのコンサルタントなどにも活動の場を広げている
www.kyokosekine.com

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