BY T JAPAN
THE SPA フォーシーズンズホテル東京大手町
「フォーシーズンズホテル東京大手町」の39階に位置し、都心の絶景を望む「THE SPA(ザ スパ)」。スパエリアに一歩足を踏み入れると、時の流れを忘れさせてくれるような静謐でシックな空間が目の前に広がる。
まずはレセプションでウエルカムティーをいただきながら、カウンセリングシートを記入。ロッカールームへ向かう長い通路には、フィットネスウエアやインテリア雑貨、ランジェリーなどを扱うブティックがあり、思わず見入ってしまう。
トリートメント前には、ロッカールームの奥に設けられたスチームルームとお風呂でリラックス。大浴場からは東京の絶景が堪能でき、これぞ都会のホテルスパの醍醐味だ。スチームサウナでは体の芯から汗をじんわりと流して、早くもデトックスした気分に浸れる。
バスローブに着替え、トリートメント開始の5分前までにリラクゼーションエリアへ移動。深い赤色の照明に包まれると、非日常の世界へ足を踏み入れていくような不思議な感覚を覚え、これから始まる施術への期待が高まっていく。
いよいよトリートメントルームへ案内される。今回受けるコースは、このスパのシグネチャーでもある「YAKUSUGI フォレストリニューアル」で、天然記念物の屋久杉から抽出されたエッセンシャルオイルを使用するという。世界遺産である屋久島に生息する屋久杉は、貴重な杉で伐採することができないため、土埋木(どまいぼく)と呼ばれる、嵐などで自然に倒木したものからオイルを抽出しているのとのこと。供給量が限られているので、こちらのスパでも一般販売はされておらず、トリートメントのみでの使用というとても貴重な体験を提供している。
杉の寿命は300〜400年くらいだが、屋久杉は数千年にもおよぶという。屋久島は降雨日数が年間約200日近くもあり、水分をはじめ土壌の養分が非常に豊富で、屋久杉には通常の杉の6倍もの樹脂が含まれているそうだ。そんな屋久杉から抽出されたエッセンシャルオイルは、太古の時空を超えてきたかのような深みのあるウッディな香りが印象的。
このトリートメントで使用するのは、屋久杉のオイルをはじめ、すべて国産のアイテムで、日本人の肌に合っているものばかり。首や肩からふくらはぎなど女性の疲れにフォーカスしたトリートメントなのだそう。
ベッドに横たわると、耳に心地よいORINの繊細な音が響く。空気の浄化を音で表現し、心と体をリセットする作用があるのだそうだ。セラピーの始まりの合図を五感から感じることができる。
今回受けたのは60分のコースで、うつ伏せで脚、背中、肩甲骨、鎖骨、首、そして仰向けで脚、腕、肩、頭の順番で、屋久杉のエッセンシャルオイルで全身をくまなくほぐされる。120分のコースでは、オイルマッサージの前に、肌にやさしい国産素材のスクラブ(萱の木を細かくしたものや柚子の種子などが入ったもの)を使用して全身の老廃物を取り除くプロセスが含まれるとのこと。
深い眠りに誘われるような香りの屋久杉のオイルマッサージは、とくにふくらはぎ、肩甲骨まわり、鎖骨まわりのコリに深く届き、「自分の体は今、こんな奥深いところに疲れが溜まっているのか」という気づきを得ることができた。また、ゆったりと優しいだけではなく、ときに激しさも感じられるような緩急のあるリズムのマッサージなので、施術後にはいい感じの脱力感が訪れる。コロナ禍を経て自分の疲れに気づきにくくなっている今、心身ともに癒され、さらに活力がじわじわと湧いてくるトリートメントだ。
トリートメント後には、沖縄の千草二十八茶と和三盆をいただいて、窓の外に広がる夕景を眺めながら、ほぐれた体を実感する贅沢なひとときを過ごす。時空を超えたような不思議な体感のセラピーを終え、日常に戻ることが少し寂しくも感じられる。
屋久杉という大地の恵みを受け取り、体が生まれ変わったようなストーリー性とリズムのある“記憶に残るセラピー”で、翌朝はアラームが鳴る1時間前にすっきりと目覚めることができた。
【YAKUSUGI フォレストリニューアル】
THE SPA フォーシーズンズホテル東京大手町
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SPA KIOI by SWISS PERFECTION/ザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町
