すぐに解決ができない薄毛悩みは、ヘアスタイリングでカバーするのも手。そこで、毛髪診断士で美容エディターの伊熊奈美が、ペタンコヘアをカバーするスタイリングのコツと、薄毛も白髪も簡単にカバーできるおすすめヘアアレンジを伝授

TEXT AND PHOTOGRAPHS BY NAMI IKUMA

 薄毛というほどではなくても、年齢を重ねると根元が立ち上がりにくくなり、トップがペタンとつぶれがち。ここにボリュームを作ることが、若々しいスタイリングのカギになる。今回はふわっとした頭頂ボリュームの作り方と、ボリューム不足を感じさせないためのアレンジを紹介する。

カーラーとベース剤でトップをボリュームアップ

 まずは、ヘアドライのときに根元からきっちり乾かすことがペタンコ回避のコツ。濡れた髪から乾かすときは、下から髪を持ち上げて、根元をかきあげるように乾かそう。夜洗って乾かすときも、しっかり根元から乾かしておくことで、翌朝にボリュームが出やすくなる。

 また朝のスタイリングでは、トップにカーラーを巻いてからドライヤーを温風→冷風と当て、ボリュームの土台を作ろう。2本をつなげて幅を広くできるものなら、カーラー初心者でも使いやすくて便利。

画像: (左)巻く前にボリュームアップするベーススタイリング剤を振っておくと、ふんわり感を長くキープできる。「ステージワークス フラッフィー カールミスト」 150mL ¥1,650/資生堂プロフェッショナル 問い合わせ先 資生堂プロフェッショナル TEL. 0120-81-4710 (右)2本をジョイントすると幅広カーラーになる。内側にアルミが張ってあるものは、ドライヤーを上から当てるとホットカーラーになり、しっかりクセがつく。雑貨店や100円ショップでも見つけられる(すべて私物)

(左)巻く前にボリュームアップするベーススタイリング剤を振っておくと、ふんわり感を長くキープできる。「ステージワークス フラッフィー カールミスト」 150mL ¥1,650/資生堂プロフェッショナル

問い合わせ先
資生堂プロフェッショナル
TEL. 0120-81-4710

(右)2本をジョイントすると幅広カーラーになる。内側にアルミが張ってあるものは、ドライヤーを上から当てるとホットカーラーになり、しっかりクセがつく。雑貨店や100円ショップでも見つけられる(すべて私物) 

ふんわりボリュームを出すには、カーラーを前のめりに巻くのがポイント

 まず、トップの髪を平たく引き出し、前方に倒しながら、毛束の後ろ側にカーラーを当てて巻いていく。頭頂の真上でカールを作るのではなく、前方に傾けることで、カーラーを外したときにちょうど頭頂あたりでボリュームができる。髪が長い場合、毛先はカーラーに巻き込まず、外側に出しておこう。ショートなら、毛先まで巻き込んでOK。

画像1: カーラーとベース剤でトップをボリュームアップ

 さらにもう1本カーラー巻きを作る。最初に巻いたカーラーのすぐ後ろ(頭の左右のハチを結んだライン)で髪を平たくとり、同じように前方に倒しながら巻く。

画像2: カーラーとベース剤でトップをボリュームアップ

 このまましばらく放置しておいてから、温風→冷風とドライヤーを当て、カーラーを外す。ついたカールは必ず散らす。指先で地肌をこするようにするといい。全体を整えてからセットスプレーを振る。

夏こそチャレンジ! 白髪も薄毛もカバーしてくれる便利なターバン

 慣れていないと、なかなか使うのに勇気がいるターバン。でも布の厚みの分、物理的に頭頂が高くなり、根元の白髪を隠せるなどいいことがいっぱい。初めてなら夏がベスト。どの人もファッションがカジュアルになるので違和感が少なくなる上に、頭皮と髪の紫外線防止の役目もしてくれる。髪が長めの人も短めの人でもできる簡単アレンジなので、ぜひ取り入れてみて。

