「ネオアスのスタート前から、僕らはいつもコンセプトやアイディアについて話し合ってきた。だから今でもふたりでそうやり続けているんです」とアラン。たいていは分業して活動しているふたりだが、自分たちのデザインプロセスは流動的で有機的なものだと言う。

「ふたりのデザイナーがともにペンをとって紙にデザイン画を描くのはレアなケースだと思うけれど、私たちはまさにそうやっているの」とヴァニッサ。「それは絶え間なく続く対話のようなもの。そういう姿勢はブランドの名前にも表れています。『ネオアス』というブランド名は、私たちふたりの名字、『Buanne』と『Antonious』をくっつけてできたものなの」


 バウハウスの定番デザインも、彼らがよく用いるインスピレーション源だ。ブランドのシグネチャーである四角いヒールや、装飾をそぎ落としたデザインに、それがよく表れている。さらに2017年プレフォール・コレクションでは、「二面性」のテーマを追及している。「カラートーンや素材感の違いから、自然界、蘭の花の多様性まで、さまざまな異なる要素の間に対立を見出すというアイディアが気に入った」とアランは説明する。





 そうして、風変わりで面白いコレクションが誕生した。シンプルかつ卓越したデザインのシューズはすべてイタリア製。ホワイトレザーでできたアンクルブーツには赤いスクエア型のヒールが。スエードとレザーが切り替えられたモノトーンのミュールには、高さ6cmの三角形のヒールがついていて、エレガントだががっしりしている。柔らかいスリッパ型スエードローファーにはゴールドの丸いリングがあしらわれ、アクセントになっている。これはネオアスのデビューコレクションとなった2017年春夏シーズンに登場したモチーフを復刻したもの。「このリングをつくるのに6ヵ月かかったの。靴を履いたとき、足の甲に沿ってカーブするように、楕円形になっているんです」とヴァニッサ。



PHOTOGRAPHS: COURTESY OF NEOUS


 ヒールの底で細いラインを描く、白いヒールキャップにも同様のこだわりがある。これは「グラフィカルな軽さ」を加えるものだと、ふたりは主張する。この2シーズンで、彼らのシューズはロンドンの老舗セレクトショップであるブラウンズ、アメリカのニード サプライ、オンラインショップのネッタポルテといった、高感度でラグジュアリーなセレクトショップで取り扱われるまでになった。しかし今のところ、彼らは今この瞬間を楽しみたいと思っているようだ。「もっと顧客の女性像をよく知りたいと思っている」とアランは語る。「もちろん、蘭の花を探し回って世界中を旅していないときには、ってことだけどね」



NEOUS(ネオアス)

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