東京ガーデンテラス紀尾井町の高層タワーに居を構えるホテル「ザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町」。その30階にある「SPA KIOI by SWISS PERFECTION」は、スキンケア効果の高さで世界中のセレブリティから愛される“スイス・パーフェクション”を店名に冠しており、トリートメントのバリエーションが充実していることでも人気だ。
エントランスを入ると、地上30階からのシティビューを望むプールが目の前に現れ、その浮遊感が一瞬にして現実を忘れさせてくれる。
ロッカールームで着替えを済ませ、その奥にある温浴施設へ。男女別の温浴施設には、ホットバス、コールドバス、スチームサウナ(女性用)、ドライサウナ(男性用)、シャワーを完備。女性用サウナには小窓が設けられており、地上約140mからの素晴らしい景色を見ながらじんわりと汗を流すことができるのも心憎い演出だ。
体がしっかり温まったらバスローブに着替え、トリートメント開始までリラクゼーションルームで一息。リクライニングシートに横たわって窓の外を眺めると、まるで飛行機に乗っているかのような感覚に。
その後、トリートメントルームへ移動。今回はオプション(追加料金)でセレクトできるスパスイート・シングルを利用することに。地上30階からの眺めをひとりじめできる空間だ。
まずはフットバスからスタート。塗香(ずこう)と日本酒を加えたお湯で、足元からじんわりと温まる。塗香とは寺院参拝の前に、手のひらにつけて精神を清めるために使われる粉末状のお香なのだそう。
今回受けるコースは「アロマテラピーなど選べるボディトリートメント&ヘッド70分」から黒檀リフレッシュ・トリートメントを選択。古来より珍重されてきた唐木三大銘木のひとつである黒檀で作ったオリジナルスティックを使用したオイルトリートメントで、固くなった筋組織を柔軟にし、体内の老廃物を流れやすくし筋肉を緩めるというもの。柚子とヒノキのエッセンシャルオイルは身体を温め、心身を安定させて疲労回復を促進し、老廃物を出す効果があるのだそうだ。
まずはうつ伏せで、脚から開始。ほんのりとひんやりした黒檀スティックの感触がとても心地よい。体のラインに沿った形状なので、マッサージされてもまったく違和感がなく、筋肉のコリや疲れがほぐされていくのが伝わってくる。ふくらはぎや足裏は、程よい刺激が気持ちよく、また、背中や肩甲骨まわりはスティックがグイッと深く入り込んだあとに施されるハンドマッサージの体温で、じんわりと筋肉が緩んでいくような実感がある。
仰向けになり、デコルテはスティックではなく、ハンドマッサージでやさしくリンパを流していく。ラストのヘッドマッサージは、ゼラニウム、ティーツリー、レモンのオイルを使用。フランスのラボに依頼し、医療機関にも卸している抗ウイルス性のミストなのだそうだ。ヘッドマッサージが終わるころには、頭から爪先まで全身がゆるりとリラックスでき、気になっていた足のむくみもスッキリしていた。
トリートメント終了後は、デザートとお茶をいただきながら、スイートからの眺望をひとりじめできる時間を楽しむ。
スパスイートではなくレギュラールームを利用の場合は、リラクゼーションラウンジでトリートメント後の体を休める。まるで繭の中に籠っているような、静謐な空間だ。
黒檀のスティックという初めての感覚と、温かいハンドマッサージを交互に味わうことで筋肉の張りがじんわりとほぐされ、トリートメント後には体がフワッと軽くなった。抜群の眺望の中に身を置いて、まるで逃避行を楽しんでいるかのようなひとときだった。
【アロマテラピーなど選べるボディトリートメント&ヘッド70分(黒檀リフレッシュ・トリートメント)】
SPA KIOI by SWISS PERFECTION/ザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町
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水月スパ&フィットネス/コンラッド東京
汐留の高層ビル群を望む「コンラッド東京」の29階に居を構える「水月(ミズキ)スパ&フィットネス」。1400㎡という広さを誇り、スパエリアに足を踏み入れるとその静寂さが体をふんわりと包み込み、日々の疲れが癒されていくような空間だ。
エントランスを入ると、その奥に設けられたレセプションエリアで、ウエルカムティーをいただきながらカウンセリングシートを記入。廊下沿いの一角にウォーターフォールがあり、静かに流れ落ちる水の音で心が落ち着いていく。