画像: 伊熊さんがヘビロテしているのがこの3本。右のオーガンジーのものはシックな色で髪となじむ上に、ふわっと厚みが出るのでトップが高く見える。旅先で購入した藍染めや、メルカリで買ったアフリカンプリントのターバンは、夏の時期に大活躍。シンプルなTシャツの日などいいアクセントになる(すべて私物)

伊熊さんがヘビロテしているのがこの3本。右のオーガンジーのものはシックな色で髪となじむ上に、ふわっと厚みが出るのでトップが高く見える。旅先で購入した藍染めや、メルカリで買ったアフリカンプリントのターバンは、夏の時期に大活躍。シンプルなTシャツの日などいいアクセントになる(すべて私物)

伊熊奈美おすすめ!ターバン+おだんごスタイル

 ただ後ろでまとめただけのひとつ結びやおだんごヘアは、トップのボリュームがないと老けた印象になりがち。でも暑い夏は髪はまとめておきたい......。そんなときにもターバンは大活躍。忙しくてスタイリングに時間がかけられない日も、ささっとまとめてターバンをつけるだけで、白髪や薄毛悩みをカバーしながら、おしゃれなスタイリングが決まる。

後れ毛で“こなれ感”をつくる、ターバン+おだんごヘアの作り方

①こめかみのあたりで後れ毛になる前髪を分けてから、後ろでひとつにゆるっと結ぶ。

②ゴムに毛束を巻きつけて、毛先はゴムにひっかけておだんごにしたら、ターバンをかける。

③前髪がある人は、仕上げに前髪を巻いた後、ターバンの前側におろしておいた後れ毛の毛筋を2〜3回に分けて巻いていく。

画像: 今どきに見せるポイントは、耳の先端をが少し隠すこと。「これだけでなぜか昭和感がなくなります(笑)」と伊熊さん。片側だけ耳を出すのもおしゃれ

今どきに見せるポイントは、耳の先端をが少し隠すこと。「これだけでなぜか昭和感がなくなります(笑)」と伊熊さん。片側だけ耳を出すのもおしゃれ

 幼くならないか懸念されるターバンも、結び目を頭のてっぺんではなく、左右のどちらかに少しずらしてアシンメトリーにすると、大人でも決まりやすくなる。ターバンスタイルは、つけるだけで華やかになり、画面映えするので、オンラインミーティングにもおすすめ。ぜひお試しを。

画像: 伊熊奈美 美容エディター、ジャーナリスト。(公社)日本毛髪科学協会毛髪診断士認定指導講師、(社)国際毛髪皮膚科学研究所毛髪技能士。20年以上に渡り、女性誌を中心に美容分野の記事を編集、執筆、監修。美容関連企業のコンサルティングにも携わる。著書に『頭皮がしみる、かゆいは危険信号!いい白髪ケア、やばい白髪ケア』(小学館)、『脱白髪染めのはじめかた〜でもいきなりグレイヘアは無理』(グラフィック社)がある。 @namiikuma_hairista  COURTESY OF NAMI IKUMA

伊熊奈美
美容エディター、ジャーナリスト。(公社)日本毛髪科学協会毛髪診断士認定指導講師、(社)国際毛髪皮膚科学研究所毛髪技能士。20年以上に渡り、女性誌を中心に美容分野の記事を編集、執筆、監修。美容関連企業のコンサルティングにも携わる。著書に『頭皮がしみる、かゆいは危険信号!いい白髪ケア、やばい白髪ケア』(小学館)、『脱白髪染めのはじめかた〜でもいきなりグレイヘアは無理』(グラフィック社)がある。 @namiikuma_hairista

COURTESY OF NAMI IKUMA

伊熊奈美の美髪レッスン一覧へ

▼関連記事

T JAPAN LINE@友だち募集中!
おすすめ情報をお届け

友だち追加
 

LATEST

This article is a sponsored article by
''.