ロッカールームに向かう長い廊下は、門をイメージしたというデザイン。ほの暗い照明もあいまって、幻想的な世界へと身を委ねるような感覚にひたる。
ロッカールームで着替え、温浴施設へ。水月スパの人気が高い理由の一つに、ウォーターエクスペリエンスの充実ぶりが挙げられる。男女別のジャグジー、スチームサウナ、ドライサウナを完備しているが、その内容が至れり尽くせりなのだ。
まずジャグジーは1人ずつ入れるブースに分かれているので、他のゲストがいてもあまり気を使わずに済む。ボタンの操作でジェットとブローの2種類の水圧が楽しめる。ジェットは、ふくらはぎや二の腕など無意識のうちに凝っているところが心地よく刺激され、ブローは、泡で体が躍るような楽しい浮遊感と、血流が全身にくまなく行きわたる感覚が味わえる。
サウナはミストとドライの2種。ミストサウナは毛穴の奥から老廃物がさらさらと流れていくようで、ドライサウナでは体の芯からじんわりと汗が噴き出し、溜まっていた疲労が軽くなっていく気分だ。温浴施設を出たらバスローブに着替え、トリートメント開始までロッカールーム内にあるリラクゼーションシートで休憩。その後、スパスイートへ案内される。
今回受けるコースは「ヴァルモン エクスペリエンス <ピークス オブ スリムネス(60分)>」。ヴァルモン(VALMONT)はスイスのクリニック発祥で、エイジングケアのパイオニアブランドだ。スイスの豊かな自然と先端技術を駆使して開発されるセルラーコスメティックスは世界中のセレブリティから支持されている。
<ピークス オブ スリムネス>のコースは、ヴァルモン独自の手技を使ったボディライン改造トリートメント。ボディラインを整えて引き締めるクリームを使用し、体の各部位に深く働きかけるマッサージでセルライトを潰し、スリミング効果が期待できるのだそうだ。
最初に重めのバームタイプのクリームを塗り、指でセルライトをつまんでほぐしていくのだが、強めのタッチでセルライトがつぶされていくのが予想以上に気持ちがいい。この刺激で血行もよくなり、コリがほぐれていく。クリームには利尿作用のあるカフェインが配合されており、体内の余分な水分を排出する効果があるとのこと。仕上げに美容液で肌の表面をなめらかにしていく。クリームと美容液どちらもメントールが配合されていて、全身がスーッとした爽快感に包まれる。
トリートメント後はリラクゼーションルームでクールダウンしながら、ホテルのパティシエによる日替わりのスイーツとハーブティーをいただく。オリジナルスイーツまで用意してくれる施設は少ないので、気分が高まる。
独自の手法でセルライトをつぶし、ボディラインにメリハリを出すことに特化したトリートメントは、独特のリズムと程よい刺激があり、新しいアトラクションを体験したかのような楽しさだ。メントールの爽快感と香りが夜まで続くのも心地よい。翌日は肌のなめらかさと、むくみが改善されて体がとても軽くなっているのを実感できた。
T JAPAN掲載記念 【ヴァルモン エクスペリエンス】スリミングボディ(ピークス オブ スリムネス) 60分
水月スパ&フィットネス/コンラッド東京
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※このプランの販売は2022年12月31日いっぱいまで
ザ・ペニンシュラ スパ/ザ・ペニンシュラ東京
皇居外苑が目の前に広がる日比谷に居を構える「ザ・ペニンシュラ東京」。フォーブス・トラベルガイド スパ部門で5つ星を8年連続で獲得している「ザ・ペニンシュラ スパ」のコンセプトは、“スパジャーニー”。レセプションに入ってからトリートメントを受けてスパを出るまで、癒しはもちろんのこと、コロナ禍を経て注目されている心身のメンテナンス=「ウェルビーイング」に着目したトリートメントを提供している。
柔らかい和紙照明の光でやすらぎの空間を演出しているレセプションに入ると、すでに現実から別世界へ足を踏み入れたかのような感覚で、不思議と心が落ち着いていく。受付を済ませ、ロッカールームへ向かう。ロッカールームはとても広々としたスペースで、シャワールーム2つを完備し、洗面台やドレッサーなどどれもパーソナルな空間が確保され、ほかのゲストとの距離感も十分に取られているのが嬉しい。
待望のサーマルスイートへ。ここでの楽しみは、なんと言っても「ライフスタイルシャワー」だ。トロピカルレイン(フラワー系の香り)とクールミスト(ミント系の香り)の2種類のシャワーに打たれていると、海外のリゾートに来たかのような気分に。さらにドライサウナとスチームルームでじっくりと汗を流したり、写真の手前にある氷(アイスファウンテン)でクールダウンしたりと、時が経つのを忘れてしまいそうになる充実の温浴施設だ。
今回受けるトリートメントは「【プール・サウナ利用付】アンワインド フルボディトリートメント (90分)」で、プールも利用できる特別感たっぷりの非常に人気が高いプランだ。トリートメント開始の2時間前にチェックインが可能なので、サーマルスイートとプールを利用し、さらにリラクゼーションルームで休憩しても時間が足りなくなることがない。
ザ・ペニンシュラ スパは低層階に位置しているので、プールから皇居外苑や日比谷の車の往来といった都心の風景がすぐ目の前に広がり、格別な時間を過ごせるのが魅力のひとつだ。20mのプールとヴァイタリティプールを完備し、背面には滝のように水が流れる壁が設えられている。水の音に耳をすませていると、体の中から浄化されていくような感覚を覚える。
プールで贅沢な時間を過ごしたあとは、リラクゼーションルームでひと息。まるで飛行機のファーストクラスかのような快適なベッドで、トリートメント開始まで体を休める。雑誌類のほか、水やホットハーブティー、冷蔵庫の中にはマンゴージュースなどのリフレッシュメントが用意されている。
いよいよトリートメントルームへ。ザ・ペニンシュラ スパの特徴のひとつは、和紙や雪見障子を取り入れた、温かみのある個室でトリートメントを受けられることだ。スパにありがちな硬質の“クリニック感”がなく、足を踏み入れた瞬間に心がほぐれるような優しさに包まれる。
今回受ける「アンワインド フルボディトリートメント」では、オーストラリア発の「サトル エナジーズ」のプロダクトを使用。創始者はインドにルーツをもつ女性で、アーユルヴェーダのメソッドとアロマセラピーを組み合わせ、体が本来持っている活力を取り戻すというコンセプトを掲げたブランドだ。ブレンドオイルにはスパイスなども配合されていて、アロマセラピーでは出会わないような香りが魅力。
表面的な施術ではなく、「マルマ」というエネルギーポイントを刺激して体に元気を取り戻し、睡眠のクオリティも向上させる結果重視型のプログラムは、心身ともに疲労が蓄積しているコロナ禍で非常に人気が高いのだそう。
トリートメントの最初にセラピストのカウンセリングを受け、その日のコンディションに合わせて使用するエッセンシャルオイルを選ぶ。リフレッシュ系2種、リラックス系2種の合計4種類の中から、セラピストがリラックスとリフレッシュから各1種を提案してくれるので、好みの香りなどでセレクトし最終的に「ラサヤナ デトックス ブレンド」に決定。さらに、凝りをほぐす必要がある場所には「マッスル イーズ ブレンド」というオイルを使用する。
いよいよボディトリートメント開始。まずはうつ伏せで、背中、脚、そして足裏までしっかりと。背中はセラピストが手だけでなく、肘までを使ってとても丁寧にマッサージしてくれることで、腕の体温と広範囲な力で凝り固まった筋肉がじんわりとほぐれていくのがよく分かる。
肩甲骨周りの凝りは奥深くまで緩み、鎖骨付近ではリンパが流れていき、ふくらはぎや足裏はむくみが軽くなっていくのを実感し、最後はヘッドマッサージで仕上げ。全身に滞っていたものがスーッと流れていき、体が目覚めるような感覚だ。そしてほどよくスパイシーなオイルの心地よい香りが記憶に残り、それと共にセラピーの感触も蘇るトリートメントだ。
まるで、自分が今どこにいるのか一瞬わからなくなるような快感を味わい、これが「スパジャーニー」なのだと深く納得。上質な空間と時間を提供するペニンシュラ・ホスピタリティの真髄に触れる貴重な時間を過ごすことができた。
【一休限定】【プール・サウナ利用付】 アンワインド フルボディトリートメント (90分)ザ・ペニンシュラ スパ/ザ・ペニンシュラ東京
ザ・スパ・アット・マンダリン・オリエンタル・東京
歴史と文化が豊かに息づく日本橋の高層タワー37階に位置する「ザ・スパ・アット・マンダリン・オリエンタル・東京」。スパ好きの間では“天空の楽園”と呼ばれ、マンダリン オリエンタルが誇る極上のホスピタリティを体験できるリラクゼーション空間として愛され続けている。
スパのエントランスに足を踏み入れると静謐な空気に包まれる。せわしない現実から時空を超えた非日常の世界へと引き込まれるような感覚だ。ウエルカムティーをいただきながら、その日の体調などをカウンセリングシートに記入する。
広々としたロッカールームも、マンダリン オリエンタルならではの穏やかな時間が流れている。アメニティは根強いファンをもつイギリスの老舗ブランド、アロマセラピーアソシエイツのプロダクトが用意されている。
そしてこのスパの大きな楽しみのひとつ、ヒート&ウォーター エクスペリエンスに足を踏み入れる。37階から東京の街並みを眼下に望み、ヴァイタリティプール、ウォーターラウンジ、ドライサウナ、アメジストを用いたクリスタルスチームルームを完備。ゆったりと体をあたため、トリートメント効果を高めるために心身の緊張をほぐしていく。
上の写真手前のヴァイタリティプールは肩くらいの深さがあり、奥のウォーターラウンジは腰掛けて窓からの絶景を眺められるつくりになっている。プールの外に設置されているスイッチをオンにするとジェットバスのように水流が発生し、体が浮遊する楽しさを味わいながら、滞っていた血流が体を巡っていくような気分だ。
ヒート&ウォーター エクスペリエンスを堪能したあとは、リラクゼーションルームへ。ソルトランプのやわらかい灯がともり、リクライニング式のベッドに横たわってひと息。ベッドサイドにはドリンクとスナックも用意されている。
いよいよトリートメントルームへ案内される。今回は、オプション(6,000円・税別)でスパスイートルームを利用することに。ほんのり暗くて長い廊下を歩くうちに、またもや非日常へと誘われていくような感覚に浸る。
この日案内されたのは、スパスイートの中でも角部屋で極上の眺めが堪能できるトランクィリティ スイート。天井まである大きな窓からは、高層階ならではのパノラマが広がる。ベッドに入る前には、ゲストの目の前でセラピストがUVライトでベッド全体を消毒してくれる。これはコロナ禍で始めたサービスなのだそう。
今回受けるトリートメントは「パーソナライズ・ ボディトリートメント(90分)」。マンダリン オリエンタルのオリジナルアロマオイルを使用し、全身のオイルトリートメントに加え、疲れている部位を重点的にほぐしてくれるメニューだ。ゲストのその日の気分と体調に合わせ、6種類のアロマオイルから使用するオイルを選べる。
オリジナルのアロマオイルは五行の考えに基づき、体と心のバランスを整える5種類 ──木(緊張を和らげて目覚めを誘う)、火(華やかなエネルギーのバランスを整えてリラックスさせる)、土(胃腸の調子を整えむくみを改善)、金(免疫力、肺機能を高め、気分の落ち込みをサポート)、水(腎機能に働きかけむくみを改善し自律神経を整える)── と、その5種をひとつにまとめた1種、合計6種が揃う。
セラピストと相談しながら、むくみと疲労を改善する五行の水に相当する「リフレクト」のオイルをセレクト。ココナッツオイルベースでジュニパーベリー、ジャスミン、ジンジャーがブレンドされ、スッキリしながら体が温まるオイルだ。
ベッドに入るとチベット仏教の法具、ティンシャベルの音色が聴こえ、不思議と心身ともにリラックス。この法具は7種の鉱物から作られており、その音色を聴くことで邪気を払い、心を落ち着けることができると言われているそうだ。
マッサージはうつ伏せから開始。背中、腰、もも、ふくらはぎ、足裏へと続く。背骨周りと肩甲骨周りは指で細やかに揉みほぐされ、背中全体は腕を使って、面積と圧のバランスが絶妙なトリートメントが施される。足裏までしっかり刺激してくれるので、足のむくみもスッキリしていく。
仰向けになり首と鎖骨、お腹、足、最後に頭皮まで丁寧にマッサージを受ける。終わると体全体が温まり、心身ともにとても軽やかな気分になる。トリートメント後は、窓からの景色を楽しみながらお茶とデザートをゆったりといただく。
ロッカールームで着替えを済ませ、レセプションエリアへ。ここにあるスパブティックが非常に充実している。今回のトリートメントで使用したオリジナルのアロマオイルはもちろん、人気のアロマセラピーアソシエイツのほか、サトルエナジーズやスイスパーフェクションといった美容マニアの間で評判のプロダクトを日本で初めて取り扱うなど、品揃えの先見性にも定評がある。
ほんの半日のホテル滞在だが、都会の中で濃密な非日常の時間を過ごせる秘密の場所といった趣で、マンダリン オリエンタルならではの至福のスパ体験を味わうことができた。
【一休限定】【バス・サウナ60分利用付】パーソナライズ・ボディトリートメント(90分)
ザ・スパ・アット・マンダリン・オリエンタル・東京
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